本社が所在するmsb Tamachi 田町ステーションタワーS | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒105-8001 東京都港区芝浦三丁目1番21号 msb Tamachi 田町ステーションタワーS |
設立 |
2019年(平成31年)3月1日 (東芝メモリホールディングス株式会社) |
業種 | 電気機器 |
法人番号 | 8010401144206 |
事業内容 | グループの経営戦略策定及び経営管理 |
代表者 | 代表取締役社長 早坂伸夫 |
資本金 | 100億円 |
従業員数 |
単独:約120名 連結:約14,200名 (2022年3月31日現在) |
主要株主 |
株式会社東芝 40.64% BCPE Pangea Cayman, L.P. 25.92% BCPE Pangea Cayman2, Ltd. 14.96% BCPE Pangea Cayman 1A, L.P. 9.37% BCPE Pangea Cayman 1B, L.P. 5.99% HOYA株式会社 3.13% (2020年8月27日現在) |
主要子会社 | キオクシア(株) 100% |
関係する人物 | 成毛康雄(初代社長) |
外部リンク | https://www.kioxia-holdings.com/ |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒105-8001 東京都港区芝浦三丁目1番21号 msb Tamachi 田町ステーションタワーS |
設立 |
2017年(平成29年)6月16日 (株式会社Pangea) |
業種 | 電気機器 |
法人番号 | 5010001184349 |
事業内容 | 半導体メモリ及び関連製品の開発・製造・販売事業及びその関連事業 |
代表者 | 代表取締役社長 早坂伸夫 |
資本金 | 100億円 |
発行済株式総数 | 1,396万5,000株 |
純利益 |
△3,421億1,900万円 (2024年3月期)[1] |
純資産 |
4,783億4,600万円 (2024年3月期)[1] |
総資産 |
2兆841億8,000万円 (2024年3月期)[1] |
従業員数 |
単独:約10,600名 連結:約15,300名 (2023年3月31日現在) |
主要株主 | キオクシアホールディングス 100% |
主要部門 | 半導体メモリ製造 |
関係する人物 | 成毛康雄(初代社長) |
外部リンク | https://www.kioxia.com/ja-jp/top.html |
キオクシア株式会社(KIOXIA Corporation)は、日本の東京都港区芝浦に本社を置き、主にNAND型フラッシュメモリを製造する半導体メーカーである。純粋持株会社キオクシアホールディングス株式会社(KIOXIA Holdings Corporation、旧・東芝メモリホールディングス株式会社)の完全子会社である[2]。
半導体メーカー売上高ランキング(IHS発表)では、2017年の市場シェア世界第8位であった[3]。
2017年に東芝の半導体メモリ事業を分社化して設立され[4]、2018年にグループから離脱して持分法適用会社となった[5]。2019年(令和元年)10月1日付で、東芝メモリ株式会社(とうしばメモリ、Toshiba Memory Corporation)より商号変更した[6]。
社名の「キオクシア」は、日本語の「記憶」(Kioku)と、ギリシャ語で「価値」を意味する「axia(アクシア)」を組み合わせたもので、社内公募で選ばれたもの[7]。⼀般社団法⼈⽇本ネーミング協会が主催する「日本ネーミング大賞2023」において「優秀賞」に選定された[8]。
ブランドキャッチコピーは「「記憶」で世界をおもしろくする」。
NAND型フラッシュメモリは、工学博士である舛岡富士雄が東芝に勤務していた1980年代に発明したものである。東芝の半導体メモリ事業の主力製品は、このNAND型フラッシュメモリとその応用製品(ソリッドステートドライブなど)であった。半導体メモリ事業は直近の2015年(平成27年)度に、8,456億円の売上で1,100億円の営業利益を稼ぎ出し[9]、東芝の主力事業のひとつとなっていた。また、スマートフォンの大容量化、データセンターにおけるSSDの普及などを背景に、将来性も申し分ない事業であったため、東芝は2016年(平成28年)3月の段階で、半導体メモリ事業を原子力事業と並ぶ「経営の柱」に位置付けていた[10]。
ところが同年12月、東芝グループの原子力企業ウェスチングハウス・エレクトリック・カンパニーが買収した原子力サービス会社CB&I(ストーン&ウェブスター)の資産価値が想定を大きく下回ったため、親会社の東芝は、巨額の損失額を会計計上せざるを得ない状況となった[11]。その結果、何の資本対策もとらない場合、東芝は2016年度期末決算で大幅な債務超過に陥り、東京証券取引所第二部に降格する見通しまで示された。
債権者に迷惑をかけることなく債務超過を解消する方法は、増資(新株の発行)や優良資産・事業の売却の二つである。しかし東芝の場合、2015年に発覚した粉飾決算の影響で東京証券取引所と名古屋証券取引所から「特設注意市場銘柄」に指定されていたため、増資による債務超過解消は不可能であった。更に、優良子会社東芝メディカルシステムズを2016年にキヤノンに売却したばかりの東芝には、債務超過の解消に必要な数千億円から数兆円規模の売却益が期待できる事業は、1年前に「経営の柱」と位置付けたはずの半導体メモリ事業しか残されていなかったのである[9]。東芝メモリは、東芝の債務超過を解消するために、2017年(平成29年)2月10日に設立した会社である[4]。
四日市工場はウェスタン・デジタル傘下のサンディスクと共同で投資を行ったメモリ事業の一大拠点であり、東芝とサンディスクのNAND型フラッシュメモリの全量を三重県の四日市市で生産している[24]。所在地(三重県四日市市山之一色町800番地[25])は、四日市市中心部(近鉄四日市駅)から車で30分程度、東名阪自動車道の四日市東ICから車で5分の場所である[26]。
2016年12月時点で、敷地面積は約61.0ヘクタール、従業員数は6,200人であり[27](物流関係を含めると1万人以上[12])、世界でも有数規模の半導体メモリ製造工場である。
四日市工場は1992年(平成4年)1月に発足し、翌年から本格稼働を始めた[28]。当初の生産品目はDRAMであったが、1999年(平成11年)にNAND型フラッシュメモリの生産を開始する一方、2001年(平成13年)に汎用DRAMの生産を終了した[28]。以降2017年(平成29年)に至るまで、主力製品は一貫してNAND型フラッシュメモリである[28]。
1993年(平成5年)に「第1製造棟」が本格稼働してDRAMの生産を始めて以来、工場は拡張を繰り返してきた[25]。1996年(平成8年)には「第2製造棟」の稼働が開始した[25]。インターネット・バブル崩壊後、四日市工場は停滞期を経験したが、主力製品がNAND型フラッシュメモリに移行した後は、需要の急拡大に合わせて、工場の拡張が急速に進められた。
2005年(平成17年)には「第3製造棟」が稼動開始、2007年(平成19年)には「第4製造棟」が稼働開始、2011年(平成23年)には「第5製造棟(第1期)」が稼働開始、そして2014年(平成26年)には「第5製造棟(第2期)」が稼働開始した[25][27]。2016年(平成28年)には、「第2製造棟」を取り壊して建設していた「新・第2製造棟」が竣工し、量産を開始[29][30]、2018年(平成30年)には「第6製造棟」および「メモリ開発センター」が稼働を開始した[31]。
2017年(平成29年)9月6日、東芝は四日市工場に続く新たな拠点を岩手県の北上市に定めると発表[32] し、翌年7月に新製造棟建設が起工された[33]。北上市にはシステムLSIを製造する東芝の半導体生産子会社(ジャパンセミコンダクター)があり、その近くに建設する[34]。
北上市へのNAND型フラッシュメモリ製造工場の建設は、2008年(平成20年)に四日市工場への第5製造棟建設とともにいったん表明していた[35] が、リーマンショック後の景気低迷などを理由として凍結されていた[36]。
もともと、世界で先駆けてNAND型フラッシュメモリを開発し、製品化した東芝が、1992年(平成4年)に初めて量産を開始したのは岩手東芝エレクトロニクス(現・ジャパンセミコンダクター岩手事業所)においてであり[37]、約四半世紀の時を経て、NAND型フラッシュメモリの量産拠点が岩手に戻ってくることとなった。