アジア協力対話

アジア協力対話
黄色が加盟国
黄色が加盟国
形態 地域協力組織
加盟国
指導者
• 事務総長
タイ王国の旗 Bundit Limschoon[1]
設立 2002年
面積
• 合計
46,872,864[2] km2 (18,097,714 sq mi)
人口
• 推計
4,317,290,284
• 人口密度
92/km2 (238.3/sq mi)
ウェブサイト
www.acd-dialogue.org

アジア協力対話(アジアきょうりょくたいわ、英語: Asia Cooperation Dialogue(ACD))は、大陸レベルでのアジア各国の協力を促進し、ASEANSAARC湾岸協力会議上海協力機構ユーラシア経済連合などの別々の地域組織の統合を支援するために2002年6月18日に設立された政府間組織である。

ACDの主要加盟国は、クウェート、カタール、スリランカ、トルコ、インドネシア、タイ、ウズベキスタン、中国、日本、パキスタンで、これをACD主要10か国という[3]

歴史

[編集]

アジア協力対話のアイデアは、2000年9月にマニラで開催された第1回アジア政党国際会議において、タイ愛国党代表タクシン・シナワット(後のタイ王国首相)に代わって副代表のスラキアット・サティアンタイによって提唱された。大陸としてのアジアには、アジア全体の協力を議論するための独自のフォーラムが設立されるべきであると提案された。その後、ACDのアイデアは、2001年7月23-24日のハノイでの第34回ASEAN外相会議、および2002年2月20-21日のプーケットでのASEAN非公式外相会議で正式に提案された。

閣僚級会合

[編集]
開催地 開催日
1 タイ王国の旗 タイ チャアム郡 2002年6月18-19日
2 タイ王国の旗 タイ チェンマイ 2003年6月21-22日
3 中華人民共和国の旗 中国 青島市 2004年6月21-22日
4 パキスタンの旗 パキスタン イスラマバード 2005年4月4-6日
5 カタールの旗 カタール ドーハ 2006年5月23-24日
6 大韓民国の旗 韓国 ソウル特別市 2007年6月5-6日
7 カザフスタンの旗 カザフスタン アスタナ 2008年10月16-17日
8[4] スリランカの旗 スリランカ コロンボ 2009年10月15-16日
9 イランの旗 イラン テヘラン 2010年11月8-9日
10 クウェートの旗 クウェート クウェート市 2012年10月10-11日
11[5] タジキスタンの旗 タジキスタン ドゥシャンベ 2013年3月29日
12[6] バーレーンの旗 バーレーン マナーマ 2013年11月26日
13[7] サウジアラビアの旗 サウジアラビア リヤド 2014年11月25日
14[8] タイ王国の旗 タイ バンコク 2016年3月9-10日
15[9] アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦 アブダビ 2017年1月16-17日

首脳級会合

[編集]
開催地 開催日
I クウェートの旗 クウェート クウェート市 2012年10月15-17日
II タイ王国の旗 タイ バンコク 2016年10月8-10日
III カタールの旗 カタール ドーハ 2024年10月2-3日

目的

[編集]

ACDの主な目的は以下の通りである。

  1. アジア域内の知識基盤社会を発展させ、コミュニティと人々のエンパワーメントを高めながら、アジアの人々の貧困削減と生活の質の向上に役立つ共通の強みと機会を特定することによって、あらゆる分野の協力においてアジア諸国間の相互依存を促進する。
  2. アジア域内の貿易と金融市場を拡大し、競争に代わってアジア諸国の交渉力を高め、ひいては世界市場におけるアジアの経済競争力を高める。
  3. 他の地域にとって実行可能なパートナーになるために、既存の協力的枠組みを補完し補完することによりアジアの可能性と強みを構築することによって、アジアの協力における欠けているリンクとして役立つ。
  4. 最終的にはアジア大陸を、より平等な基盤で世界の他の地域と交流し、相互の平和と繁栄に向けてより積極的に貢献することのできる「アジア共同体」に変える。

加盟国

[編集]
アジア協力対話の加盟国の拡大
モルディブバングラデシュブータンネパールスリランカインドミャンマータイ王国カンボジアラオスベトナムブルネイインドネシアマレーシアフィリピンシンガポールアフガニスタンパキスタントルクメニスタンイランアゼルバイジャンカザフスタンキルギスタジキスタンウズベキスタン中華人民共和国ロシアトルコ日本モンゴル国大韓民国バーレーンクウェートオマーンカタールサウジアラビアアラブ首長国連邦南アジア地域協力連合ベンガル湾多分野技術経済協力イニシアチブメコン-ガンガ協力東南アジア諸国連合上海協力機構テュルク評議会経済協力機構湾岸協力会議アジア協力対話
アジアの国と地域組織の相互関係 vde

ACDは18の加盟国により設立された。2016年3月以降、ACDは以下に示す34の国で構成されている[10](現在のASEANおよびGCCの全ての加盟国を含む)。斜体字は、他の地域の地域組織であることを示す。

国名 加盟年月日 他の加盟地域組織
アフガニスタンの旗 アフガニスタン 2012年10月17日 SAARC, ECO
バーレーンの旗 バーレーン 2002年6月18日 GCC, AL
バングラデシュの旗 バングラデシュ 2002年6月18日 SAARC, BIMSTEC英語版
ブータンの旗 ブータン [t 1] 2004年9月27日 SAARC, BIMSTEC英語版
ブルネイの旗 ブルネイ 2002年6月18日 ASEAN
カンボジアの旗 カンボジア 2002年6月18日 ASEAN, MGC英語版
中華人民共和国の旗 中国 2002年6月18日 SCO
インドの旗 インド 2002年6月18日 SAARC, BIMSTEC英語版, MGC英語版, SCO
インドネシアの旗 インドネシア 2002年6月18日 ASEAN
イランの旗 イラン 2004年6月21日 ECO
日本の旗 日本 2002年6月18日
カザフスタンの旗 カザフスタン [t 2] 2003年6月21日 CIS, ECO, SCO
大韓民国の旗 韓国 2002年6月18日
クウェートの旗 クウェート 2003年6月21日 GCC, AL
キルギスの旗 キルギス[11] 2008年10月16日 CIS, ECO, SCO
ラオスの旗 ラオス 2002年6月18日 ASEAN, MGC英語版
マレーシアの旗 マレーシア 2002年6月18日 ASEAN
モンゴルの旗 モンゴル 2004年6月21日
ミャンマーの旗 ミャンマー 2002年6月18日 ASEAN, BIMSTEC英語版, MGC英語版
ネパールの旗 ネパール 2016年3月10日 SAARC, BIMSTEC英語版
オマーンの旗 オマーン 2003年6月21日 GCC, AL
パキスタンの旗 パキスタン 2002年6月18日 SAARC, SCO, ECO
パレスチナ国の旗 パレスチナ 2019年5月1日 AL
フィリピンの旗 フィリピン 2002年6月18日 ASEAN,
カタールの旗 カタール 2002年6月18日 GCC, AL
ロシアの旗 ロシア [t 2] 2005年4月4日 CIS, CoE, SCO
サウジアラビアの旗 サウジアラビア 2005年4月4日 GCC, AL
シンガポールの旗 シンガポール 2002年6月18日 ASEAN
スリランカの旗 スリランカ 2003年6月21日 SAARC, BIMSTEC英語版
タジキスタンの旗 タジキスタン 2006年6月5日 CIS, ECO, SCO
タイ王国の旗 タイ 2002年6月18日 ASEAN, BIMSTEC英語版, MGC英語版
トルコの旗 トルコ[10][t 2] 2013年9月26日 CoE,[t 3] ECO, 北大西洋同盟
アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦 2004年6月21日 GCC, AL
ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン 2006年6月5日 CIS, ECO, SCO
 ベトナム 2002年6月18日 ASEAN, MGC英語版
  1. ^ 2004年9月27日のACD朝食会にて最終的に加盟が確認された。
  2. ^ a b c 国土の一部はヨーロッパである。
  3. ^ トルコは1999年以降、欧州連合の加盟候補国である。

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Top Stories : Thailand nominates ACD Secretary General and highlights priority areas in Asia-wide cooperation – Ministry of Foreign Affairs, Kingdom of Thailand”. www.mfa.go.th. 10 April 2018閲覧。
  2. ^ Corresponds to the terrestrial surface. Including the Exclusive Economic Zones of each member state, the total area is 73 936 667 km².
  3. ^ For an analysis of the history of the ACD see Michael, Arndt (2013). China's Foreign Policy and Regional Multilateralism (Palgrave Macmillan), pp. 175–181.
  4. ^ Arrangements for media coverage of the 8th Asia Cooperation Dialogue Ministerial Meeting October 2009”. 15 September 2009閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ Thaksin’s Statement at the 11th Asia Cooperation Dialogue Ministerial Meeting”. wordpress.com (3 April 2013). 10 April 2018閲覧。
  6. ^ 12th Asia Cooperation Dialogue Ministerial Meeting held in Bahrain”. xinhuanet.com. 10 April 2018閲覧。
  7. ^ 32 ministers to attend Riyadh conference”. Arab News.com (2 November 2009). 30 May 2015閲覧。
  8. ^ Chairman’s Statement 14th Asia Cooperation Dialogue (ACD) Ministerial Meeting”. 2019年7月5日閲覧。
  9. ^ 15th ACD Ministerial Meeting, 16–17 January 2017, Abu Dhabi, United Arab Emirates” (17 January 2017). 2019年7月5日閲覧。
  10. ^ a b No: 253, 26 September 2013, Press Release on Turkey’s Membership to the Asia Cooperation Dialogue”. Ministry of Foreign Affairs of Turkey (26 September 2013). 26 October 2013閲覧。
  11. ^ Assistant Foreign Minister Zhai Jun Attends the 7th Asia Cooperation Dialogue Foreign Ministers’Meeting in Kazakhstan”. 28 June 2010閲覧。

参考文献

[編集]

外部リンク

[編集]