本社が入居する東京汐留ビルディング | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒105-7315 東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング |
設立 | 1978年(昭和53年)10月23日 |
業種 | その他金融業 |
法人番号 | 6010001023778 |
事業内容 |
消費者金融事業 総合あっせん事業(クレジットカード事業) 個品あっせん事業(信販事業) 信用保証事業 |
代表者 |
木下盛好(代表取締役会長) 成瀬浩史(代表取締役副会長) 木下政孝(代表取締役社長兼社長執行役員) |
資本金 | 638億3200万円(2021年3月31日現在) |
発行済株式総数 |
159万6282株 (2021年3月31日現在) |
営業利益 |
連結:988億96百万円 単独:739億38百万円 (2021年3月31日現在) |
純利益 |
連結:788億64百万円 単独:709億15百万円 (2021年3月31日現在) |
純資産 |
連結:5,151億28百万円 単独:4,228億47百万円 (2021年3月31日現在) |
総資産 |
連結:1兆2,191億09万円 単独:1兆348億87百万円 (2021年3月31日現在) |
従業員数 |
連結:5,317人 単独:2,111人 (2022年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
三菱UFJフィナンシャル・グループ 36.88% 丸糸殖産 17.13% マルイト 7.86% 公益財団法人木下記念事業団 5.77% 丸糸商店 2.42% 木下恭輔 2.04% 木下盛好 2.02% 三菱UFJ信託銀行(常任代理人日本マスタートラスト信託銀行) 1.97% 暢佳 1.87% 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口4)1.65% (2014年3月31日現在) |
主要子会社 | 下記参照 |
関係する人物 | 木下政雄(創業者) |
外部リンク | アコム株式会社 |
アコム株式会社(英字商号:ACOM Co., Ltd.)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に属する日本の貸金業者(消費者金融)。
MasterCardのプリンシパルメンバーでもあり、クレジットカード「ACマスターカード」を発行している[1]。2014年2月現在、マスターカードがライセンスを与えている日本国内唯一の消費者金融事業者[注 1]。
木下恭輔の実父、木下政雄(1910年明石市生まれ)が、神戸の呉服店で奉公した後、1936年4月2日 神戸・三宮に丸糸呉服店を創業した(木下政雄の個人事業)。1947年ごろから質屋も始め、それが現在のアコムの前身である。その後、1978年にアコムを設立した。なお、丸糸呉服店はマルイトとなり、現在はマルイト○○ビル称の大規模テナントビル・マンションの賃貸およびホテルモントレを核とする不動産事業を行っており、アコムの関連会社扱いとなっている。
かつては三菱信託銀行がメインバンクであり、その繋がりから東京三菱銀行並びに三菱信託銀行が傘下に入る三菱東京フィナンシャル・グループと、アコム、ディーシーカード並びにジャックスの合弁で、銀行系消費者金融 東京三菱キャッシュワン(後のDCキャッシュワン)を設立し、2002年より事業開始した。
2004年には三菱東京フィナンシャル・グループ(MTFG)と戦略的業務提携・資本提携を締結し、第三者割当増資によりMTFGの関連会社となり、東京三菱銀行の無担保ローン事業の信用保証業務の受託などのシナジーを挙げていたが、実際には2006年の三菱東京UFJ-VISA(一般)の保証業務をディーシーカードからDCキャッシュワンへの移管および、2008年のアコム保証による「三菱東京UFJ銀行のカードローン『バンクイック』」の発売まで実現を待つこととなる。また、キャッシュワンの債務超過解消のため、MTFGによる減資後増資にアコムは応じている。さらに2008年9月には、過払い金請求などに伴う貸倒引当金の大幅積み増しによる財務基盤の悪化を抑制するため、三菱UFJフィナンシャル・グループが株式公開買い付けを実施。持株比率が40%となり、連結子会社化している。2009年5月にMUFGの消費者金融事業の再編施策によりアコムはDCキャッシュワンを吸収合併し、同社の融資事業についても統合している。
2007年6月18日から業界に先駆け、12 - 18%の利息制限法内の利率にて営業している。この際、広告には「71年目のアコムです」と告知しているが、これは呉服店創業から数えてのものである。
社名のアコム(acom)は、Affection(愛情)、Confidence(信頼)、Moderation(節度)の頭文字を纏めた造語である[2]。
企業理念は「アコムは人間尊重の精神とお客さま第一義にもとづき 創造と革新の経営を通じて 楽しく豊かなパーソナルライフの実現と生活文化の向上に貢献する」とある。
アコムのサラ金カードは「ACカード」である。取引に関する対外的な表記は「アコム」ではなく「AC」という事実上の隠語を積極的に使用しており、明細書などの郵送物も「ACサービスセンター」名義で発送される。事実上、同居人などの第三者からアコム(=消費者金融)を利用していると気づかれにくくするカモフラージュ効果を狙っているのだが、アコム側は「プライバシー保護の観点から」という名目で正当化している。
返済期日は返済(初回借入)の翌日から35日後。以降は返済日から35日後。毎月の返済日を任意に指定したり口座振替払いとすることもできる。 コンビニATMでの入出金には手数料がかかるが、ペイジーを利用したネットからのアコムへの入金には手数料がかからない。
また、「ACカード」のキャッシング枠を反映した自社発行のクレジットカード「アコムマスターカード」を募集しており、ACカードとしてのキャッシング利用に加えて、マスターカード加盟店でのショッピング(リボ払いのみ)と海外キャッシングの利用が可能である。また、消費者金融系では珍しいショッピング専用タイプ(海外キャッシング不可)も発行している。
アコムは「自動契約機」を初めて開発した会社である。特許取得については「当時の社長である木下恭輔が業界発展の為に特許取得の手続きを見送った」との内容が社内広報で公表されている。
現在はカード発行や変更契約等が可能な「むじんくん」のほか、電話ボックスを一回り大きくした程度の空間で新規受付のみをする「クイックむじん」を全国各地に展開している(プロミスの「即発」、モビットの「すぐモビ」等と同様)。「むじんくん」には、通常ATMが併設されているが「クイックむじん」にはATMは設置されていない。
次の預金取扱金融機関(銀行・信用金庫等)の無担保消費者ローン・事業性資金ローン(主にカードローン)の信用保証業務を担当している。
当初のキャッチフレーズは「元気なカード」。80年代半ばより「たちまちキャッシング、アコム」を使うようになった。この頃は松居直美がCMに起用されていた。
1994年(平成6年)頃から自動契約機「むじんくん」のイメージキャラ「チャント星人」(宇宙人、初期にはセイン・カミュなどが出演)のCMシリーズ「ラララむじんくん♪」で一躍知名度が上がったが、1998年(平成10年)頃に同CMシリーズは終了。
その後、アコム MasterCard(柳沢慎吾等)のCMを経て、2000年(平成12年)12月頃からシンガーソングライターの鈴木崇による「はじめてのアコム」の楽曲が登場(当初は鈴木も出演。「はじめての鈴木くん」というCDも発売)。2001年(平成13年)にイメージキャラクターとしてさわやかな女性店員(小野真弓)が長期に亘り登場するCMとなり、消費者金融のイメージを一新。
その後は熊田曜子と品川庄司が出演する「ちゃ〜んとアコム」シリーズ(2005年 - 2006年秋)、木内晶子やヒロシ、カンニング竹山(2006年冬 - 2007年秋)、石原あつ美(2007年冬)、江波戸ミロ(2008年春 - 秋)、大島麻衣(2008年冬)、タモリ(2009年春 - 2012年冬)・渡辺真理(2013年春 - 夏)の「WORLD acom JOURNAL」シリーズ、永作博美(2013年 - 2018年春)、渡部篤郎、佐藤美希(2018年夏 - 2021年春)、そして現在の鈴木伸之、かまいたちが出演する「侍ビッグ3」シリーズ(2021年夏 - 2024年夏)、「Acom Stories」シリーズ(2024年夏 - )に至る。
TBS系列での放映では枠は30秒、番組本編のCM内では15秒のみで放映され、ヒッチハイクで残り15秒が放映されていたが、2012年10月からは30秒放映に変更した。
他、スポット枠で放映中
社会貢献事業を積極的に行っている。「アコム“みる”コンサート物語」公演では、ハンディキャップのある人でも気兼ねなく楽しめるよう手話通訳をとり入れたり、車イス専用席を充実させるなど幅広い世代が楽しめるバリアフリーコンサートとなっている。また成年年齢が、2022年4月から現行の20歳から18歳に引き下げられクレジットカードやローンが組めるようになったため、消費者保護・金融リテラシーの向上を目的とした「大学での金銭教育」を実施。[6]学生が社会人になる前にお金の大切さを身に付けるよう、大学に金融専門の講師を派遣、講義を実施している。さらに、「アコム青い鳥募金」「使用済み切手などの収集」によって集まった資金を社会福祉団体に寄付する支援も行っている。
かつてアコムは2001年(平成13年)に陸上競技部を創立、東日本実業団陸上競技連盟に所属していた。全日本実業団対抗女子駅伝競走大会やマラソン大会などにも出場していたが、消費者金融業界を巡る状況の変化などもあり、2010年(平成22年)3月を以って廃部することを発表。今後も陸上競技を続ける選手は、移籍先を探すこととなった。
なお、世界陸上セビリア大会女子マラソン8位入賞・ドーハアジア競技大会女子マラソン銅メダルなどの実績を残した小幡佳代子[注 16] は、38歳の高齢となったこともあり、第29回大阪国際女子マラソンを最後に現役ラストラン、5位の好成績で競技生活を締め括った。