クマシデ

クマシデ
クマシデ
保全状況評価[1]
DATA DEFICIENT
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類クロンキスト体系
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : マンサク亜綱 Hamamelidae
: ブナ目 Fagales
: カバノキ科 Betulaceae
: クマシデ属 Carpinus
: クマシデ C. japonica
学名
Carpinus japonica Blume (1850)[2]
シノニム
  • Carpinus japonica Blume var. cordifolia H.J.P.Winkl. (1904)[3]
和名
クマシデ、カタシデ[2]
英名
Japanese hornbeam

クマシデ(熊四手[4]学名: Carpinus japonica )は、カバノキ科クマシデ属落葉高木。山地の沢沿いなどに生える。別名はカタシデ、オオクマシデ[2]

特徴

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日本[5]本州四国九州[1]の日当たりのよい山地に自生する。

落葉広葉樹の高木で、その高さは10 - 15メートル (m) ほどになる。樹皮は黒褐色で、成木では縦に裂け、のちに老木になると薄く剥がれてくる[4]サワシバ学名: Carpinus cordata var. cordata)に全体に似ているが、樹皮はより色味が強い[4]。一年枝は最初毛があるが、のちに無毛になる[4]

花期は4月[4]。雌雄異花。小苞(しょうほう)[注 1]が重なり合った花穂の形が独特である。10-11月に長さ4〜5cmの果実を付ける。果穂は円筒形で、果苞多数つき、冬でも枝に残る[4]

冬芽は長楕円形の鱗芽で、緑色を帯び芽鱗は多数つく[4]。枝先には仮頂芽をつけ、側芽が枝に互生する[4]。葉痕は半円形や楕円形で、維管束痕は小さく多数ある[4]

また、材は堅いため、家具材・建築材・農具の柄などに用いられる。

脚注

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注釈

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  1. ^ 花を包む葉が変形したものを「」と言い、花柄にあって花に最も近似の苞を「小苞」と呼ぶ。

出典

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  1. ^ a b Shaw, K., Roy , S. & Wilson, B. (2014). Carpinus japonica. The IUCN Red List of Threatened Species 2014: e.T194662A2356594. doi:10.2305/IUCN.UK.2014-3.RLTS.T194662A2356594.en. Downloaded on 17 June 2021.
  2. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Carpinus japonica Blume クマシデ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月28日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Carpinus japonica Blume var. cordifolia H.J.P.Winkl. クマシデ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月28日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 135
  5. ^ POWO (2019). Plants of the World Online. Facilitated by the Royal Botanic Gardens, Kew. Published on the Internet; http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:295263-1 Retrieved 15 June 2021.

参考文献

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  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、135頁。ISBN 978-4-416-61438-9 

関連項目

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