ジャンル | 横スクロールシューティング |
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対応機種 |
PlayStation 2[PS2] ゲームアーカイブス[GA](PS3のみ) |
開発元 |
トレジャー G.rev KCE東京 |
発売元 |
コナミ [GA]コナミデジタルエンタテインメント |
デザイナー | 井内ひろし |
音楽 | 崎元仁 |
人数 | 1 - 2人同時プレイ |
メディア | [PS2]CD-ROM |
発売日 |
2004年7月22日(日本版) 2004年9月14日(北米版) 2004年10月8日(欧州版) 2015年4月15日(GA版) |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB: Teen PEGI: 3+ OFLC: G |
『グラディウスV』(グラディウスファイブ、GRADIUS V)は、2004年7月22日に日本のコナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)より発売されたPlayStation 2用シューティングゲームである。
コナミの横スクロールシューティングゲーム『グラディウス』シリーズの正統なナンバリングタイトル。開発を担当したのは、魂斗羅シリーズ等に携わっていた元コナミ社員らによって設立された株式会社トレジャー。同社のオリジナルシューティング『斑鳩』の開発チームによって製作された。また、元タイトー社員によって構成されたG.revも製作に協力している。パッケージアートはイラストレーターの天神英貴が手がけた。
従来アーケードシリーズ第一弾の発売から19年、背負ってきたメジャーナンバーを家庭用オリジナルながらにして継承した本作は、「未知なる領域へ」をキャッチコピーに掲げ、操作面での新フィーチャー「オプション操作」を重点に置いた構成により従来のテイストを残しつつも進化した[1]『グラディウス』のスタイルを提唱した。
本作は北米のゲーム・オブ・ザ・イヤー2004において「PS2ベストシューティング賞」と「ゲーム・オブ・ザ・イヤー第6位」を受賞した。
これまでのシリーズ作品と比べ、システム面やステージ構成面、そして演出面などに積極的に変更が加えられている。中でも大きな変更は「オプション・コントロール」の導入であり、これによって従来のオプションを使った戦略をさらに拡張している。また、弾幕系シューティングの要素が取り入れられている。具体的には自機の当たり判定が大幅に縮小(約1ドット)されており、敵弾の速度が比較的遅いといったことから、敵の攻撃が回避しやすくなっている。従来シリーズでは基本であった、2連射できるノーマルショットは4連射まで強化されている。また、シリーズの定番要素であったモアイは登場しない。
こうした変化はあるものの、プレイを重ねて攻略を組み立てるスタンスは不変である。難易度設定やコンティニューも備えられており、その場復活などといったシリーズ初心者への救済措置も用意されている。
一部箇所ではシリーズ初となる「ステージ中のデモムービー」が挿入される。BGM作曲は崎元仁が担当。従来シリーズとは異なり、オーケストラとブレイクビーツ、アナログ風シンセサイザー音の融合が全体的な特色。またグラディウスシリーズや『沙羅曼蛇』などのボス戦で使用された楽曲も崎元によって編曲され使用されている。
美しい青き惑星グラディウス。この星は過去、幾度にも渡る亜時空星団バクテリアンの侵略を退けてきた。しかし、滅びたかに思われたバクテリアンは闇の深遠にて密かに増殖・進化し続け、新種のバクテリアン細胞が誕生していたのであった。
グラディウス暦8010年、対沙羅曼蛇戦で確認された巨大な眼球状の生命体「ゼロスフォース」を初めとするバクテリアン軍が突如としてグラディウス衛星軌道上にワープアウトし、宇宙ステーションが襲撃された。これに対しグラディウス軍は直ちに反攻作戦を開始、かつて幾度もバクテリアンとの戦いを潜り抜けてきた超時空戦闘機「ビックバイパー T301」にも出撃命令が下った。
本作の最も特徴的なシステム。
「オプション操作ボタン」(オプションコントロール)を押すことで、出撃時に選択した各オプションのタイプに応じて特殊な操作を行うことができる。
オプションのタイプと特殊操作は以下のとおり。
復活方式はその場で即座に復活する、いわゆる「沙羅曼蛇タイプ(その場復活)」が採用されている。自機が破壊された場合は、オプションが前方に飛び散り、復活時に再取得が可能。
また、従来のグラディウスシリーズ同様にミスすると最後に通過したチェックポイントからやり直しになる、いわゆる「グラディウスタイプ(戻り復活)」を選択することも可能。戻り復活にした場合のチェックポイント(復活ポイント)の間隔はステージ構成同様若干長め。
本作では『沙羅曼蛇』などに採用されていた2人同時プレイも可能になっている。2人同時プレイ時は左側に1Pのプレイ情報、右側に2Pのプレイ情報が表示される。1P側の自機が青系の配色がなされているのに対し、2P側の自機やパワーメーターは赤系の配色がなされているが性能的に差異はなく、2P側の自機の名前も「ロードブリティッシュ」ではなくあくまで「ビックバイパー T301」である。
オプションの搭載数は2人あわせて4つまでであり、一方が4つのオプションを装備すると、もう一方はオプションを装備できなくなる。一方がミスした場合は所有者のなくなったオプションに接触することでオプションを奪うことができる。『グラディウス外伝』と違いオプションのパワーアップで相手のオプションを奪うことはできない。
パワーアップシステムについてはグラディウスシリーズ#パワーアップを参照。
『グラディウスII』以降のシリーズと同様に、ゲーム開始前に数種類用意されている武装の中からプレイヤーが任意に選択する。家庭用ではあるが、ミサイル・ダブル・レーザーのパワーアップは1段階までである。
初期状態から選択可能なモードで、4つのタイプのパワーアップ構成から1つを選択する。本作では "WEAPON ARRAY" と表現されているが、『II』の「パワーメーターセレクト」、『III』の「タイプセレクト」とほぼ同じものである。
各パワーアップゲージはオプションのタイプに応じ、ミサイルとダブルの内容が異なる。
装備タイプ | ゲージ | |||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
SPEED UP | MISSILE | DOUBLE | LASER | OPTION | ? | |
タイプ1 | スピードアップ | ノーマルミサイル | ダブル | レーザー | オプション(フリーズ) | フォースフィールド |
タイプ2 | スピードアップ | 2-WAYミサイル | テイルガン | レーザー | オプション(ディレクション) | フォースフィールド |
タイプ3 | スピードアップ | イーグルウィンド | テイルガン | レーザー | オプション(スペーシング) | フォースフィールド |
タイプ4 | スピードアップ | 2-WAYバック | ダブル | レーザー | オプション(ローテート) | フォースフィールド |
一定条件を満たすことにより、自分の好みに応じて装備を変更できる "WEAPON EDIT" が出現する。これは『III』の「エディットモード」とほぼ同等のモードだが、本作では通常時に選択可能な4タイプの装備も組み合わせることが可能。 過去に登場した装備が複数追加されている。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
---|---|---|---|---|---|
SPEED UP | MISSILE | DOUBLE | LASER | OPTION | ? |
スピードアップ | ミサイル | ダブル | レーザー | オプション(フリーズ) | フォースフィールド |
2-WAYミサイル | テイルガン | リップルレーザー | オプション(ディレクション) | シールド | |
イーグルウインド | バーティカル | エナジーレーザー | オプション(スペーシング) | メガクラッシュ | |
2-WAYバック | フリーウェイ | ファイヤーブラスター | オプション(ローテート) | ||
スプレッドボム | スプレッドガン | ||||
フォトントゥーピド | |||||
フライングトゥーピド |
※ 赤枠はウェポンエディットでのみ使用可能な装備。
全8面。全体的に人工的なステージでの戦闘が多めになっている。ステージギミックはオプション操作を活かした『V』ならではの物も多い。また、1面あたりの長さがやや長めになっているのも特徴で、1周約1時間強、従来アーケードシリーズでは最長とされた『グラディウスIII -伝説から神話へ-』に匹敵する。2周目以降も永久に続いていき、段々と難易度も上昇していく(256周中難易度上昇は10周目まで)。また、伝統的に登場して来た火山とモアイは本作では登場しない。
面 | ステージ | 解説 | ボス |
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1 | 惑星グラディウス衛星軌道上空 | 敵の数は多いものの攻撃は緩い。ビッグコアも登場する。その後の宙域は無数のゼロスフォースが占めている。ボスは1周目は逆C形の形状で登場するが、2周目以降では切れ目を埋める形で2つめのコアが配置されている。
BGMはループせず、ゲーム展開に合わせた展開となっている。 オープニングムービーでは、このステージで展開されるバトルが3Dで表現されている。 |
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2 | 惑星グラディウス都市上空 | ステージ開始にデモが入る。ここで展開されるストーリーは、物語終盤に大きく絡んでくることになる。
巨大戦艦内を惑星グラディウスの大気圏へと進む前半と、後半は『沙羅曼蛇』や『グラディウスII』に登場したボスが待ち受けているボスラッシュによる2部構成。[1]中盤では、壁を隔ててもう1機のビックバイパーと共闘する場面がある。 |
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3 | 惑星グラディウス都市地下階層 | ステージ2よりも狭くやや入り組んだ地形のステージ。普段はあまり意識しない後方・上方への攻撃手段がないと縦スクロールのエリアで苦労することも。ステージ後半ではビッグコアが狭い通路内を前方や後方から進んでくる。ボスも縦穴での戦闘で、地形のブロックはボスの足に触れると落下してくる。 |
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4 | バクテリアン細胞中枢 | 巨大生物の体内を進む細胞ステージ。『ライフフォース』に登場したガウの大群が編隊を組んで出現する。[1]大きく起伏のある地形はそれ自体が前後に動き、行く手を阻む。終盤は全面が細胞の壁で、ショットで進路を確保しつつ進むことになるが、切り崩した壁は一定時間で復元。ボスはシールドで守られている心臓で、上下4つの穴から攻撃を仕掛けてくる。 |
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5 | アステロイド前線基地 | 飛来する隕石を破壊しながら進む面。前半は動く地形エリアだが、ここでも隕石は飛来する。ボスは圧倒的弾幕で攻撃してくるため、隕石を盾にして戦うことが求められる。 |
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6 | バクテリアン増殖工場 | 地形によってかさが増えたり溢れたり、雪崩れ込んだりする緑色のゼリー体に追われる工場エリアを抜けると、自機は右向きのまま、左に進んでいくことになる。終盤は2度目のボスラッシュ。ボスのカバードコアMk-IIは週次数が進む毎にコア数が増え、最大で14個のコアを破壊しなければならない。 |
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7 | バクテリアン要塞中枢 | 前半が高速面、後半が要塞面という構成。空中戦の前半ではビッグコアが大量出現し、後半は処理落ちを起こすほど膨大な敵が出現する。その後の高速面は敵配置が多めだが、トリッキーな仕掛けはほとんどない。ビーコンとの戦闘を挟み、入り組んだ地形とギミックが待つ要塞面へ。 |
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8 | 惑星グラディウス都市上空 | 最終面は2面前半パートの別ルート。ストーリー的にはプレイヤーが2面で共闘した片方のビックバイパーという位置づけであるが、2面に比べると若干複雑な配置になっている。ステージ2を攻略中、もう一方の自機と近づく場所でミスしていなければ、その時のプレイが再現される。ラストボスの残り1つのコアを破壊したのち、脱出。操作不能になるまでは地形に当たるとミスになる。 |
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本作には、初回生産版特典に『ビックバイパー開発史』、早期購入特典に毛利名人監修の『プレミアムDVD -OPTIONS(オプションズ)-』が用意されていた。