「イ・ズィンブラ」 | |||||||||||||
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トーキング・ヘッズの楽曲 | |||||||||||||
収録アルバム | 『フィア・オブ・ミュージック』 | ||||||||||||
リリース | 1979年8月3日[1] | ||||||||||||
録音 | ロングアイランドシティ、クリス・フランツとティナ・ウェイマスのロフト(1979年4月22日、5月6日) ニューヨーク、ザ・ヒット・ファクトリー、アトランティック・スタジオ、RPMサウンド・スタジオ、レコード・プラント・スタジオ | ||||||||||||
ジャンル | ニュー・ウェイヴ、アフロビート | ||||||||||||
時間 | 3分06秒 | ||||||||||||
レーベル | サイア・レコーズ | ||||||||||||
作詞者 | デヴィッド・バーン、ブライアン・イーノ、フーゴ・バル | ||||||||||||
作曲者 | 同上 | ||||||||||||
プロデュース | ブライアン・イーノ、トーキング・ヘッズ | ||||||||||||
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「イ・ズィンブラ」(I Zimbra)は、トーキング・ヘッズが1979年に発表した楽曲。ダダイスムの詩人、フーゴ・バルの音響詩「Gadji Beri Bimba」[2]の一部が繰り返し歌われる。
1979年4月22日と5月6日、ニューヨークのレコード・プラント・スタジオのスタッフは、ロングアイランドシティにあるクリス・フランツとティナ・ウェイマスのアパートの前に録音機材を乗せたヴァンをとめた。トーキング・ヘッズはアパートのロフトで演奏を行い、プロデューサーのブライアン・イーノとエンジニアはロフトの窓からケーブルをつなげ、録音した。グループはアルバム『フィア・オブ・ミュージック』のベーシック・トラックをこの2日間ですべて録り終えた。その後、ニューヨークのザ・ヒット・ファクトリー、アトランティック・スタジオ、RPMサウンド・スタジオ、レコード・プラント・スタジオなどで追加のレコ―ディングを行った[3][4]。
イーノはダダイスムの詩人、フーゴ・バルの音響詩「Gadji Beri Bimba」[2]を採用するようデヴィッド・バーンにすすめた[5]。そして「Gadji Beri Bimba」から下記の箇所が歌われることになった。タイトルは詩の一節から「イ・ズィンブラ」と付けられた。
Gadji beri bimba clandridi
Lauli lonni cadori gadjam
A bim beri glassala glandride
E glassala tuffm I zimbra
サウンドは当時バーンが傾倒していたアフリカのポピュラー音楽からの引用が顕著で、イーノは電子音楽とバッキング・ボーカルで参加。エンジニアのジュリー・ラストもバッキング・ボーカルで参加している。また、ロバート・フリップがギターで参加している。
1979年8月3日、3枚目のスタジオ・アルバム『フィア・オブ・ミュージック』が発売[1]。本作品はアルバムA面の1曲目に収録された。1980年2月にイギリスでシングルカットされた[6]。
1982年3月発売のライブ・アルバム『實況録音盤』にライブ・バージョンが収録されている。
1983年12月13日から16日にかけてロサンゼルスのパンテージズ劇場で行われたコンサートの模様が映画用に撮影された[7]。本作品は、バーンの1981年のアルバム『The Catherine Wheel』に収録されている「Big Business」とのメドレーで演奏された[8]。
コンサート映画『Stop Making Sense』は1984年4月24日にサンフランシスコ国際映画祭で上映され、同年10月に全国公開されたが、「Big Business」と「I Zimbra」のメドレー[9]は映画には収められなかった。映画のタイトルは「ガールフレンド・イズ・ベター」の歌詞「僕らは年をとるにつれ、意味づけするのをやめる/君は待ちわびている彼女を探し当てることはできない/意味づけをやめよ(As we get older and stop making sense / You won't find her waiting long / Stop making sense)」からとられたが、『ローリング・ストーン』のコリー・グロウはバーンへのインタビューで、「フーゴ・バルのナンセンス詩からの借用が見つかる」本作品とも関連があるとの見立てを述べている[5]。
1999年に発売された『Stop Making Sense』のDVDに「Big Business」と「I Zimbra」のメドレーは特典映像として収録された[10]。
2021年公開の映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の冒頭で使用された。