グレイヴ Grave | |
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2008年 | |
基本情報 | |
別名 |
コープス (Corpse) (1986-1988) Putrefaction (1989) |
出身地 |
スウェーデン ゴットランド県 ゴットランド市 ヴィスビュー |
ジャンル | デスメタル |
活動期間 |
1986年 - 1997年 1999年 - |
レーベル |
センチュリー・メディア・レコード リゲイン・レコード |
公式サイト | grave.se |
メンバー | |
旧メンバー |
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グレイヴ (Grave)は、スウェーデンのデスメタルバンド。1986年に、ギタリスト兼ボーカリストのオラ・リンドグレンを中心に結成された。リンドグレンは、現在でもメンバーであり、結成時から在籍する唯一のメンバーでもある。グレイヴは、1990年代前半に大きな成功をおさめ、特に最初の4枚のアルバム、『Into the Grave』、『You'll Never See...』、『Soulless』、『Hating Life』でスウェーデンのデスメタルバンドとしての地位を築いた。前述の4枚のアルバムをリリースしたのち、1997年に解散する。そして、解散から2年後の1999年に再結成している。再結成後には6枚のアルバムをリリースし、2013年1月までに10枚のアルバムをリリースしている[1]。
1986年に、オラ・リンドグレン (Lead G、Vo)、ヨルゲン・サンドストローム (Lead Vo、Rhythm G、B)、イェンス・ポールソン (Ds、Vo)の3名で結成[2]。結成時の名前は、コープス (Corpse)であった[注釈 1][2]。コープスは1枚のデモテープをリリースしたが、1988年にグレイヴ (Grave)にバンド名を変更する。バンド名変更後、活動を活発化させてゆくのだが、1989年にバンド名をPutrefactionに再変更[3]。バンド名変更に際して、ベーシストのヨナス・エドワードソン (B)が加入[3]。同年3月にデモテープをリリースするも、この体制は長続きせず、数か月でエドワードソンが脱退。バンド名を、グレイヴに再々変更している[1][3]。この後もデモテープのリリースを積極的に行い、1991年にセンチュリー・メディア・レコードとの契約を得る。この契約までの間は、リンドグレンとサンドストロームのパートはかなり流動的であった[1]。同年にヨナス・トルンダル (B)が加入。リンドグレン (Lead G、Lead Vo)、サンドストローム (Rhythm G)、トルンダル (B)、ポールソン (Ds)の布陣が固まる[4]。
1991年に1stアルバム『Into the Grave』でデビュー。また、1stアルバムリリース前に2枚程度のスプリットアルバムに参加している。また、リリースに併せて、アメリカ及びヨーロッパツアーが敢行された。
1992年に2ndアルバム『You'll Never See...』をリリース。デビューアルバムと同じスタイルのデスメタルを演奏していた。しかしながら、このアルバムのレコーディング前にベーシストのトルンダルが脱退。脱退の原因は、ツアーに嫌気がさしたことだった。これを受けて、バンドは後任を探したが、結局、スリーピースでの活動となり、ギタリストのサンドストロームがベースを兼任することとなった[5]。この他にも、3人の中でボーカルについてパートの変更があり、結果的に、リンドグレン (Lead G、Backing Vo)、サンドストローム (Lead Vo、Rhythm G、B)、ポールソン (Ds、Key)となっている[6]。また、この頃にはストックホルムのデスメタルバンド、ディスメンバーと共に、モービッド・エンジェルがヘッドライナーを務めるヨーロッパツアーに参加している。
1994年に3rdアルバム『Soulless』をリリース。このアルバムは、2ndアルバムとは幾分違った音楽スタイルとなった。具体的には、以前までのデスメタルスタイルに、実験音楽的でインダストリアルな要素を混ぜるようになった。同アルバムでは、以前からまたパートの変更があり、リンドグレン (Lead G)、サンドストローム (Lead Vo、B)、ポールソン (Ds)となっている[7]。1996年に、サンドストロームが脱退。この脱退を受けて、リンドグレンがリードボーカルとベースも担当するようになった。同年に4thアルバム『Hating Life』をリリース。4thアルバムは、3rdアルバムで示した音楽性をより推し進めたものとなった。更に、ヨーロッパとアメリカのツアーにも同行しており、その模様がライヴアルバム『Extremely Rotten Live』としてリリースされている。この後、バンドは解散した。
1999年に再結成。再結成時、リンドグレン (Lead G、Lead Vo、B)、ポールソン (Ds)に加えて、1991年から1992年まで短期間ベーシストとして参加していた、ヨナス・トルンダルがギタリストとして加入した。スローペースであったものの、リハーサルを始める。このリハーサルは、最終的にヨーロッパツアーと2002年にリリースされる5thアルバムに向けてのウォームアップとなった。2001年にセリオンで活動経験のある、フレドリック・イサックソン (B)が加入。リンドグレンがボーカル兼リードギターとなる。2002年に5thアルバム『Back from the Grave』をリリース。5thアルバムは、3rdアルバム『Soulless』の影響をわずかに残しつつも、2ndアルバム『You'll Never See...』時代の音楽性に回帰した作品となった。同アルバムには、ボーナス・ディスクが付属し、デモ音源が収録された。同アルバムリリース後、オリジナルメンバーのポールソンが脱退。2003年に、Coercion等で活動するペレ・エケグレン (Ds)が加入した。
2004年に6thアルバム『Fiendish Regression』をリリース。同アルバムは、よりアグレッシヴになり、今までより幾分速い曲が多くなった。同年には、クリプトプシーのヨーロッパツアーに同行している。
2006年に7thアルバム『As Rapture Comes』をリリース。6thアルバムよりもさらにアグレッシヴに、更に曲も早くなった。注目に値するものとして、アリス・イン・チェインズの「Them Bones」のカヴァーが収録されている点が挙げられる。このアルバムリリースに伴って、ディスメンバー、ヴァイタル・リメインズ、Demiricous、Witheredと共にアメリカ、カナダツアーを行っている。2006年11月には、Masters of Death tourの一部にアンリーシュド、ディスメンバー、エントゥームド、Exterminatorと出演した。また9月には、『Ithyphallic』リリースに伴うナイルのヨーロッパツアーにサポートとして参加した。また、同年にはエケグレンが脱退し、センティネクスで活動していたロニー・ベルガーストール (Ds)が加入している。更に、2007年にはトルンダルも脱退した。
7thアルバムリリース後、長らく契約していたセンチュリー・メディア・レコードを離脱。リゲイン・レコードに移籍した。2008年に、8thアルバム『Dominion VIII』をリリース。同アルバムでは、よりオールド・スクールなデスメタルスタイルの音楽を演奏した。アルバムレコーディング後、マグヌス・マルティンソン (G)が加入。2010年に9thアルバム『Burial Ground』をリリース。8thアルバムと同じ音楽性であった。同アルバムにマルティンソンは不参加である。2010年にイサックソンが脱退。ディスメンバーのトビアス・クリスティアンソン (B)が加入[8]。
2011年、マルティンソンが音源に参加することなく脱退し、ミカ・ラグレン (G)が加入。更に、リゲイン・レコードから離脱し、再びセンチュリー・メディア・レコードと契約した。6月、アルバムのレコーディング開始を発表[9]。『Endless Procession of Souls』と題された10thアルバムは、2012年8月27日にヨーロッパでリリースされ、アメリカでは1日遅れでのリリースとなった[10]。
2015年に11thアルバム『Out of Respect for the Dead』をリリース。
2017年11月末、ドラマーのロニー・ベルガーストールが脱退した[11]。2018年6月、ミカ・ラグレンの兄弟であるトーマス・ラグレンが新ドラマーとして加入した[12]。
2023年12月、ミカ・ラグレンとトビアス・クリスティアンソンが脱退した[13]。脱退発表の際には、後任は発表されなかった[13]。
2024年になって、1991年時点のラインナップになることが発表された[14]。ヨルゲン・サンドストローム (Lead Vo, G)、ヨナス・トルンダル (B)、イェンス・ポールソン (Ds)が再加入した。なお、元々所属していたドラマーのトーマス・ラグレンの脱退発表はなかったが、ドラマーも初期に活動していたポールソンに交代することとなった[14]。