ガールズ・ウィズ・ガンズ

ガールズ・ウィズ・ガンズ: Girls with guns、直訳は「銃を持った女の子」)は、女性が主人公の銃撃戦を描いたアクション映画やアニメにおけるサブジャンルのひとつである。アジアにおいてこのジャンルでは、一般的にガン・フー英語版スタント武術アクション英語版といったアクションが含まれる[1]

Desirée_(71545893)
銃を撃つ女性

香港映画が起源と考えられているが、そのサブジャンル概念は、欧米作品にも波及している。

歴史

[編集]

1980年代

[編集]

1985年の香港映画レディ・ハード 香港大捜査線』(コリー・ユエン監督、ミシェール・キング&シンシア・ロスロック主演)は、最初の「ガールズ・ウィズ・ガンズ」映画と解説[誰によって?]されている[2]

1990年代

[編集]

この手のサブジャンル映画は1994年までに数多く製作され、大島由加里ムーン・リーシンシア・カーン英語版といったアジア系女優たちが活躍した。

2000年代以降

[編集]

2000年代初頭には、「ガールズ・ウィズ・ガンズ・リバイバル」と分類される作品群が製作された。『マーシャル・エンジェル英語版』(2001年)や『ブルー・エンカウンター英語版』(2002年)、『クローサー』(2002年)といった作品が「リバイバル」映画に分類されている[3]

作品

[編集]
Celebrity_city_Karima_Adebibe
銃を構える女性

アジア

[編集]
邦題
原題
製作国 該当人物 備考
1985 レディ・ハード 香港大捜査線
Yes, Madam
香港の旗 イギリス領香港
1987 天使行動
天使行動
1988 香港・東京特捜刑事
皇家師姐Ⅲ/雌雄大盗
1989 群狼大戦英語版
獵魔群英
2002 クローサー
夕陽天使
2017 悪女/AKUJO
악녀
大韓民国の旗 韓国 スクヒ - 演:キム・オクビン
2021 ベイビーわるきゅーれ 日本の旗 日本
2022 バイオレンスアクション 菊野ケイ - 演:橋本環奈

欧米

[編集]
邦題
原題
製作国 該当人物 備考
1990 スパイ・エンジェル グラマー美女軍団
Guns
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1996 バーブ・ワイヤー/ブロンド美女戦記
Barb Wire
バーブ・ワイヤー - 演:パメラ・アンダーソン
2001 トゥームレイダー
Lara Croft: Tomb Raider
ララ・クロフト - 演:アンジェリーナ・ジョリー
2005 イーオン・フラックス
Æon Flux
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 イーオン・フラックス - 演:シャーリーズ・セロン
2006 ウルトラヴァイオレット
Ultraviolet
ヴァイオレット・ソン・ジャット・シャリフ - 演:ミラ・ジョヴォヴィッチ
2010 キック・アス
Kick-Ass
ミンディ・マクレイディ/ヒット・ガール - 演:クロエ・グレース・モレッツ
2011 エンジェル ウォーズ
Sucker Punch
2014 LUCY/ルーシー
Lucy
ルーシー・ミラー - 演:スカーレット・ヨハンソン
2021 ガンパウダー・ミルクシェイク
Gunpowder Milkshake
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 サム - 演:カレン・ギラン

漫画・アニメ

[編集]

「ガールズ・ウィズ・ガンズ」といったサブジャンル概念は、漫画やアニメにも浸透している。例として、『BLACK LAGOON』や『バブルガムクライシス[4]、『ダーティペア[5][6]、『ガンスミスキャッツ[5]、『GUNSLINGER GIRL[5]、『ノワール』、『MADLAX[7]、『エル・カザド』などが挙げられ[8][9]、結果的に美少女ガンアクションというサブジャンル概念を形成している。

その他には、士郎正宗の原作を押井守が監督した『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』とそのテレビ版『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXも、「ガールズ・ウィズ・ガンズ」アニメとして知られている。また、梅津泰臣の作品『A KITE』や『MEZZO FORTE』、『MEZZO -メゾ-』、『KITE LIBERATOR』なども挙げられる[10]

出典

[編集]
  1. ^ Kaiju Shakedown: Girls with Guns”. Filmcomment.com. 2021年11月8日閲覧。
  2. ^ Funnell, Lisa (2013). “Fighting for a Hong Kong/Chinese Female Identity: Michelle Yeoh, Body Performance, and Globalized Action Cinema”. In Lent, John; Fitzsimmons, Lorna. Asian Popular Culture in Transition. London: Routledge. p. 172. ISBN 9781136300974 
  3. ^ Funnell, Lisa (21 May 2014). Warrior Women: Gender, Race, and the Transnational Chinese Action Star. SUNY Press. pp. 70, 172. ISBN 9781438452500 
  4. ^ Bubblegum Crisis Collection VHS” (英語). Anime News Network. 2021年8月5日閲覧。
  5. ^ a b c How Many Girls with Guns Anime are There”. AnimeNation (2003年10月23日). 2009年1月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月15日閲覧。
  6. ^ Dirty Pair Sub.DVD Boxset 1” (英語). Anime News Network. 2021年8月5日閲覧。
  7. ^ Wong, A. (March 2005). “Inside Bee Train”. Newtype USA: 8–15. 
  8. ^ January 3–10 News”. Anime News Service (2007年1月6日). 2007年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年1月19日閲覧。 “Following Noir and Madlax, this El Cazador will be the third installment in a series of what Director Koichi Mashimo has referred to as his girls-with-guns genre trilogy.”
  9. ^ Yegulalp, Serdar Yegulalp Serdar Yegulalp is a seasoned technology journalist who has covered anime for nearly a decade our editorial process Serdar. “All of the Best Studio Ghibli Movies From Nausica to Marnie” (英語). LiveAbout. 2021年8月5日閲覧。
  10. ^ “Justin Sevakis's Review on Kite Liberator”. Anime News Network. http://www.animenewsnetwork.com/review/kite-liberator/dvd 2010年1月15日閲覧。 

関連項目

[編集]