キヤノン EOS 55(キヤノン イオス 55)は、1995年9月に発売されたキヤノンのミドルクラス一眼レフカメラである。
1992年に発売され、世界初の視線入力オートフォーカス(AF)搭載カメラとして注目された EOS 5 QD に続き視線入力AFを搭載したマルチモードAF一眼レフカメラである。EOS 5QDの5点より測距点が3点と減少したものの、AFセンサー(BASIS)の改良によりそのレスポンスは約半分に短縮され、さらに縦位置構図での視線入力にも対応した。また、フラッシュを事前に発光させ、通常の測光に使用されるセンサーで測光し、メインの発光量を算出するE-TTL自動調光システムを最初に搭載したキヤノンのカメラでもある。
日本国内では視線入力AF付きモデル(シルバー/ブラックボディ)のみが発売されていたが、輸出市場では視線入力AFを省略したモデルも発売されていた。北米での名称はEOS ELAN II(E)、ヨーロッパ・アジア・オセアニアではEOS 50(E)((E)は視線入力AF付きモデルに付く)であった。
2000年、後継機EOS 7の登場により生産を終了した。
- 形式:フォーカルプレーンシャッター式35mm一眼レフレックスAF・AEカメラ、
- レンズマウント:キヤノンEFマウント
- ファインダー
- 形式:ペンタプリズム使用、アイレベル式
- 視野率:上下90%、左右92%
- 倍率:0.71倍
- 測光方式:6分割SPC使用・TTL開放測光
- 露出制御方式:プログラムAE、シャッター優先AE、絞り優先AE、深度優先AE、全自動、イメージセレクトモード、E-TTL/A-TTL/TTLプログラムフラッシュAE
- 感度:ISO6〜6400(DXコード自動設定 ISO25〜5000)
- 露出補正:1/2ステップ、±2段
- 焦点:オート、TTL-SSR方式
- シャッター
- 形式:縦走りフォーカルプレーン式・全速電子制御シャッター
- シャッター速度:1/4000~30秒(1/2段ステップ)、バルブ、X=1/125秒
- 連続撮影速度:最高2.5コマ/秒
- フラッシュ
- 対応フラッシュ:EOS用スピードライト(EX、EZシリーズ)
- 内蔵フラッシュ:ガイドナンバー13(ISO100相当・m)
- 調光方式:E-TTL/A-TTL/TTL自動調光
- 画像記録媒体:35mm写真フィルム
- 電源:リチウム電池 2CR5、又はバッテリーパックBP-50
- 大きさ・重量(幅×高さ×奥行き):152.5×104.5×71mm、595g