インドネシア語大辞典

インドネシア語大辞典』(インドネシアごだいじてん、インドネシア語: Kamus Besar Bahasa Indonesia, KBBI)は、言語育成振興局が編纂し、バライ・プスタカ英語版が発行しているインドネシア語の公式辞典。この時点は、標準的なインドネシア語の主要な参考文献となっているが、これはこの辞書が、インドネシア共和国政府から認可を得、教育・文化・研究・技術省英語版から後援されて発行されている全ての出版社のインドネシア語辞書の中でも最も完全で正確なものだからである。この辞書はまた、どの外来語が正式にインドネシア語に組み込まれたたかを測る基準ともなっている。

出版の歴史

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初版

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現代における最初のKBBI辞書が出版されたのは、1988年10月28日に開催された、第5回インドネシア言語会議においてであった。初版には、およそ 62,000語が収録された。この初版を完成させたのは、言語センター長であったアントン・M・ムリオノ英語版を中心とするチームで、編集主幹は Sri Sukesi Adiwimarta と Adi Sunaryo であった[1]

第2版

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KBBIの初版は多くの賞賛を集めたが、批判もされた。そうした批判に応えるため、程なくして第2版が出版された。第2版は、Lukman Ali の指導の下、ハリムルティ・クリダラクサナ英語版が編集主幹となり、およそ 72,000語を収録して、1991年に出版された[1]

第3版

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インドネシア語の語彙の急速な発達は、政府に新語を文献的に裏付け、辞書を更新していくことを促した。このため、言語センター長であった Hasan Alwi が、自ら編集主幹となって、およそ 78,000語を収録した第3版が2000年に出版された[1]

第4版以降

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これに続いて、第4版が 90,000語以上を収録して2008年に出版されたが、これを監修したのは Dendy Sugono であった。最新版は、2016年に出版されたもので、元教育・文化相のムハジル・エフェンディが主導して、およそ 112,000語が収録された。従来の版とは異なり、第5版は3つの形態、すなわち、プリント版、オフライン版(iOS と Android のアプリケーション)、オンライン版 (kbbi.kemdikbud.go.id) で発表された。オンライン版は、誰でも語彙の意味を見つけることができ、また単語の新しい意味を提案することもできるようになっている。最近のオンライン版辞書には、一部のインドネシア語の語彙について、語源学的記述もなされている[1]

編集方針

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この辞書が収録する語彙は、公式のものであり、俗語や外国語と見なされた単語は収録されず、規範的であることが目標とされている。執筆者たちは、「辞書の編纂は、言語をコード化する努力の基礎であり、言語の標準化の一部にほかならない」と述べている[2]。この辞書がインドネシア語の変化に対応していけるよう、将来の改定に向けた取り組みも継続されており、執筆者たちは批判も受け入れ、いかに正確にインドネシア語を反映できるか、助言も求めている[2]

評価

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この辞書は、語彙の採用が限定的に過ぎ、日常的に用いられている語彙を省いているという批判を常々受けてきた[2]。『ジャカルタ・ポスト (The Jakarta Post)』紙への寄稿で、Setiono Sugiharto は、「KBBI は、インドネシア語の辞書の発展に寄与していることを常々示しているインドネシアの学者たちの業績の副産物として重宝されるべきものである」と述べた[3]

脚注

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  1. ^ a b c d Sejarah Kamus Besar Bahasa Indonesia”. Badan Pengembangan dan Pembinaan Bahasa. 8 January 2023閲覧。
  2. ^ a b c van Dam, Nikolaos (15 February 2009). “A sophistication unfolds in a new dictionary”. The Jakarta Post. http://www.thejakartapost.com/news/2009/02/15/a-sophistication-unfolds-a-new-dictionary.html 23 September 2020閲覧。 
  3. ^ Sugiharto, Setiono (4 April 2009). “'KBBI': Praise, critique from a language user”. The Jakarta Post. http://www.thejakartapost.com/news/2009/04/04/kbbi039-praise-critique-a-language-user.html 23 September 2020閲覧。 

外部リンク

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