アンナ・キャサリン・グリーン[1](Anna Katharine Green, 1846年11月11日 - 1935年4月11日)は、アメリカ合衆国出身の推理小説作家。
女性で初めて長編推理小説を書いた作家[2]と言われ、「探偵小説の母」の呼称もある[3]。また、世界初の女探偵「ヴァイオレット・ストレンジ」の創造者でもある[4]。
1846年11月11日、アメリカのニューヨーク・ブルックリンにて、父が刑事弁護士を務める家庭に生まれる。詩人を目指し、詩集や詩劇台本などを書いていたが、1978年に長編小説『リーヴェンワース事件』を発表し、推理作家の道を歩みだす。1884年に家具設計を主力とするデザイナーのチャールズ・ロルフと結婚、その後も作品を発表し続けた。二男一女あり。1935年にニューヨーク州バッファローにて88歳で死去した。
- The Leavenworthhe Case (1878年) 処女作。『リーヴェンワース事件[5]』(原百代訳、東都書房「世界推理小説大系」(6「グリーン・ウッド集」).1963に収録。絶版)
- A Strange Disapperarance (1880年) 第2長編。ケイレブ・スイートウォーターも登場。『奇妙な消失』
- That Affair Next Door (1897年)『密室のなかで』
- Lost Man's Lane (1898年)『失踪者の抜け道』
- The Circular Study (1900年) ケイレブ・スイートウォーターも登場。『七つの燈』(抄訳。平林初之輔訳、「新青年」昭和四年新春増刊号に所収。湘南クラブにて復刻。)
- A Difficult Problem (1900年)短編集。
- A Strange Disapperarance (1880年) グリーンの第2長編でスイートウォーターが初登場。エビニーザー・グライスも登場。『奇妙な消失』
- Agatha Webb (1899年)
- The Circular Study (1900年) エビニーザー・グライスも登場。『七つの燈』(上掲)
- the Problems for Violate Strange (1915年) 短編集。『ヴァイオレット・ストレンジの事件簿』
- The Sword of Damocles (1881年)
- The Mill Mystery (1886年)
- The House in the Mist (1905年) 『霧の中の館』
- ^ 論創社『霧の中の館』(2014年)では「アンナ・カサリン・グリーン」の呼称
- ^ 女流作家シーリー・リジェスターが先という異説あり。 Penzler, Otto (The Encyclopedia of Mystery and Detection) "The honor of first mystery written by an American woman belongs to Seeley Regester [1831-1885], with her 1866 novel The Dead Letter."
- ^ The Ronald Weintraub. "Green is frequently, inaccurately, described as the mother of the detective novel by virtue of having written The Leavenworth Case." (New York Sun. November 16, 2005)
- ^ 世界初の女刑事はバロネス・オルツィの「レディ・モリー」。
- ^ 黒岩涙香による翻案「真ッ暗」(金桜堂、明治23年(1890年))が日本初紹介。