スフェロマック型 (Spheromak) は、磁場閉じ込め方式核融合の一形式。
球形に近いプラズマ配位で自分自身の中に流れる電流によって閉じ込め磁場が出来てプラズマが閉じ込められる[1]。宇宙空間に自然に存在する事も考えられる[1][2]。逆転磁場配位型との相違点はスフェロマック型はトロイダル磁場コイルを有する点である。1970年にノーベル物理学賞を授与されたハンス・アルヴェーンによって1943年に原型が考案されていた。アルヴェーン波により、プラズマ内の電流で磁場が生成する。1980年代に盛んに研究が進められ、日本国内では日本大学でNUCTEが作られ、実験されたが、やがて各国の磁場閉じ込め式の研究の主流がトカマク型に集束して、予算が集中的に充当された結果、トカマク型以外の磁場閉じ込め式の予算が圧迫され、研究は下火になった。2000年代以降、一度は下火になったこれらの磁場閉じ込め式核融合の研究に性能が以前よりも大幅に向上したスーパーコンピュータが使用されることにより、費用のかかる実機を製造、運転しなくてもプラズマの挙動を再現出来るようになりつつあり、再び研究が進展しつつある[3]。核融合研究全般に関して言える事だが、近年はコンピュータの性能が飛躍的に向上したことにより、プラズマの挙動を以前よりも正確にシミュレーションできるようになりつつある[4]。