グリーゼ412A Gliese 412 A | ||
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星座 | おおぐま座 | |
見かけの等級 (mv) | 8.68[1] | |
分類 | 赤色矮星 | |
位置 元期:J2000.0[1] | ||
赤経 (RA, α) | 11h 05m 28.57798s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | +43° 31′ 17.05″[1] | |
赤方偏移 | 0.000229[1] | |
視線速度 (Rv) | 68.753 ± 0.022 km/s[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: -4410.43 ミリ秒/年[1] 赤緯: 942.93 ミリ秒/年[1] | |
年周視差 (π) | 206.27 ± 1.00ミリ秒[1] (誤差0.5%) | |
距離 | 15.81 ± 0.08 光年[注 1] (4.85 ± 0.02 パーセク[注 1]) | |
絶対等級 (MV) | 10.34[2] | |
物理的性質 | ||
質量 | 0.48 M☉[2] | |
表面重力 | 4.90 (log g)[3] | |
自転速度 | <3 km/s[4] | |
スペクトル分類 | M1.0V[1] | |
表面温度 | 3,687 K[3] | |
色指数 (B-V) | +1.54[5] | |
色指数 (U-B) | +1.16[5] | |
金属量[Fe/H] | -0.43[3] | |
他のカタログでの名称 | ||
GJ 412 A[1], HIP 54211[1] LHS 38[1], LTT 12976[1] BD+44 2051A[1] 2MASS J11052903+4331357[1] SAO 43609[1] TYC 3012-2528-1[1] |
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■Template (■ノート ■解説) ■Project |
グリーゼ412B Gliese 412 B | ||
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見かけの等級 (mv) | 14.45[6] 14.2 - 16.53(変光)[7] | |
変光星型 | 閃光星[6] (くじら座UV型変光星[7]) | |
分類 | 赤色矮星 | |
位置 元期:J2000.0[6] | ||
赤経 (RA, α) | 11h 05m 31.332s[6] | |
赤緯 (Dec, δ) | +43° 31′ 17.05″[6] | |
赤方偏移 | 0.000234[6] | |
視線速度 (Rv) | 70.02 km/s[6] | |
固有運動 (μ) | 赤経: -4,328 ミリ秒/年[6] 赤緯: 953 ミリ秒/年[6] | |
年周視差 (π) | 206.94ミリ秒[6] | |
絶対等級 (MV) | 16.05[2] | |
物理的性質 | ||
質量 | 0.10 M☉[2] | |
自転周期 | <1.8日[8] | |
スペクトル分類 | M5.5Ve[7] M6.0V[6] | |
表面温度 | 2,700 K[9] | |
他のカタログでの名称 | ||
おおぐま座WX星[6], GJ 412 B[6], LCC 0610 B[6] BD+44 2051 B[6] 2MASS J11053133+4331170[6] |
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グリーゼ412 (Gliese 412, GJ 412) は、太陽から15.8光年の距離にあるおおぐま座の恒星である。固有運動が共通した2つの天体からなり、連星だと考えられている。両者の距離は31.4秒角、位置角は126.1°で[10]、ともに赤色矮星である。
2つの天体は現在およそ190AU離れている[11]。質量は主星が太陽質量の48%で、伴星は10%である[2]。投影された赤道自転速度は、主星が3km/s以下で、伴星が7.7 ± 1.7 km/s[4]または4.5km/s[8]である。系の空間速度は U = 141, V = -7, W = 7 km/h で、銀河系の銀河ハローに属する種族IIの恒星系である[4]。伴星の自転速度はこの大きさの赤色矮星としては非常に速く、1.8日以下という短周期で自転していると考えられている[8]。この高速な自転は伴星の著しい活動性の原因となっている。 伴星の電磁スペクトルにはバルマー系列の強い輝線スペクトル(Hα線)が見られる[8]。
太陽系外惑星発見のため主星の視線速度が観測されているものの、惑星の存在を示す有意な視線速度の変動は見つかっていない[12]。また、近赤外線スペックル干渉計による観測では1から10AUの範囲に伴星は見つからず[13]、この系を周回する褐色矮星も発見されていない[14]。
伴星のグリーゼ412Bは閃光星(くじら座UV型変光星)で、おおぐま座WX星の名が与えられている。1939年にはすでにオランダの天文学者アドリアン・ヴァン・マーネンがこの星の変光について観測している[15]。
グリーゼ412BはX線源としても知られるが、一方で主星Aは有意なX線を放射していない[16]。この系が最初にX線で観測されたのは、天文衛星ROSATによってであった[16]。