カナダ安全情報局(英語: Canadian Security Intelligence Service, CSIS、フランス語: Service canadien du renseignement de sécurité, SCRS)(以下CSISと呼ぶ)は、カナダの情報機関である。カナダの安全保障に関する情報を国内外で収集し、分析・評価を行っている[1]。
1864年、ジョン・A・マクドナルド(初代カナダ首相)卿が、国境の警戒を任務とする治安部隊である西部辺境隊(Western Frontier Constabulary)を創設する。さらに1868年、カナダ政府は職員12人から成る自治領警察 (Dominion Police)を創設し、西部辺境隊が行っていた任務を委ねた。第一次世界大戦までに、職員数は140人となる。1920年、自治領警察は北西騎馬警察 (North-West Mounted Police)と統合され、王立カナダ騎馬警察(Royal Canadian Mounted Police)が誕生した。以後、王立カナダ騎馬警察の公安警察が、カナダの情報機関として機能するようになる。
両大戦間の公安警察は、数人の担当官・速記者しかおらず、非常に小規模であった。戦後、公安警察は担当官が増加した。1970年、マッケンジー委員会の調査後、最初の文民長官ジョン・スターンズが任命された。1981年8月、連邦政府は王立カナダ騎馬警察(RCMP)の公安警察から独立した情報機関を創設することを発表。1984年7月14日、CSISが公式に設立された。
本部はオタワ、1995年建築の専用施設に置かれている。CSISは公安省を通し国会に対し責任を負うが、また併せて連邦裁判所、CSIS長官から、安全保障検討委員会(Security Intelligence Review Committee)から監督される立場にある。
2010年度現在の組織は以下の通り[2]。