コードロン C.440 ゴエラン(Caudron C.440 Goéland、ゴエランはカモメの意味)は1930年代のフランス6座席の多用途機である。
木製構造の双発低翼片持ち単葉機で、主脚はエンジンナセル内に引き込まれる。全体は合板張りの構造であったが、胴体の前部と上面は金属で被覆されていた。6座席の客室の前後に荷物室があり、トイレは客室後部に設けられた。一般顧客の他、フランス空軍、フランス海軍などや、国営アフリカ航空やエール・フランス、セルビアの航空会社、アエロプットでも用いられた。生産は第二次世界大戦が始まるまで続けられた。戦争中は多くの機体が軍に徴用された。フランスの降伏後は何機かはドイツ空軍、ルフトハンザ、独立スロバキアの空軍で用いられた。1942年にスロバキア空軍は12機のC.445Mを注文した。
戦後、生産が再開され、軍用、民間用の輸送機、練習機として運用された。戦後の航空産業の再編でコードロンはSNCAN(Société Nationale de Constructions Aéronautiques du Nord)の一部となったため、ノール ゴエランの名称で生産が続けられ、325機が生産され、エールフランス、SABENA、 エーグル・アズール、Compagnie Air Transportで運用された。