コマルカ Comarca | |
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カテゴリー | コマルカ |
位置 | スペイン |
所属 | 自治州 県 |
行政 | コマルカ議会 |
区分 | ムニシピオ(基礎自治体) |
スペインのコマルカは、地理的・経済的・商業的な基準によって複数のムニシピオ(基礎自治体、municipio)で構成される政治・行政単位である[1]。スペイン全土に17ある自治州(comunidad autónoma)の下位区分にあたり、8,114あるムニシピオの上位区分にあたる。日本語では広域区または郡と訳され[2]、2014年時点ではスペイン全土に477のコマルカがある[3]。
コマルカ設置の根拠法令は地方制度基本法42条[4]。基本的には各自治州が必要に応じて設置するものであり、その統括は自治州政府による[2]。2002年時点の州別のコマルカ数はアラゴン州が33、カスティーリャ・イ・レオン州が1、カタルーニャ州が41、バスク自治州が7の計82だったが[4]、その後増えて2014年時点では計477のコマルカがある[3]。
コマルカは自治権や法人格を有しており、コマルカ議会(議員は構成ムニシピオの長や議員の互選)がコマルカの運営を行う[1]。地域整備・都市開発・保健・福祉・文化・スポーツ・教育・公衆衛生・環境などの権限を有している[1]。
コマルカの境界と県の境界が一致していない地域もある[2]。ピレネー山脈東部にあるサルダーニャはスペインとフランスの両国にまたがっており、南西側半分はスペイン領だが、北東側半分はフランス領である。1987年にいち早く全市町村が構成する41のコマルカを設置したカタルーニャ州では、コマルカの創設によって県の存在意義が薄れ、県の廃止を希望しているとされる[1]。
カスティーリャ語ではコマルカ / コマルカス(comarca / comarcas)。カタルーニャ語とバレンシア語ではクマルカ / クマルカス(comarca / comarques, IPA: [kuˈmarkəs]または[koˈmaɾkes])、ガリシア語ではコマルカ / コマルカス(comarca / comarcas, IPA: [koˈmaɾkas])である。英語ではdistrict、county、area、zoneなどの単語に相当する。