シャルル=ルイ=エティエンヌ・ニュイッテル(Charles-Louis-Étienne Nuitter, 1828年4月24日 - 1899年2月23日)は、フランスの台本作家、翻訳家である。ニュイッテル[1]は、バレエ『コッペリア』やオペラ、オペレッタ等の台本を創作したことや、ワーグナーなどのオペラ台本をフランス語に翻訳したことで名を残している。
ニュイッテルはパリで生まれ、1849年から法律を学んだ。彼は頻繁に劇場に通い、1850年代には台本の執筆を始めている。執筆のメインはヴォードヴィルの台本だったが、後にはオペラ、オペレッタ、バレエも手がけた。
ニュイッテルは、500本前後の劇場作品を執筆もしくは共同執筆したと考えられている。その作品の中には、ジャック・オッフェンバック作曲のオペレッタや、レオ・ドリーブ作曲のバレエ『コッペリア』などの他、エルネスト・ギロー、エドゥアール・ラロ、アレクサンドル・シャルル・ルコックなどのものがあり、100本ほどが上演されている[2]。
ニュイッテルは、リヒャルト・ワーグナーやジュゼッペ・ヴェルディのオペラ台本をフランス語へと訳す作業に助力した。ワーグナーとヴェルディは、ニュイッテルが翻訳した台本の質の高さに敬意を表したという。
台本作家の他、パリ・オペラ座のアーキビストとしても活躍したニュイッテルは、1899年に脳梗塞を起こして数日間苦しんだ後に死去した。