ジェームズ・ヒンチクリフ James Hinchcliffe | |
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2021年のインディ500で | |
基本情報 | |
国籍 | カナダ |
生年月日 | 1986年12月5日(38歳) |
出身地 | オンタリオ州オークビル |
インディカー・シリーズでの経歴 | |
過去所属 |
アンドレッティ・モータースポーツ シュミット・ピーターソン・モータースポーツ |
出走回数 | 161 |
優勝回数 | 6 |
ポールポジション | 1 |
ファステストラップ | 2 |
過去参加シリーズ | |
2009-10 2006-2008 2006-07 2005 2004 |
ファイアストン・インディ・ライツ アトランティック・チャンピオンシップ A1グランプリ スター・マツダ・シリーズ フォーミュラ・BMW USA |
受賞 | |
2010 2011 |
グレッグ・ムーア レガシー・アウォード インディカー ルーキー・オブ・ザ・イヤー トニー・レナ ライジングスター・アウォード |
ジェームズ・ダグラス・メレディス・ヒンチクリフ (James Douglas Meredith Hinchcliffe, 1986年12月5日 - ) は、カナダのレーシングドライバー。
ゴーカートレースの後、ヒンチクリフは2003年にオープンホイールに参戦、ブリヂストンレーシングアカデミーF2000シリーズで3位となる。翌年はフォーミュラ・BMW USAに参戦、3勝を挙げた。2005年はスター・マツダ・シリーズに参戦、3勝を挙げてランキング3位となる。2006年、アトランティック・チャンピオンシップにステップアップ、フォーサイス・レーシングに加わる。ポートランドで優勝し他に表彰台に2度上るが、シーズンランキングは10位であった。
その後A1チーム・カナダに加わりA1グランプリに参戦、ザントフォールトのスプリントレースで8位、メインレースで13位となり、チェコではスプリントレースで2位に入賞したが、メインレースでは周回の大半をトップで走行したものの、アレックス・ユーンと接触し5位となった。続く北京ではスプリントで4位、メインでは優勝の可能性があったもののピット戦略の誤りで10位に終わった。2戦を欠場しニュージーランドではスプリント、メイン共に6位であった。
その後は再びシエラ・シエラ・エンタープライゼズからチャンプカー・アトランティックに参戦、優勝は無かったもののシーズンを4位で終えた。このシーズン中、彼はチャンプカー・ワールド・シリーズのテレビ中継でコメンテーターを務めた。2008年はフォーサイス・レーシングに戻り第2戦のラグナ・セカで優勝、再びランキング4位となる。
2009年はインディ・ライツに参戦、サム・シュミット・モータースポーツに加わる。シーズンではポールポジションも優勝も無かったがランキング5位となった。2010年、チーム・ムーア・レーシングと契約する。ヒンチクリフは3勝を挙げそのほか5度の表彰台を得、フランス人ルーキーでサム・シュミットのジャン=カール・ヴェルネイに次ぐランキング2位となった。
彼はまた2010年のインディ500では、インディアナポリス・モータースピードウェイ・ラジオネットワークのレギュラードライバーアナリストのディヴィー・ハミルトンがレースに出場したためその代役としてドライバーアナリストを務めた。
2011年4月、ヒンチクリフはニューマン・ハース・レーシングと契約し、インディジャパンを除く2011年のインディカー・シリーズに参戦することが発表された。第2戦のバーバー・モータースポーツ・パークでデビューを果たしたが、スピンしたE.J.ヴィソと接触、完走することはできなかった。続くロングビーチでは4位に入賞し、第4戦のサンパウロでは9位に入賞した。
初めての出場となった2011年のインディ500では13位からスタート、序盤から上位を走行したが、101ラップ目にクラッシュし、29位でレースを終えた。
インディ500に続いて、テキサスでのファイアストン・ツイン275sに出場、しかしながら両レースとも苦戦、20位および19位という結果であった。続くミルウォーキー・マイルでは6位に入賞する[1]。シーズンのその後はコンスタントに完走し、パンサー・レーシングのJ.R.ヒルデブランドを押さえてルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。しかしながら、シーズン終了後ニューマン・ハースはヒンチクリフとの契約を更新しないと発表した。その後、チーム自身も参戦から撤退した。
2012年、ダニカ・パトリックがNASCARに本格転向、さらに彼女に代わり契約していたダン・ウェルドンが事故死したため、ヒンチクリフがゴーダディの27番車をドライブすることとなった。これは同じカナダ人ドライバーのジル・ヴィルヌーヴ、ジャック・ヴィルヌーヴと同じ車番であった[2]。この年は開幕戦でレース前に長髪のカツラを被って昨年まで同じデザインのスーツに身を包んでいたダニカに扮するドッキリを仕掛けたり(2週間前のメディアデーでファンや記者から「ヘイ、ダニカ」とからかわれたことへの復讐という)[3]、後述の公式動画への出演などレース以外でもファンの注目を浴びている。
2013年、開幕戦セントピーターズバーグで初勝利。このシーズンは3勝を挙げる。
2015年はノラ・モータースポーツ・パークでの第2戦でシーズン初勝利を挙げる。しかしインディ500では予選翌日のプラクティスで、サスペンショントラブルから時速220マイルを超えるスピードでクラッシュ、この際鉄製のウィッシュボーンがモノコックを貫通してヒンチクリフの右脚を貫き、左太股の上部の骨盤手前にまで達してしまう。このクラッシュでヒンチクリフは出血多量の重傷を負うがセーフティクルーの迅速な処置と集中治療室での治療により一命を取り留めた。しかしこの怪我のためこのシーズンの残り全戦の欠場を余儀なくされた。
2016年にはコースに復帰し、インディ500ではポールポジションを獲得、しかし決勝では7位に終わり、シーズンも未勝利に終わった。
2018年のインディ500ではよもやのバンプアウト(予選敗退)を喫してしまう。
(key) (太字はポールポジション、斜体はファステストラップ)
年 | チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | DC | ポイント |
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2006年-07年 | A1チーム・カナダ | NED SPR 8 |
NED FEA 13 |
CZE SPR 2 |
CZE FEA 5 |
CHN SPR 4 |
CHN FEA 10 |
MYS SPR |
MYS FEA |
IDN SPR |
IDN FEA |
NZL SPR 6 |
NZL FEA 6 |
AUS SPR 13 |
AUS FEA Ret |
RSA SPR 13 |
RSA FEA Ret |
MEX SPR 13 |
MEX FEA 15 |
CHN SPR |
CHN FEA |
GBR SPR |
GBR FEA |
11位 | 33 |
2007年-08年 | NED SPR 19 |
NED FEA 18 |
CZE SPR 12 |
CZE FEA 11 |
MYS SPR |
MYS FEA |
ZHU SPR |
ZHU FEA |
NZL SPR |
NZL FEA |
AUS SPR |
AUS FEA |
RSA SPR |
RSA FEA |
MEX SPR |
MEX FEA |
SHA SPR |
SHA FEA |
GBR SPR 15 |
GBR FEA 17 |
9位 | 75 |
(key)
年 | チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 順位 | ポイント |
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2006年 | フォーサイス・レーシング | LBH 3 |
HOU 4 |
MTY 16 |
POR 1 |
CLE1 17 |
CLE2 19 |
TOR 6 |
EDM Ret |
SJO Ret |
DEN 7 |
MTL 3 |
ROA Ret |
10位 | 160 |
2007年 | シエラ・シエラ・エンタープライゼズ | LVG 4 |
LBH 7 |
HOU 3 |
POR1 2 |
POR2 2 |
CLE 6 |
MTT 3 |
TOR Ret |
EDM1 3 |
EDM2 9 |
SJO Ret |
ROA 14 |
4位 | 224 |
2008年 | フォーサイス・レーシング | LBH 10 |
LS 1 |
MTT 4 |
EDM1 3 |
EDM2 3 |
ROA1 5 |
ROA2 8 |
TRR Ret |
NJ 16 |
UTA 10 |
ATL 3 |
4位 | 196 |
年 | チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 順位 | ポイント |
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2009年 | サム・シュミット・モータースポーツ | STP1 6 |
STP2 3 |
LBH 3 |
KAN 12 |
INDY 16 |
MIL 7 |
IOW 3 |
WGL 21 |
TOR 3 |
EDM 4 |
KTY 7 |
MDO 2 |
SNM 6 |
CHI 12 |
HMS 14 |
5位 | 395 |
2010年 | チーム・ムーア・レーシング | STP 15 |
ALA 5 |
LBH 1 |
INDY 3 |
IOW 5 |
WGL 2 |
TOR 10 |
EDM 1 |
MDO 7 |
SNM 3 |
CHI 1 |
KTY 2 |
HMS 2 |
2位 | 471 |
年 | チーム | 出走数 | ポールポジション | 勝利数 | 表彰台 (勝利以外)** |
トップ10 (表彰台以外)*** |
インディ500勝利数 | チャンピオン獲得数 |
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6 | 3 | 82 | 1 | 4 | 20 | 40 | 0 | 0 |
年 | シャシー | エンジン | スタート | フィニッシュ | チーム |
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2011年 | ダラーラ | ホンダ | 13 | 29 | ニューマン・ハース・レーシング |
2012年 | ダラーラ | シボレー | 2 | 6 | アンドレッティ・オートスポーツ |
2013年 | ダラーラ | シボレー | 9 | 21 | アンドレッティ・オートスポーツ |
2014年 | ダラーラ | ホンダ | 2 | 28 | アンドレッティ・オートスポーツ |
2015年 | ダラーラ | ホンダ | Wth | シュミット・ピーターソン・モータースポーツ | |
2016年 | ダラーラ | ホンダ | 1 | 7 | シュミット・ピーターソン・モータースポーツ |
2017年 | ダラーラ | ホンダ | 17 | 22 | シュミット・ピーターソン・モータースポーツ |
2018年 | ダラーラ | ホンダ | DNQ | シュミット・ピーターソン・モータースポーツ |
年 | エントラント | クラス | 車両 | エンジン | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 順位 | ポイント |
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2024年 | パフ・モータースポーツ | GTD Pro | マクラーレン・720S GT3 Evo | マクラーレン M840T 4.0 L ターボ V8 | DAY 10 |
SEB 12 |
LGA | DET | WGL | MOS | ELK | VIR | IMS | PET | 12位* | 449* |
アンドレッティ・オートスポーツ | チップ・ガナッシ・レーシング | チーム・ペンスキー | エド・カーペンター・レーシング | ||||||||||||
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26 | コルトン・ハータ | 28 | マーカス・エリクソン | 4 | キフィン・シンプソン | 9 | スコット・ディクソン | 11 | マーカス・アームストロング | 2 | ジョセフ・ニューガーデン | 12 | ウィル・パワー | 20 | クリスチャン・ラスムッセン エド・カーペンター |
27 | カイル・カークウッド | 8 | リヌス・ルンドクヴィスト | 10 | アレックス・パロウ | 3 | スコット・マクラフリン | 21 | リヌス・ヴィーケイ | ||||||
デイル・コイン・レーシング | A.J.フォイト・エンタープライズ | レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング | アロー・マクラーレン | メイヤー・シャンク・レーシング | |||||||||||
18 | ジャック・ハーベイ | 14 | サンティノ・フェルッチ | 15 | グラハム・レイホール | 45 | クリスチャン・ルンガー | 5 | パトリシオ・オワード | 7 | アレクサンダー・ロッシ | 60 | フェリックス・ローゼンクヴィスト | ||
51 | キャサリン・レッグ | 41 | スティング・レイ・ロブ | 30 | ピエトロ・フィッティパルディ | 6 | ノーラン・シーゲル | 66 | デイビッド・マルカス | ||||||
ユンコス・ホリンジャー・レーシング | |||||||||||||||
77 | ロマン・グロージャン | ||||||||||||||
78 | コナー・デイリー | ||||||||||||||
その他参戦ドライバー | |||||||||||||||
ライアン・ハンター=レイ(ドレイヤー&レインボールド) マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ) 佐藤琢磨(レイホール) R.C.エナーソン(アベル) |