ジンベイサウルス

ジンベイサウルス
生息年代: 後期白亜紀
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分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
階級なし : 鳥吻類 Averostra
下目 : テタヌラ下目 Tetanurae
階級なし : コエルロサウルス類 Coelurosauria
階級なし : ティラノラプトラ Tyrannoraptora
上科 : ティラノサウルス上科 Tyrannosauroidea
階級なし : パンティラノサウルス類 Pantyrannosauria
: ジンベイサウルス属 Jinbeisaurus
学名
Jinbeisaurus
Wu et al.2019

ジンベイサウルス学名Jinbeisaurus、「北部山西省の後期のトカゲ」の意)は、後期白亜紀中国に生息した小型から中型(推定全長は4メートル前後)のティラノサウルス上科の肉食性獣脚類山西省産の獣脚類では最初に命名された[1]

発見

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これまで中国山西省の上部白亜系からは、1983年より植物食恐竜と未同定の獣脚類の単離歯(抜け落ちた歯)のみが報告されていた。だが、2020年には発見された上下の顎とそれに付随する歯列を中心に発表され、山西省の略称「晋」(中国語発音で「ジン」)とその北(「ベイ」)部から「ジンベイサウルス・ワンギ」と命名された[2]。これは山西省において初めて命名された獣脚類であると同時に、アジアにおけるティラノサウルス科(パンティラノサウリア)の多様性を示すものである。

分類

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ホロタイプ標本 (SMG V0003) の分析により、本種はティラノサウルス上科内ではシオングアンロンススキティラヌスよりも派生的であることが示されている[1]

古生物学

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発見されたのは頭部(上顎骨歯骨や鋭い)、頚椎椎骨恥骨など。主な特徴としては、幅の広い骨間支柱、前顎凹部と上顎前突の間の中隔の広い基部に深い窩があること、歯列後列の位置が低いこと、上下の歯の中歯と遠位歯の両方で単位長あたりの歯質数が同数であること、足の後突起と恥骨軸の間に約70度の鋭角があることなどが挙げられる[1]

食性

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顎は軽量な構造だったため、子孫筋のティラノサウルスのように獲物を骨ごと砕いて仕留めるのには適しておらず、その体格に見合った獲物(小型から中型の動物)を襲っていた可能性が高い[3]。これは小型から中型のティラノサウルス類に共通している。ただし、ジンベイサウルスの吻部はシオングアンロンに比べると寸詰まりで後のティラノサウルス科に近く、これは2種の狙う獲物が異なっていたことを示す。

脚注

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  1. ^ a b c Wu Xiao-chun; Shi Jian-Ru; Dong Li-Yang; Thomas D. Carr; Yi Jian; Xu Shi-Chao (2019). “A new tyrannosauroid from the Upper Cretaceous of Shanxi, China”. Cretaceous Research 108: Article 104357. doi:10.1016/j.cretres.2019.104357. 
  2. ^ 小林快次 (2023年4月9日). “2020年に「中国」で「新種のティラノサウルス」が見つかっていた! その「姿かたち」を大公開”. ブルーバックス (講談社). https://gendai.media/articles/-/107561?page=1&imp=0 2023年9月19日閲覧。 
  3. ^ スティーブ・ブルサッテ 著、黒川耕大 訳『恐竜の世界史』土屋健(監修)、みすず書房、2019年。ISBN 978-4-622-08824-0 暴君恐竜の章

関連項目

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