アミアイゴ

アミアイゴ
アミアイゴ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
: アイゴ科 Siganidae
: アイゴ属 Siganus
: アミアイゴ S. spinus
学名
Siganus spinus
(Linnaeus1758)[2]
和名
アミアイゴ(網藍子、網阿乙呉)
英名
Little spinefoot

アミアイゴ(学名:Siganus spinus)はアイゴ科に属する魚類である。基準標本の採取地はジャワ島である[2]。沖縄では幼魚をスク、成魚をエーグヮーまたはエーと呼ぶ。

分布

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分布域はインド及び西太平洋 地域で、スリランカアンダマン海タイミャンマーマレーシアフィリピン日本台湾ベトナム中国 沿岸、インドネシアニューギニア豪州ミクロネシア連邦パラオマリアナ諸島マーシャル諸島ナウルソロモン諸島フィジー諸島ニューカレドニアトンガバヌアツサモア諸島クック諸島ニウエキリバス等の海域である。水深1メートルから50センチメートルの浅い所に棲息する。

特徴

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体は上半分が黄褐色、下半分が白色を呈する。側面には灰色の虫食い状斑が入り、場合によっては不規則な網目状の紋様となり、黒い斑点が見られる場合もある。頭部は茶褐色で虫食い状斑ははっきりとしない。尾鰭の後縁は截形を呈している。背鰭は棘条13本、軟条10本、臀鰭は棘条7本、軟条9本である。体長が最大28センチメートルに達するものもいるが、通常18センチメートル程度である。[3] このほか、各鰭の棘条には毒腺があり、刺されると激痛を伴う場合があり注意が必要である。釣り等で漁獲後に刺を除去した方がよい。

生態系

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本種は暖水性沿岸魚の小型種に属し、岩礁珊瑚礁に棲息し、岩や珊瑚に生える藻類を食べる。

利用

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成魚にはあまり用途がないが、幼魚(スク)は「スクガラス」と呼ばれる塩漬けの原料として沖縄県で重用されており、旧暦6月から7月の大潮の時期が漁獲の最盛期となっている[4]

参考文献

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  1. ^ "Siganus spinus". IUCN Red List of Threatened Species. Version 3.1. International Union for Conservation of Nature. 2016.
  2. ^ a b 中国科学院動物研究所. “刺藍子魚”. 中国動物物種編目数据庫. 中国科学院微生物研究所. 2009年4月16日閲覧。 (繁体字中国語)
  3. ^ Froese, Rainer & Daniel Pauly, eds. (2010). Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2010). "Siganus spinus" in FishBase. 9 2010 version.
  4. ^ “「海からボーナス」 旧暦7月1日にスクの水揚げ”. 琉球新報. (2014年8月1日). https://ryukyushimpo.jp/news/prentry-229436.html 2022年8月7日閲覧。 

関連項目

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  • スク水揚げ - 本種の漁獲を表現した語であるが、誤読により話題となった。

外部リンク

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