アンソニー・サンプソン(Anthony Terrell Seward Sampson、1926年8月3日 - 2004年12月18日)は、イギリスの主に経済系のジャーナリスト・作家。
イギリスのウェストミンスター・スクールやオックスフォード大学クライストチャーチで学び、1944年から1947年に、イギリス海軍に従軍する。
1950年代に、南アフリカのヨハネスブルグの『ドラム』(Drum)誌の編集にたずさわる。その当時、後に南アフリカの大統領に就任するネルソン・マンデラとも会っている。1955年に、イギリスに戻り、『オブザーバー』(The Observer)紙の論説委員になる。
1962年より出版されたシリーズ『英国の解剖』(Anatomy of Britain)の著者となり、一世を風靡することとなる。1964年、処刑の危機に瀕しているマンデラを助けるため、南アフリカに行き、弁護活動を手助けする。1966年、オブザーバー社を退社する。2年間ほど、ヴィンセンヌ大学で助教授として活躍する。1973年から1974年にかけて、オブザーバー社に、アメリカ特派員として復帰する。その後、国際経済に関する本を多数著作している。1975年には石油利権について取り上げた『セブン・シスターズ』(The Seven Sisters)、1977年には武器輸出問題を扱った『兵器市場』(The Arms Bazaar)が出版される。日本でも和訳本が売れている。1977年、ニューズウィーク社の編集者となる。1981年創設のイギリスの社会民主党の創立メンバーの一人となる。1980年代、南アフリカ政府高官と、亡命していたアフリカ民族会議幹部との対話を仲介し、アパルトヘイト問題が平和的に解決し南アフリカの自由主義経済が発展する手助けをする。1990年より、サンプソンの著作がベースとなったBBC製作のテレビドキュメントが実現となり、本人も出演する。サンプソンの著作は、20冊以上を超えて出版され、かなりの本が日本でも訳されている。
2004年12月18日に、心臓麻痺で死去する。78歳であった。