セシル・バルモンド(英語:Cecil Balmond、1943年 - )は、建築構造家。スリランカ、コロンボ出身。大学を卒業後イギリスに渡り、さらに研究を行う。
関心は音楽や数字・数学を発想の源とした、形態生成と科学と芸術の重なり合いである。
国際的なコンサルティング・エンジニア企業オーヴ・アラップ&パートナーズで30年間勤務し、数々の話題の建築プロジェクトに参加して来た。現在オーヴ・アラップ&パートナーズ副会長。イェール大学教授、ハーバード大学教授、ペンシルベニア大学教授を歴任。ロンドン在住。
- 1943年 - スリランカ、コロンボに生まれる。
- 1959年 - ナショナル・アイデアル・ホーム・デザイン賞。
- 1960年 - セイロン大学。
- 1961年 - ナイジェリア、イバダンへ移住。イバダン大学で数学と化学を学ぶ。
- 1962年 - 英国のサウサンプトン大学でシヴィル・エンジニアリングを学ぶ。
- 1965年 - サウサンプトン大学卒業。
- 1966年 - オヴ・アラップ・アンド・パートナーズに入社。
- 1968年 - ロンドンのアラップに加わる。
- 1971年 - インペリアル・カレッジ・ロンドン修士課程。理学修士号。
- 1972年 - アラップに設立されたばかりの多角的エンジニアリング・グループに加わる。
- 1980年 - サウジアラビアのアラップ・オフィス責任者、主要な建築とシヴィル・エンジニアリング・プロジェクトの遂行。( - 1983年)
- 1986年 - OMAとの長い協働のはじまりとしてレム・コールハースに会う。
- 1988年 - 初期のギリシア数学と建築の研究を始める。
- 1990年 - ドイツ、フランクフルトのシュテーデルシューレ客員教授。
- 1992年 - 非線形設計技術の理論的概念について研究を始める。インフォーマルの予備的な定義。
- 1995年 - ベルリンでのパブリック・レクチュア。はじめて「インフォーマル」について論ずる。
- 1998年 - 『Number 9』出版。
- 1999年 - アラップ、計画事業部所長。
- 2000年 - アラップ、ヨーロッパ部門所長。
- 2002年 - 『informal』出版。
- 2002年 - アラップ副会長。アラップ建築部門会長。アラップ内に研究に基礎を置いた実践としてのAGUを創設。
- 2004年 - アラップ特別研究員。
- 2004年 - 『informal』で様々な賞を受賞。バニスター・フレッチャー賞。
- 2004年 - ペンシルベニア大学教授。
- 2005年 - ペンシルベニア大学に非線形システム機構を創設。
- 2008年 - 『Element』出版。
作品名(場所、設計年、意匠設計者名)備考
- カールスバーグ醸造所(ノーザンプトン, 1974, Knud Munk)
- カタール大学(カタール, 1980, Dr.Kamel El Kafrawi)
- シュトゥットガルト市立ギャラリー(シュトゥットガルト, 1984, James Stirling & Michael Wilford)
- オランダPTT館(オランダ, 1987, Frank and Paul Wintermans)オランダスチール建築賞受賞
- ラテン図書館(イタリア, 1987, James Stirling & Michael Wilford)
- ハーグ市役所(ハーグ, 1988, レム・コールハース)コンペ最優秀賞受賞
- パラッツォ・シッテリオ(ベレラ美術館, ミラノ, 1988, James Stirling & Michael Wilford)計画承認待ち
- フランス国立図書館(パリ, 1989, レム・コールハース)設計競技
- 議会センター(アガディール, 1989 レム・コールハース)
- ゼーブリュッゲフェリーターミナル(ゼーブリュッゲ, 1989, レム・コールハース)設計競技
- クンストハル(ロッテルダム, 1992, レム・コールハース)
- アバンド交通インターチェンジ(ビルバオ, 1994, James Stirling & Michael Wilford)基本設計
- コングレクスポ(リール, 1994, レム・コールハース)
- シュトゥットガルト(シュトゥットガルト, 1995, James Stirling & Michael Wilford)
- ケムニッツスポーツスタジアム2002(ケムニッツ, 1995, Peter Kulka with Urigh Konigs)コンペ最優秀賞受賞、資金難のため工事中止
- タイセン・ボルネミスザ美術館(マドリッド, 1995, ホセ・ラファエル・モネオ)
- ジュシュー図書館(パリ, 1996, レム・コールハース)コンペ最優秀賞受賞
- ZKM(芸術メディアセンター、カールスルーエ、1996, レム・コールハース)実施設計半ばで仕事が中止
- フェリーターミナル(横浜、1997, エフ・オー・アーキテクツ)コンペ最優秀賞受賞
- ユニバーサル本社(ロサンゼルス, 1997, レム・コールハース)
- フロリアック邸(ボルドーヴィラ)(ボルドー, 1998, レム・コールハース)
- ポルトガル館(万博1998, リスボン, アルヴァロ・シザ)
- テーマパーク(イヴェルドン, 1999, ベン・ファン・ベルケル)コンペ応募作品
- ポルトガル館(万博2000, ハノーヴァー, アルヴァロ・シザ)
- シカゴIITキャンパス(シカゴ, 2001, レム・コールハース)
- 帝国戦争博物館(マンチェスター, 2001, ダニエル・リベスキンド)
- サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン(サーペンタイン・ギャラリー, ロンドン, 2001, ダニエル・リベスキンド)
- オランダ大使館(ベルリン, 2002, レム・コールハース)
- プラダ・エピセンター(サンフランシスコ, 2002, レム・コールハース)
- サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン(サーペンタイン・ギャラリー, ロンドン, 2002, 伊東豊雄)
- グラーツ音楽学校(グラーツ, 2003, ベン・ファン・ベルケル)
- ユダヤ博物館(サンフランシスコ, 2003, ダニエル・リベスキンド)
- アルンヘム中央駅(アルンヘム, 2003, ベン・ファン・ベルケル)
- カーサ・ダ・ムジカ(オポルト, 2003, レム・コールハース)
- シアトル中央図書館(シアトル, 2003, レム・コールハース)
- ウフッツィ・キャノピー(フィレンチェ, 2003, 磯崎新)
- サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン(サーペンタイン・ギャラリー, ロンドン, 2003, オスカー・ニーマイヤー)
- グアダラハラ学生センター(メキシコ, 2004, ダニエル・リベスキンド)
- サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン(サーペンタイン・ギャラリー, ロンドン, 2004, MVRDV)延期
- チャヴァセパーク(リバプール, 2005, Phillip Johnson and Studio Baad)
- デンバー美術館(デンバー, 2005, ダニエル・リベスキンド)
- V&Aミュージアム(ロンドン, 2005, ダニエル・リベスキンド)
- サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン(サーペンタイン・ギャラリー, ロンドン, 2005, アルヴァロ・シザ)
- サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン(サーペンタイン・ギャラリー, ロンドン, 2006, レム・コールハース)
- フォレスト・パーク・パビリオン(セント・ルイス, 2007, 坂茂)
- CCTV新社屋(北京, 2008, レム・コールハース)
- ポンピドゥー・センター・メス(フランス, 2009, 坂茂)
- 台中国家歌劇院(台中市, 2005, 伊東豊雄)行政院公共工程委員会公共建築「金質奨」、村野藤吾賞
- Number 9 (邦訳:飛鳥新社) 1998年
- informal (邦訳:TOTO出版) 2002年
- Element 2008年