コールチク | |
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コールチクCIWS | |
種類 | 複合型近接防御火器システム |
原開発国 | ロシア |
運用史 | |
配備期間 | 1988年-現在 |
配備先 | 搭載艦艇を参照 |
開発史 | |
開発者 | KBP機器設計局 • RATEP |
製造業者 | Tulamashzavod ・ RATEP |
製造期間 | 1988年-現在 |
派生型 |
コールチク-M / カシュタン-M パルマ / パラシ |
諸元 | |
重量 |
コールチクM 15,500 lb (7,000 kg) カシュタンM 12,500 lb (5,700 kg) |
全高 | 2.25 m (7 ft 4.6 in) |
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砲弾 | 徹甲弾, HEI弾, 曳光弾 |
砲弾重量 |
0.39 kg (0.86 lb) (HEI弾, 曳光弾) 0.30 kg (0.66 lb) (徹甲弾) |
口径 | 30mm口径弾#30mm×165 |
銃砲身 | 6本×2 |
作動方式 | ガス圧作動式 |
発射速度 |
コールチク:毎分9,000発 カシュタンM:毎分10,000発 |
初速 |
860 m/s (2,800 ft/s) (HEI弾, 曳光弾) カシュタンM: 960 m/s (3,100 ft/s) (HEI弾, 曳光弾) 1,100 m/s (3,600 ft/s) (徹甲弾) |
有効射程 |
ミサイル: カシュタン: 1,500–8,000 m (4,900–26,200 ft) カシュタンM: 1,500–10,000 m (4,900–32,800 ft) 機関砲: カシュタン: 500–4,000 m (1,600–13,100 ft), 3,000 m (9,800 ft) カシュタンM: 300–5,000 m (980–16,400 ft) |
最大高度 |
3,500 m (11,500 ft) (Kashtan) 6,000 m (20,000 ft) (Kashtan-M) |
装填方式 | 螺旋状リンクレス給弾 |
照準 | レーダー |
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主兵装 |
8 × 9M311K + 32 予備弾 カシュタンM: 8 × 9M311-1E + 24 予備弾 |
副兵装 | 2×6砲身ガトリング砲 |
速度 | 910 m/s (3,000 ft/s) |
コールチク(露:Кортик、「短剣」の意)は、1988年に登場したソ連開発の新型CIWSである。輸出型名称はカシュタン(露:Каштан、「栗」の意)。GRAUコードは3M87、NATOコードネームはCADS-N-1。
実用化されたCIWSでは世界で唯一の、機関砲・対空ミサイルを1基のマウントに収めた複合型CIWSである。
この兵器はモジュール方式を採用しており、射撃管制モジュールと通常は2つの戦闘モジュール(より多数の設置も可能)から構成される。管制モジュールが脅威を発見・追尾し、敵味方識別装置の情報と照合しつつ目標データを射撃モジュールおよび戦闘モジュールへ伝達する。この管制モジュールは3次元レーダーを備え、全天候型マルチバンド統合管制能力を持ち、戦闘モジュールの数次第だが多目標同時対応能力を有する。
戦闘モジュールは各々のレーダーおよび光学管制を用い自動追尾し、砲とミサイルで目標と交戦する。この戦闘モジュールは6K30GSh 30mm ガトリング砲とツングースカに装備されるのと同型の4連装9M311(SA-19/SA-N-11 グリソン)ミサイル発射機を2基ずつ装備する。ミサイルはそれぞれの発射機に備えられるミサイルコンテナに24発か32発ずつ搭載可能。
複合システムは、他の砲あるいはミサイルのみしか使用しないCIWSに比べ、幅広い防御能力を提供できる。ミサイルの有効射程は1,500-10,000mで、有効高度は6,000m。一方、機関砲の交戦射程は500-4,000m、最大高度3,000mである。この機関砲の合計発射レートは毎分10,000発であり、ミサイルがリロードに要する時間は90秒。
光学管制装置により、対空迎撃だけではなく小型ボートなどの水上艦艇や海岸の地上目標への射撃も可能となっている。
空母「アドミラル・クズネツォフ」、キーロフ級ミサイル巡洋艦、ネウストラシムイ級フリゲートなど、ソ連で1980年代後半以降に就役した艦艇を中心に搭載されている。輸出型の「カシュタン」は、9M311 ミサイル発射機を外した状態で輸出が提案されていたが、現在は9M311 ミサイル発射機を搭載した状態の「カシュタン」もあり、「コールチク」と同様のシステムとなっている。インド海軍や中国人民解放軍海軍に輸出されたのも、9M311 ミサイル発射機を搭載したタイプである。ただし、両軍でも搭載されているのはロシアで建造・改装された艦のみで、主力となっているCIWSはAK-630や730型CIWSである。
後継として、2K22の後継車両パーンツィリ-S1を艦載化したパーンツィリMが採用される予定である[1]。
パラシ("Палаш":刀あるいはロシアの重騎兵が用いた幅広の剣のこと、輸出型名称はパルマ)と呼ばれるカシュタンの改修型が輸出市場において開発された。GRAUコードは3M89。この防空システムは「コールチク」に代わる新しい近接防空システムで、1994年に発表された。武装は2門のAO-18KD 6砲身30mm機関砲と2基の4連装艦対空ミサイル発射機から構成される3R-99Eが搭載され、射撃管制装置は3V-89光学・レーザー照準器と3Ts-99 ポジティブ ME1レーダーで構成される。これに3A-99/デルタ ハイドロ安定化システムが加わる。ミサイルはレーザー誘導方式の9M337「ソスナ R」ミサイルを使用できるようになっている。
2005年、黒海艦隊所属のタランタル型コルベットの1隻R-60に試作品の搭載が行われ、近接防御システムをAK-630M 2基からこのパラシ1基に換装、海上テストを実施した。その後、改良を経てアドミラル・ゴルシコフ級フリゲートにおいて初めて採用が行われた[2][3]。この過程で上部のセンサーモジュールの形状が丸型から四角形へと変化している。2014年4月22日には新たにベトナム向けのゲパルト級フリゲートへの採用が決定されたことが報じられている[4]。