シロヒレタビラ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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大阪市立自然史博物館の個体
婚姻色を呈するシロヒレタビラのオス(三重県)
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
絶滅危惧IB類(環境省レッドリスト) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Acheilognathus tabira tabira Jordan and Tompson, 1914 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シロヒレタビラ |
シロヒレタビラ(白鰭田平、Acheilognathus tabira tabira)は、コイ目コイ科タナゴ亜科タナゴ属に属する淡水魚で、タビラの基亜種である。種小名と亜種名は、日本語でタナゴを意味する「タビラ」に由来する[1]。
繁殖期のオスは、腹鰭と臀鰭の基部は黒く、外縁は白くなり、体色は著しく寒色系で統一されている。[2]。
婚姻色が出ていない時期は、同所に生息するヤリタナゴとよく似る。 両種は外見上酷似しているが、
といった相違点がある。[1]
雑食だが、植物食の傾向が強く、付着藻類を主に[3]、イトミミズなどを食べる。
水深70cm以深[2]の水草や岩などの障害物が多い場所に生息し[3]、琵琶湖では水深30-40mまで観察されている[3]。底層を好むタビラ5亜種の中で最も深い場所を好む[2]。
主に湖沼や河川などに生息し、ミナミアカヒレタビラやキタノアカヒレタビラと異なり、閉鎖的な溜池では再生産をすることが出来ない。
他のタビラ5亜種よりもオスは単独での傾向を好み、成長と共にオスは群れを作らなくなる。
産卵は4-9月頃[3]に1-2回[2]行う。鶏卵形の卵を1-10数個程、イシガイ、タテボシガイ、オトコタテボシガイ、マツカサガイ、ヨコハマシジラガイなど流水性の淡水二枚貝に産むが、産地により好む産卵母貝が異なり、三重県櫛田川付近ではオバエボシガイ、岡山県旭川付近ではカタハガイを利用する[3]。繁殖期のオスは気性が荒く、広い縄張りを主張する[3]。
受精後2日程で孵化し、約1ヶ月で8mm程に成長し、産卵母貝から出て行く[3]。1年で4-5cm、2年で6-8cmに成長し、成熟する[3]。
大きく、瀬戸内海集水域と伊勢湾集水域の遺伝的に2系統分けられる。
濃尾平野、琵琶湖・淀川水系と岡山県高梁川水系以東の山陽地方、徳島県に分布する[4]。人為移入による青森県、島根県にも分布する[4]。
本亜種は伊勢湾集水域において、三重県櫛田川水系を除き、木曽川水系(愛知県、岐阜県)では在来の系統がほとんど確認できず、琵琶湖産の移植個体により置き換わってしまったとされる。