オートサン(AutosanSp. z o.o.)は、ポーランドのサノクにあるバスとコーチのメーカー。ヨーロッパ(非EU諸国も含む)、アフリカ、アジア諸国で年間約300台のバスを販売している。
オートサンは1832年にWalenty LipińskiとMateusz Beksińskiによってボイラーの工場として設立された。初期には石油採掘、蒸留、醸造のための装置や設備を生産していたが、1894年には客車や貨車、路面電車などの鉄道車両の最も重要な製造業者となり、ボイラーや関連装置の生産も続けた。その後、貯水槽、クレーン、浚渫船、ロードローラー、鋼製救命ボート、鋼製橋梁構造物、鋳造品などの製品も作るようになった。
1926年、オートサンはランチアのシャーシに搭載されたバスの最初のロットを発売した。第二次世界大戦中に活動は中断されたが、1950年に再開された。1973年には、後部にエンジンを搭載したH9バスが発売され、1984年には大容量のH10モデルが発売された。
2013年9月、裁判所はオートサンの破産を宣言した。当時発表された声明では、再建のための資金調達を継続することは不可能であると説明されていた。数日後、同社を所有していたSobiesław Zasadaグループは、オートサンの株式パッケージをグレゴリー・タルナワに1ポーランドズロチで売却した。クラクフでは、同社の労働組合員が元オーナーであるSobiesław Zasadaグループの前でピケを張り、数カ月分の未払い給与の支払いを要求した。同社は現在も操業を続けている。