『ザ・スリップ(The Slip)』 | ||||
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ナイン・インチ・ネイルズ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル |
インダストリアル・ロック エレクトロ・インダストリアル | |||
時間 | ||||
レーベル | The Null Corporation | |||
プロデュース |
トレント・レズナー アッティカス・ロス アラン・モウルダー | |||
ナイン・インチ・ネイルズ アルバム 年表 | ||||
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『ザ・スリップ』(The Slip)はアメリカ合衆国のインダストリアル・ロックバンド、ナイン・インチ・ネイルズの7枚目のスタジオ・アルバム。2008年5月5日にバンドの公式HP上で無料ダウンロードの形で発表された。その後、リハーサル映像を収めたDVDやブックレット、ステッカーが付いたCDが250,000枚限定(シリアルナンバー付き)で発売された。Billboard 200では最高13位であった[1]。またLPレコードでも発売された(シリアルナンバーやDVD、ステッカーは付かない)。
2007年、トレント・レズナーはナイン・インチ・ネイルズ(以下、NIN)とインタースコープ・レコードとの契約が終了したこと[2]、今後、NINの作品はインディーズでリリースしていくことを発表した[3]。 2008年3月、その発言の通り、自身が立ち上げたThe Null Corporationより全編インストゥルメンタルで構成されたアルバム『ゴースツ I-IV』を発表した。
本作は『ゴースツ I-IV』のリリース後まもなく、トレント・レズナーのホームスタジオで製作が始まり、1ヶ月で作曲、3週間でレコーディングされた。
プロデュースはトレント・レズナー、アッティカス・ロス、アラン・モウルダーが共同で務めた。 レコーディング・エンジニアはMicael Tuller、アッティカス・ロス、アラン・モウルダー、ミキシングはアラン・モウルダーが担当した。NINのライブメンバーである、ジョシュ・フリースやロビン・フィンク、アレッサンドロ・コルティーニが部分的にレコーディングに参加している。
レコーディング中、収録曲"Discipline"がマスタリングから24時間立たないうちにラジオで発表された。
同作は5月5日にダウンロードでの提供が始まったが、曲のレコーディングが終わったのはその4日前で、そこからミキシング、マスタリングを行い、アートワークが仕上げられた。アートワークは、『ウィズ・ティース』、『イヤー・ゼロ〜零原点…』、『ゴースツ I-IV』に続き、NINのアートディレクターを担当するロブ・シェリダン(Rob Sheridan)とトレント・レズナーが手がけた。
『ゴースツ I-IV』と同じく、バンドのHP上で告知・リリースされた。
トレント・レズナーから、ファンの長年のサポートへの感謝、そして本作がそうしたファンへのプレゼントである旨のメッセージと共に、
音源を無料ダウンロードできるリンクがバンドのHPにアップされた[4][5]。
アルバムはMP3以外にFLACやハイレゾ仕様等のフォーマットでも提供された。歌詞もID3タグによって各曲に付けられた。
ダウンロード数は5月の終わりには100万回を超え[6]、CD盤やLPレコード盤が出る頃には200万回を超えた[7]。
またクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下、誰でもリミックスを作成できる形でもリリースされた。リミックスした作品はremix.nin.comにアップロード、シェアすることが出来る。
CDはオーストラリアで7月19日、ヨーロッパで7月21日、アメリカ、カナダ、日本で7月21日、イギリスで7月28日に発売された。 日本盤CD(15,000枚[8])には鈴木喜之による解説、染谷和美による対訳が付いている。 LPレコードはアメリカ、カナダで8月12日、イギリスで8月18日に発売された[9]。
2008年6月に行われたリハーサル映像 :