シャルル・フェルディナン・ルヌヴー(Charles Ferdinand Lenepveu, *1840年10月4日 ルーアン - 1910年8月16日 パリ)はフランスの作曲家・音楽教師。
パリ音楽院でアンブロワーズ・トマに師事し、1865年にローマ大賞を受賞。ローマ遊学中に完成させたオペラ=コミック《フィレンツェの男(フランス語: Le Florentin)》により、1868年のオペラ・コミック座のオペラ作曲コンクールに入賞し、1874年には同作のパリ初演を果たした。ルヌヴーの音楽は、決して流行に乗って成功したわけではなかったが、フランスの国境を越え、例えばシャトーブリアンの『殉教者(Les Martyrs)』を原作とする2作めの歌劇《ヴェレダ(Velléda)》は、1882年にロンドンのコヴェント・ガーデン歌劇場で初演されている。1880年よりパリ音楽院で和声法と作曲を指導し、1894年にエルネスト・ギローの後任として作曲法の教授に任命された。門下にポール・バズレールやフィリップ・ゴーベール、ポール・ピエルネ、アンドレ・カプレらを擁する。
1878年にクレッサン賞(Prix Cressent)の審査員を務める。1887年にレジオンドヌール勲章を授与され、1896年には恩師トマの後任として芸術アカデミーの正会員に迎えられた。
ルーアンにはルヌヴーと名付けられた街路がある。
5つの歌劇のほかに、2つのレクィエムや《婚礼のミサ曲》などの多数の合唱曲や、ピアノとオーケストラのための協奏的作品を手懸けた。