『月刊コミックビーム 』は、KADOKAWA (エンターブレイン ブランド)発行の月刊 漫画雑誌 。1995年 11月11日 創刊。毎月12日発売[1] 。キャッチコピーは「愛と勇気と執念のコミック雑誌」。
前身は『アスキーコミック 』と『ファミコミ 』。誌名の由来は『ファミ通 』のかつて連載されていたアーケードゲーム 紹介コーナー「ビーム通信[2] 」から。雑誌自体はアーケードゲームと関連はなく、多くのタイトル案の中から語呂の良さと勢いで採用された[3] [4] 。
誌名ロゴの上に「MONTHLY COMIC BEAM A MAGAZINE for the COMIC FREAKS!」が表記されており、漫画家 の個性 を生かした濃厚な作品を載せているのが特色。誌面に統一的なコンセプトはなく、作品表現に方向性や制約を設けていない[5] 。創刊当初は前身誌の流れから漫画とゲームをドッキングさせるというコンセプトがあり、ゲームを題材とした作品が多かったが「ファミ通ブロス 」の漫画雑誌へのリニューアル以降は名残はほとんど見られない。また、小説のコミカライズは古典小説作品に限って存在しており、ファミ通文庫 を始めとするライトノベルのコミカライズはほぼ皆無である(ただし、本誌で連載されていた「エマ 」や「BREAK-AGE 」がファミ通文庫で小説化されたことはある)。[独自研究? ]
初代編集長は前身のアスキーコミック編集長だった金田一健。1997年までは表紙にカエルのキャラクターを使っていた[6] 。金田一は後にMFブックス の編集長に就任した[7] 。
2代目編集長(後に編集総長)の奥村勝彦 は秋田書店 から、当時の発行元のアスキー へ移籍した。[8] [9] 『コミックビーム』の漫画作品内やマスコミ へ頻繁に顔を出しているので、漫画業界では顔の知れた人物である。創刊当初、彼はそれほど作品内での露出が多くなかった。だがその後、作家と編集者の掛け合いが多いルポルタージュ 形式の漫画が増えるにつれて露出が増え、知名度も上がった。 [独自研究? ]
ゲームやソフトウェア、ファッション関係の広告が比較的多く、青林工藝舎 の漫画雑誌『アックス 』とは、相互の誌面に広告を出し合っている。 [独自研究? ]
1995年 11月 - 創刊。創刊時にはテレビCM がアスキー の提供枠で流された。創刊当時の編集長は金田一健。
1997年 6月 - 初代編集長の金田一健が他部署に異動し、『コミックビーム』を離れる。2代目編集長に奥村勝彦 が就任。[10]
1997年 8月 - 岩井好典[11] が当時のアスキーに入社し、副編集長に就任して編集に参加。[10] [12] [13]
1998年 1月 - 本誌のリニューアルを行う。創刊当初から表紙にいたカエルのキャラクターが消え、ゲームを題材にした作品もほぼ姿を消す。また、誌名ロゴも初めて変更となった(2代目)。
1999年 4月 - 1997年1月号から表紙を飾っていた寺田克也 のイラストに代わり、連載作品メインの表紙イラストに変更されて以後現在に至る[14] 。併せて誌名ロゴも変更された(3代目)。
1999年7月 - 雑誌 『噂の眞相 』により『コミックビーム』の休刊が報道された。しかし実際にはこのような事実はなく、誤報だった。後日、『噂の眞相』はこの誤報に対しての訂正文を掲載した。実際この頃の『ビーム』誌上には、当誌の売り上げが芳しくない事をネタにした漫画作品が度々掲載されていた。それがこの誤報を招いたと言える。
2000年 4月 - エンターブレイン がアスキーから分社化したのに伴い、発行元が旧来のアスキー(アスペクト )からエンターブレインへと変更になった。これに伴い、単行本のレーベル名は社名を冠していた『アスペクトコミックス(ASPECT COMIX)[15] 』から、雑誌名を冠する『ビームコミックス(BEAM COMIX)』に変更。
2002年 1月 - 誌名ロゴを現在のものに変更(4代目)。
2004年 4月 - 5月号の付録にて他誌掲載漫画の精巧過ぎて盗作すれすれのパロディを行ったため、原作者の著作者人格権や翻案権を侵害するおそれがあるとの判断により、店頭からの自主回収を行った。 [要出典 ]
2006年 10月 - 増刊企画として『コミックビームFellows! 』を発行(Vol.1・Vol.2の2号同時発売)
2008年 10月 - 『ビーム』から執筆陣が何人か移り、漫画誌『Fellows!』(現・『ハルタ 』)が刊行開始。
2013年 4月 - 2代目編集長の奥村勝彦が編集総長へ、副編集長の岩井好典が3代目編集長へ就任。
2013年 10月 - KADOKAWA がエンターブレインを吸収合併したのに伴い、発行元がKADOKAWAへと変更になった。エンターブレインはKADOKAWAのブランドとして存続。
2017年 4月 - ハルタの単行本レーベル「ハルタコミックス(HARTA COMIX)」が新設され、それまでの「ビームコミックス」から独立した。
2019年 4月 - 編集総長の奥村勝彦が配置転換として異動したのち、KADOKAWA社内に新設されたインバウンドコミック編集部の編集長に就任し[16] [17] [18] 、3代目編集長の岩井好典がKADOKAWAを退社[19] となったため[20] 、4代目編集長に副編集長だった清水速登[21] が編集長代理として3か月間の準備期間を経て、編集長へ昇格・就任。
歴代編集長 [ 編集 ]
※2023年8月6日現在
金田一健 :1995年12月号(創刊号) - 1997年7月号
奥村勝彦 :1997年8月号 - 2013年4月号(但し、2013年5月号 - 2019年4月号の間は編集総長 として在籍。2020年12月号で、桜玉吉との対談で一度だけ本誌に"復帰")
岩井好典 :2013年5月号 - 2019年4月号
清水速登 [21] :2019年5月号 - 現職
現在の主な連載作品 [ 編集 ]
2024年7月号現在
egg -わたし、あなたの子どもです。-(鳥野しの)※奇数月隔月連載
EVOL (カネコアツシ )
オール・ザ・マーブルズ!(伊図透)※「全速力の。」より改題[22]
怪獣を解剖する(サイトウマド)
歌舞伎町ヒステリックドリーマー(関野葵)
感動ロボ カンドウノボル(川崎タカオ )
ギフテッド・アノマリィズ(タコアシ)
ギルティえんじぇる(後藤天泉)
地獄の三十路録(結木万紀子)
隙間(高妍)
SPUNK -スパンク!-(新井英樹 、参謀:鏡ゆみこ)
戦慄怪奇ファイル_コワすぎ!FILE-01【口裂け女捕獲作戦】 (原案:白石晃士 ・ニューセレクト、漫画:羽生生純 )
多聞さんのおかしなともだち(トイ・ヨウ)
Void: No. Nine -9番目のウツロ‐(シマ・シンヤ)
ゆげたつらん(遠浅よるべ)
ラヴクラフトの幻影(漫画:田辺剛 、原作:H.P.ラヴクラフト )
レコード大好き小学生 カケル(おおひなたごう )
私たちのブルーアワー(ハトリアヤコ)
不定期連載 [ 編集 ]
休載中 [ 編集 ]
過去の主な連載作品 [ 編集 ]
※「金平劇場」→「かねひらだもの」→「カネヒラデスカ?」→「KANEHIRA-DEATH」→「金平 de R」→「かねひらでCHU♥」→「ドキドキかねひらんど」へとタイトル変更
映像化作品 [ 編集 ]
アニメ化 [ 編集 ]
Webアニメ
作品
配信年
原作
アニメーション制作
備考
テルマエ・ロマエ
2022年
ヤマザキマリ
NAZ
Netflix にて全世界独占配信
ドラマ化 [ 編集 ]
テレビドラマ
作品
放送年
原作
制作
備考
bakuha.com
N/A
カネコアツシ
N/A
「B.Q.」内の「百鬼夜行 〜トミヤマ君の無意識〜」が原作、BS-i で放送された後、劇場でも上映
SOIL
2010年
WOWOW にて3月6日から4月24日まで放送、全8話
目玉焼きの黄身 いつつぶす?
2017年
おおひなたごう
毎日放送
TBS系列 の「ドラマイズム 」枠にて放送
彼女と彼氏の明るい未来
2024年
谷口菜津子
毎日放送、ダブ
毎日放送の「ドラマ特区 」枠にて放送、全8話
Webドラマ
作品
配信年
原作
制作
備考
EVOL
2023年
カネコアツシ
N/A
DMM TV にて11月3日から配信
実写映画化 [ 編集 ]
掲載作品の受賞歴 [ 編集 ]
^ a b c “コミックビーム OFFICIAL WEB SITE ”. KADOKAWA(エンターブレイン). 2019年7月31日 閲覧。
^ 「ビ デオゲーム通信 」の略。ファミ通の前身誌にあたる『ログイン 』の一コーナーであり、ファミ通創刊から存在していたコーナーが一時改名されていたもの。
^ 桜玉吉 『読もう! コミックビーム』 エンターブレイン 〈ビームコミックス〉、2004年、3頁。
^ 但し、創刊当初の目次上部(1995年12月号~1996年12月号)や、表紙の月号表記部分(1997年1月号~1999年3月号)あたりに、「B randnew E ntertainment A nd M ovement(1998年1月号以降はこの後に...That's BEAM!! も追加 )」と書かれていた。
^ このため、雑誌のカテゴリー(対象年齢)としては青年向けとなっている。前身誌の1つであるアスキーコミックでは少年向け漫画雑誌で刊行されており、本文にルビ も振られていた。
^ 創刊号から1996年12月号まではメインに大きく載っていたが、1997年1月号からは寺田克也 が手掛ける表紙イラストへ変更したため、同年12月号までは誌名のロゴ上に小さくワンポイントに、小さい字で書かれたキャッチコピーと共に載っていた。
^ “大人向けラノベで大躍進! MFブックス編集長に聞くレーベル戦略 ”. 2015年5月20日 閲覧。
^ “なんたるタイミング!!【O村の漫画野郎#22】 - 電撃オンライン ”. KADOKAWA Game Linkage Inc. 2023年8月15日 閲覧。
^ “いざ、アスキー!!【O村の漫画野郎#25】 - 電撃オンライン ”. KADOKAWA Game Linkage Inc. 2023年8月15日 閲覧。
^ a b “げ!! 編集長!?【O村の漫画野郎#35】 - 電撃オンライン ”. KADOKAWA Game Linkage Inc. 2021年6月19日 閲覧。
^ かつて奥村と同じく秋田書店に在籍しており、後輩にあたる。
^ “来たぜアメリカ!!【O村の漫画野郎#36】 - 電撃オンライン ”. KADOKAWA Game Linkage Inc. 2021年6月21日 閲覧。
^ “岩井参戦!!【O村の漫画野郎#37】 - 電撃オンライン ”. KADOKAWA Game Linkage Inc. 2021年6月21日 閲覧。
^ 1997年1月号から1999年3月号までは、主に各号の巻頭カラーを務める連載作品のイラストも表紙に小さく添えられていた。
^ 1998年3月、発売元がアスキーからアスペクトへ変更になった際にこの単行本レーベル名での刊行が始まった。それ以前は『アスキーコミックス(ASCII COMIX)』のレーベル名で発行していた。アスキーコミックス時代からコミックスのスペルは通常の"COMICS"ではなく"COMIX"であり、現在まで継承されている。
^ “俺の現在の本業、ちょこっとPRするぜ!!【O村の漫画野郎 特別編】 - 電撃オンライン ”. KADOKAWA Game Linkage Inc. 2023年8月15日 閲覧。
^ “インバウンドコミック編集部・奥村勝彦編集長インタビュー ”. コミックナタリー. 2023年8月15日 閲覧。
^ “マレーシア人の描いたマレーシア漫画って、どんなだ!? 元『コミックビーム』編集総長 奥村勝彦が選んだマレーシア発のコミックス、電子書籍にて配信開始 ”. KADOKAWA. 2023年8月15日 閲覧。
^ KADOKAWA退社後は個人事務所 を立ち上げ、フリーの編集者・専門学校講師として活動。
^ 『コミックビーム』2019年4月号「ハッスルO村のエレクトNo.1」にて発表。
^ a b KADOKAWAエンターブレインブランドのホビー書籍編集部から異動を経て、2019年1月号まで副編集長、2019年2月号 - 2019年4月号の間は編集長代理(コミックビーム編集部の役職については、各号目次奥付より確認)
^ “月刊コミックビーム 2022年8月号 ”. 月刊コミックビーム . KADOKAWA. 2022年7月12日 閲覧。
^ 前身誌のアスキーコミック1995年9月号(最終号)にて読み切り掲載(掲載当時のペンネームは「新井ヒロシ 」。1997年2月号以降、現ペンネームに改名)され、コミックビームでも不定期に読み切り掲載され(創刊当初に行われていた読者プレゼント紹介漫画にも不定期で登場)、1997年8月号に連載化された。
^ “月刊コミックビーム 2024年3月号 ”. 月刊コミックビーム . KADOKAWA. 2024年2月9日 閲覧。
^ コミックビームでは本文にルビは振られていないが、この作品では振られていた。
外部リンク [ 編集 ]