クレマスチン (Clemastine)は、第一世代のH1 ヒスタミン拮抗薬 である。他の第一世代抗ヒスタミン薬と同様に鎮静作用を持ち[ 1] 、副作用として抗コリン作用 がある[ 2] 。1960年に特許を取得し、1967年に医療現場で使用されるようになった[ 3] 。日本 では1970年に販売開始された[ 4] :表紙 。
^ シロップ剤のみ
花粉症 やアレルギー症状 (くしゃみ 、鼻水 、目の充血 ・痒み ・涙 など)の緩和に用いられる。蕁麻疹のかゆみや腫れの緩和にも使用される[ 5] 。
重大な副作用には、痙攣 、興奮、肝機能障害、黄疸が挙げられる[ 6] [ 7] 。
過量投与は中枢神経系 を抑制することも刺激することもある。中枢神経刺激は小児に多く見られ、興奮 、幻覚 、運動失調 、協調運動障害 、筋痙攣 、アテトーゼ 、高熱 、チアノーゼ 、痙攣、振戦 、反射亢進 (英語版 ) が生じる。これに続いて痙攣発作後 (英語版 ) 抑うつ状態 や心肺停止が起こる事もある。その他の一般的な過量投与の症状としては、口渇、瞳孔散大、顔面紅潮、発熱などがある。成人の場合は通常、眠気や昏睡 のような中枢神経抑制を引き起こす[要出典医学 ] 。
消化管から速やかに吸収され、4時間で最高血中濃度に達する[ 4] 。主に脱メチル化とグルクロン酸抱合によって代謝される[ 8] 。CYP2D6 の阻害剤であり[ 9] 、このアイソザイムで代謝される他の薬剤と干渉する可能性がある。
ヒスタミンH1 受容体 に競合的に結合することで、ヒスタミンによる症状を一時的に緩和する[ 10] 。
抗ヒスタミン薬としての作用に加え、FIASMA (英語版 ) (酸性スフィンゴミエリナーゼ (英語版 ) の機能的阻害剤)としても作用する[ 11] 。
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