ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン(英: George Hoyningen-Huene、露: Жорж Хойнинген-Хьюэн、1900年 - 1968年)は、ロシア出身の写真家。サンクトペテルブルク生まれのバルト・ドイツ系ロシア人で、ドイツ風にゲオルク・ホイニンゲン=ヒューネ(Georg (von) Hoyningen-Huene)とも表記され、ロシア名も Георгий Гойнинген-Гюне(ゲオルギイ・ゴイニンゲン=ギューネ)の表記がある。主にフランスとアメリカで活動した。
ヒューンはヴォーグやハーパース・バザーなどの雑誌に、シャネルやバレンシアガなどのファッション写真を掲載した[1]。 ホルスト・P・ホルストとマーティン・ムンカッチの中間点に位置するようなファッション写真家である。伝統的な美と新しい感性(屋外での撮影や複数のモデルの同時使用)がその作品の中で融合し、調和しているといえる。屋外でのファッション写真の撮影は、彼の作品が最も早い一例である。
例えば、屋外で男女が座った姿勢で(しかも男は写真家本人)、2人とも向こう側を向いて後頭部を見せているという作品(IZODの水着の写真。1930年のアメリカ版『ヴォーグ』に掲載)は、最近でも広告でそっくりのイメージが流用されるほどに有名である。本人が写っている、しかもモデルの顔が見えない、という当時としては極めて斬新な作品である[2](ただし、本人ではなく、写っているのはホルストであるとする説もある)。