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スーパーマリン ウォーラス
スーパーマリン ウォーラス (Supermarine Walrus) は、イギリスのスーパーマリーン社で開発された水陸両用偵察機。第二次世界大戦前後を通じて使用された。
名称のウォーラスとはセイウチの意であり、発音記号に基づいた表記は「ウォゥルラス」となるが、便宜上この項では「ウォーラス」としている。
スーパーマリン社のシーガル Mk IIIを運用していたオーストラリア空軍は艦船搭載用の水上機を求めた。その要求に基づき、スーパーマリン社はシーガルの改良型であるシーガル Vを開発した。試作機は1933年6月21日に飛行した。 シュナイダー・トロフィーに出場したスーパーマリン水上機を制作し、後にスピットファイアを設計したレジナルド・J・ミッチェルによって開発が進められた。
艦船のカタパルトから発進するように設計され、軍の最大運用重量でも発進できた。複葉機であり、両翼の下翼にはフロートを装備した。両翼は艦船上で最大幅を5.5m (17ft 11in) まで縮小できるよう折りたたむことができた。エンジンは775hpのブリストル ペガサス VIを搭載し、エンジンは上下の翼の間に推進式で配置された。プロペラの回転トルクに対抗するため、右に4度の推進角オフセットを持つ。骨組みと外板は、木と金属製である。武装は、ヴィッカース K 機関銃を機首と胴体後部に装備し、345kg (760lb) の爆弾か爆雷を搭載できた。艇体脇に引上式の車輪を持ち、補助的に陸地での離着陸も可能であった。
イギリス海軍は、これをウォーラス Mk Iとして採用した。後に木製構造にされた機体がサンダース・ロー社でも生産され、Mk IIと命名された。生産は1936年から1944年まで続けられ、計740機が生産された。
1935年から量産機がイギリス海軍とオーストラリア空軍へ引き渡され始め、1937年までに24機がオーストラリア空軍に引き渡された。
救難機や対潜哨戒機として活躍し、アイルランド空軍でも運用された。第二次世界大戦ではイギリス海軍とオーストラリア海軍の戦艦や巡洋艦に搭載され、1947年まで使用された。