エース・レコード Ace Records | |
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親会社 | ディーモン・ミュージック・グループ |
設立 | 1955年 |
設立者 | ジョニー・ヴィンセント |
解散 | 1997年 |
現況 | 清算 |
販売元 | ヴィージェイ・レコード |
ジャンル | R&B、ロックンロール、ポップス |
国 | ![]() |
本社所在地 | ミシシッピ州ジャクソン |
エース・レコード (Ace Records) は、アメリカ合衆国にかつて存在したレコードレーベル。ジョニー・ヴィンセントが1955年にミシシッピ州ジャクソンで創業し、1960年代前半にかけリズム・アンド・ブルース、ロックンロールのヒット曲を多く世に送り出した。
1955年8月、スペシャルティ・レコードでA&R担当だったジョニー・ヴィンセントがジャクソンにレーベルを設立した[1]。レーベル初のレコードとなったのはR&Bシンガー、アル・コリンズの"Shuckin' Stuff"だった[2]。
続いてアール・キング 、ヒューイ・"ピアノ"・スミス、フランキー・フォードといったアーティストたちがレーベル入りしてヒットを生み、レーベルは勢いづいた。中でもレーベルのアーティストとして最大の成功を収めたのは、白人のティーンエイジ・アイドル、ジミー・クラントンで、1958年から1963年の間に3つのトップ10ヒットを含む11曲をチャート入りさせている[3]
エースはミシシッピ州のレーベルながら、ニューオーリンズのアーティストに力を入れており、コズィモ・マタッサのレックス (Rex)・レコード、ロイド・プライスのKRCレコードといったニューオーリンズのレーベルの配給も行っていた[2][4]。
エース・レコードは、1962年までは独自に製品の配給を行なっていたが、1962年にヴィージェイ・レコードと販促と配給の契約を締結し、同レーベルに配給を委ねた。しかし、ヴィージェイの経営は傾き始め、1966年に破綻。これによりエース・レコードも巨額な損失を被り、活動休止に追い込まれた[5]。
1971年には、レーベルの活動を再度開始し、新たな音楽の制作、並びに過去のレコーディングからのリイッシューを行うようになった。ヴィンセントは1970年代から80年代にかけてレーベルを存続させ、主にリイッシュー音源をリリース。ときには新録作品も手掛けた[1]。
1997年、ヴィンセントはレーベルをイギリスのミュージック・コレクション・インターナショナル(MCI)へ売却。現在はMCI清算に伴い、親会社のディーモン・ミュージック・グループが権利を有している[6]。
エースは、廉価盤をリリースするティーム (Teem)・レコード、ヴィン (Vin) ・レコードという2つのレーベルを傘下に置いていた。
エース・レコードには、アール・キング、、ジミー・クラントン、ヒューイ・"ピアノ"・スミス、ジョー・テックス、スコティ・マッケイ (Scotty McKay)、ボビー・マーシャンらが録音を残した[7]。
エース・レコードが出した影響力のあるヒット曲の例としては、以下のようなものが挙げられる:
エース・レコードの跡地には、ミシシッピ・ブルース委員会(Mississippi Blues Commission)がブルースゆかりの地に設置しているミシシッピ・ブルース・トレイルの記念標識が設けられている[8]