グロス

グロス

Gross

[編集]
  • 十二進法による数量の単位で、144(=122)。12ダース1728(=12グロス、123)をグレートグロスや大グロス、120(=12×10)をスモールグロスや小グロスという。
  • 「全体で」、「総体で」という意味の英語反義語はネット。
    • グロス重量、グロスウエイト - gross weight。風袋包装パレットなど)を含めた全重量。
    • グロス軸出力 - 日本工業規格で定められた自動車用エンジンの出力測定方法のひとつである。基本的にクランク軸で行われるが、エンジンとギアボックスが構造上不可分の場合はギアの出力軸で行う。測定値の表記には「グロス」または「グロス値」などと注釈付記される場合がある。測定においてエアクリーナーブローバイガス還元装置触媒装置は装着義務がなく、排気マニフォールドより下流の排気系は測定者の都合の良いものを装着する。水冷エンジンではラジエーターおよびファンは装着しない。完成した自動車の実装状態に近いネット軸出力に比べ吸排気抵抗と冷却水循環抵抗が低く数値は高めになる。鉄道、船舶、航空機および大型貨物自動車(主に米国において)など、エンジンメーカーが公表する製品諸元を基に、車・船・機体メーカーが動力源を選択する分業形態には便利であり、またこれらは実装上の制約が低いため出力損失は小さいが、車室空間の確保と小型化が最優先される乗用車は次第に制約が大きくなり、加えて触媒の装着で実装状態との乖離が甚だしくなった。このため1985年8月以降の新型車から、公表する出力値はネット軸出力へ測定方法を変更された。米国でも1970年以前は同様のグロス測定方法を行っていたが、1971年からネット測定方法へ変更した。
    • グロススコア - ゴルフ用語。18ホールでの総スコア。ハンディキャップを引く前の打数。グロスよりハンディを引いた後のスコアはネットという。
    • グロスタイム - マラソン大会の公式記録となる、号砲が鳴った時からフィニッシュするまでの時間。大規模な大会では、号砲が鳴ってから、選手個人がスタートラインまでたどり着くのに数分間かかることも多く、実際にスタートラインをこえてからフィニッシュラインを超えるまでにかかった時間は、参考としてのネットタイムという。
    • グロス密度 - 住宅地の人口密度に関し、一定区域の総面積に対する人口の密度をグロス密度という。面積には、道路や公園など、住宅の宅地以外の土地を含んだ総体に関する密度であるため、正味の値であるネット密度と比較し、値が低くなる。
  • 「程度のひどい」、「目立つ」、「肉眼でわかる」という意味の英語。例えば肉眼的出血をgross hemorrhage という。
  • 「丸ごと」、「全体で」、「まとめて」という意味の和製英語。類義語はホール(whole)、反義語はパートパーシャル(part、partial。部分)やインディビジュアル(individual。個別)など。「グロス注文」「グロス発注」「グロス請け」などと使われる。

[編集]

ドイツ語・グロース(Groß, Gross)に起源する姓で、ユダヤ人に多い。

Gloss

[編集]

関連項目

[編集]