『オーヴァー・ザ・トップ』 | ||||
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コージー・パウエル の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | セントラル・サウンド(#2を除く全曲)、ザ・タウン・ハウス[1] | |||
ジャンル | ハードロック、インストゥルメンタル | |||
時間 | ||||
レーベル | ポリドール・レコード | |||
プロデュース | マーティン・バーチ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
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チャート最高順位 | ||||
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コージー・パウエル アルバム 年表 | ||||
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『オーヴァー・ザ・トップ』(Over the Top)は、イギリスのドラマー、コージー・パウエルが1979年に発表した、ソロ名義では初のスタジオ・アルバム。
パウエルがレインボー在籍時に発表したアルバムで、当時レインボーの新メンバーとして加入したドン・エイリーも参加した[4]。また、参加メンバーのうちマックス・ミドルトンは、以前パウエルと共にジェフ・ベック・グループで活動し、クレム・クレムソンは1975年にパウエルと共に「ストレンジ・ブリュー」というバンドで活動していた[4]。
「ザ・ローナー(ジェフ・ベックに捧ぐ)」は、元々はミドルトンがジェフ・ベックに提供するつもりで作った曲だが、ベックによる演奏は残されておらず、ミドルトンは2023年のインタビューで曲名に関して「深い意味はない。メロディを元に付けたタイトルで、別にベックが一匹狼だと思っていたわけじゃないよ!」と語っている[5]。タイトル曲はピョートル・チャイコフスキーの『序曲1812年』の翻案で、パウエルは以前より、ライヴにおいてこの曲を流しながらドラム・ソロを演奏していた[6]。
1980年1月8日にBBCで放映された番組『The Old Grey Whistle Test』では、収録曲「キラー」のスタジオ・ライヴ映像が公開されたが、この時は、スタジオ・ヴァージョンに参加したゲイリー・ムーアではなくクレムソンがギターを弾いた[7]。一方、本作ではクレムソンが「ザ・ローナー(ジェフ・ベックに捧ぐ)」のギターを担当したが[1]、ムーアはアルバム『ワイルド・フロンティア』(1987年)において、自身のアレンジを施したカヴァーを発表している[8]。
2017年発売のボックス・セット『ザ・ポリドール・イヤーズ』のディスク1には、本作の全編に加えて、タイトル曲および「ザ・ローナー(ジェフ・ベックに捧ぐ)」のシングル・ヴァージョン、「ハイディ・ゴーズ・トゥ・タウン」、「スウィート・ポイズン」、「ザ・ローナー(ジェフ・ベックに捧ぐ)」の未発表テイクがボーナス・トラックとして収録された[9]。
先行シングル「コズミック・ハイウェイ」は全英シングルチャートで62位に達し、本作は全英アルバムチャートで3週トップ100入りして、最高34位を記録した[3]。ジェフ・バートンは2017年、loudersound.comにおいて本作に10点満点中4点を付け「ここでのパウエルは明らかに、彼本来のパワーよりも、演奏スタイルの幅広さを誇示しようとしている」と評している[2]。
全曲ともインストゥルメンタル。