ゴールデン・ジュビリー(英: golden jubilee)とは、重要な出来事の50周年記念日のこと[1]。また、それを祝賀して開催される祝典[1]。英語圏での呼び名だが、50年の節目の祝典は世界各地で行われる。
イギリスと英連邦王国では、君主の治世50年を記念して、ゴールデン・ジュビリーの祝典が開催された。そのうち国王ジョージ3世は、実際に即位50周年となる1810年に先立ち、1809年10月25日に祝賀された。
1887年にイギリスと大英帝国はヴィクトリア女王のゴールデン・ジュビリーを祝した。ヴィクトリア女王は1887年6月20日に即位50周年を迎え、50名のヨーロッパの王族を招いて祝宴を催した。このとき女王が気付くことはできなかったのだが、感謝の礼拝に臨席中の女王をウェストミンスター寺院ごと吹き飛ばすというアイルランドの共和主義者らによる暗殺計画 (Jubilee Plot) があった。当時、ヴィクトリア女王は非常に人気のある君主であった。
1952年に即位した女王エリザベス2世は、在位50年記念となる2002年にゴールデン・ジュビリーを祝賀された。
タイでは、国王の在位50年を祝う式典があった。タイの言葉では、カンチャナピセーク(กาญจนาภิเษก)という。タイの歴史において初めて挙行されたのは、プーミポン・アドゥンヤデート国王(ラーマ9世)の在位50年記念式典であった。1946年に王位に就いた国王ラーマ9世は1996年6月9日に在位50年を記念して祝賀された。タイの君主として、その在位期間は歴代最長であった。
世界最大の切子面付きのダイヤモンド「ザ・ゴールデン・ジュビリー」がタイの実業家に購入され、国王の戴冠50周年記念として献上された[2]。現在、このダイヤモンドはタイ王室が装飾品として所有している。
1996年にバンハーン・シラパアーチャー首相とタイ国民は国王の即位50周年を数日にわたって盛大に祝賀した。
日本では、「御在位五十年記念」と称して、天皇の在位50年を祝した。唯一の例は1976年(昭和51年)11月10日に御在位五十年記念式典が挙行された昭和天皇である。昭和天皇の御在位五十年記念事業の一環として、国営昭和記念公園が開設された。