カワイルカ上科 | ||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
インドカワイルカ(ガンジスカワイルカ)
Platanista gangetica | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||
学名 | ||||||||||||||||||||||||
Platanistoidea | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
カワイルカ(河海豚) | ||||||||||||||||||||||||
科 | ||||||||||||||||||||||||
カワイルカ上科(河海豚上科、Platanistoidea)はクジラ目ハクジラ亜目の上科の1つで、このグループをカワイルカという。しかし分子系統解析では、カワイルカ類は多系統群であることが明らかになっており[1]、カワイルカ全てを含んだ「カワイルカ上科」は分岐分類学的には有効な分類群とは言えないことが明らかになっている。
4科4属から成り、うち3科3属は淡水の河川に棲息する。ラプラタカワイルカ科のみは塩分を含む河口や海に棲息する。
一般的なイルカが海に生息するのに対し、カワイルカは主に河川に生息する。現生で「カワイルカ」と呼ばれるのは、ガンジスカワイルカ、インダスカワイルカ、アマゾンカワイルカ、ラプラタカワイルカ、ヨウスコウカワイルカ、アラグアイカワイルカの6種である。これらはかつては同じクレードに属すと考えられていたが、現在では多系統群である(2つのクレードに分かれる)ことが明らかになっている。
カワイルカ以外のイルカでも、海水でも淡水でも棲息することが可能な種もいる(例えば、コビトイルカ Sotalia fluviatilis はどちらの水であっても安定して棲息することができる)が、これらのイルカはカワイルカとは呼ばれない。
カワイルカは全クジラ目の中で最も絶滅の危機に瀕している部類である。棲息に適した環境の喪失、人間による捕獲、元々多くない生息数などが、絶滅の危機に瀕している主な原因である。多くのカワイルカは視力が弱く(ほぼ盲目に近い種類もいる)、そのことも人間や人工物(船や漁網)に出くわす可能性が高い原因となっている。
1998年のRiceによる分類[Rice98]では、カワイルカと呼ばれている科は4つあるが、カワイルカ上科 Platanistoidea として現存する科はカワイルカ科 Platanistidae のみであるとしている(他の3科はカワイルカ上科には含まれない)。またRiceはカワイルカ科カワイルカ属に属するのはインドカワイルカ Platanista gangetica 1種のみとしている。
Rice以前の一般的な分類法では、カワイルカ上科は4科で構成されるとし、ガンジスカワイルカ Platanista gangetia とインダスカワイルカ Platanista minor をカワイルカ科カワイルカ属に属する別の種としている。
近年系統解析では、カワイルカ類(従前のカワイルカ上科)は多系統群であることが明らかになっている[1]。
鯨類 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Cetacea |
日本語でカワイルカは、「河海豚」と書かれるが、中国語でカワイルカは、「淡水海豚」「淡水豚」或いは「河豚(フグをも意味する)」と書かれる。日本語で「河豚」はフグを意味する。