ソウル'69

『ソウル’69』
アレサ・フランクリンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1968年4月17-18日、9月23-27日 ニューヨーク アトランティック・レコーディング・スタジオ[1]
ジャンル ソウルジャズ
時間
レーベル アトランティック (#8212), ライノ
プロデュース トム・ダウド、ジェリー・ウェクスラー
アレサ・フランクリン アルバム 年表
アレサ・イン・パリス
(1968年)
ソウル’69
(1969年)
Soft and Beautiful
(1969年)
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ソウル’69』(Soul ’69)は、アメリカの歌手アレサ・フランクリンの通算14枚目のアルバム。1969年にアトランティック・レコードからリリースされた同作は、カバー曲で構成されている。ビルボードのR&Bアルバム・チャートで1位、トップ・アルバム・チャートでは15位を記録したものの、ここからカットされた2枚のシングル「トラックス・オブ・マイ・ティアーズ」(R&Bチャート21位、ポップ・チャート71位)、及び「ジェントル・オン・マイ・マインド」(同50位、76位)はヒットとはならなかった。本作は1990年代になり、ライノ・レコードよりCDで再発されている。

評価

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本作は、評論家には総じて高評価を得ている。音楽評論家のスタンリー・ブースは『ローリング・ストーン』誌において『ソウル’69』について「恐らく過去5年間に出たレコードの中では最高のもの」とし、「ビートルズがロックのルネッサンスの先頭に立って以来ポップ・ミュージック界が経験したことのない素晴らしさ」と解説している[2]。高評価を得たにもかかわらず本作は闇に沈むこととなり、評論家のリッチー・アンターバーガーは「アレサ・フランクリンが1960年代にリリースしたアルバムの中で最も過小評価されている」としている[3]

収録曲

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  1. ランブリン "Ramblin'" (Big Maybelle) 3:10
  2. トゥデイ・アイ・シング・ザ・ブルース "Today I Sing the Blues" (Curtis Reginald Lewis) 4:25
  3. リヴァーズ・インヴィテイション "River's Invitation" (Percy Mayfield) 2:40
  4. ピティフル "Pitiful" (Rose Marie McCoy, Charlie Singleton) 3:04
  5. クレイジー・ヒー・コールズ・ミー "Crazy He Calls Me" (Bob Russell, Carl Sigman) 3:28
  6. ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー "Bring It On Home to Me" (Sam Cooke) 3:45
  7. トラックス・オブ・マイ・ティアーズ "Tracks of My Tears" (Smokey Robinson, Pete Moore, Marv Tarplin) 2:56
  8. イフ・ユー・ガッタ・メイク・ア・フール・オブ・サムバディ "If You Gotta Make a Fool of Somebody" (Rudy Clark) 3:08
  9. ジェントル・オン・マイ・マインド "Gentle on My Mind" (John Hartford) 2:28
  10. ソー・ロング "So Long" (Russ Morgan, Remus Harris, Irving Melsher) 4:36
  11. アイル・ネヴァー・ビー・フリー "I'll Never Be Free" (Bennie Benjamin, George David Weiss) 4:15
  12. 夢の蝶々 "Elusive Butterfly" (Bob Lind) 2:45

参加ミュージシャン

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  • Aretha Franklin アレサ・フランクリン – ヴォーカル、ピアノ (2,7,9)
  • Junior Mance ジュニア・マンス – ピアノ (1, 3-6, 8-11)
  • Spooner Oldham スプーナー・オールダム – オルガン (2,7)
  • Joe Zawinul ジョー・ザヴィヌル – オルガン (5)、ピアノ、フェンダー・ローズ (6,12)
  • Kenny Burrell ケニー・バレル – ギター (1, 3-6, 8-11)
  • Jimmy Johnson ジミー・ジョンソン – ギター (2,7)
  • Ron Carter ロン・カーター – ベース・ギター (1, 3-6, 8-12)
  • Jerry Jemmott ジェリー・ジェモット – ベース・ギター (2,7)
  • Tommy Cogbill トミー・コグビル – ベース・ギター (2,7)
  • Bruno Carr ブルーノ・カー – ドラムス (1, 3-6, 8,9, 12)
  • Roger Hawkins ロジャー・ホーキンズ – ドラムス (2,7)
  • Grady Tate グレイディ・テイト – ドラムス (10,11)
  • Jack Jennings ジャック・ジェニングス – ビブラフォン (5,7,9,12)
  • Louie Goicdecha ルイ・ゴイクデチャ、Manuel Gonzales マニュエル・ゴンサレス – パーカッション (5,7,12)
  • David Newman デヴィッド・ニューマン – テナー・サックス、フルート
  • King Curtis キング・カーティス、Seldon Powell セルダン・パウエル – テナー・サックス
  • George Dorsey ジョージ・ドーシー、Frank Wess フランク・ウェス – アルト・サックス
  • Pepper Adams ペッパー・アダムス – バリトン・サックス
  • Joe Newman ジョー・ニューマン、Bernie Glow バーニー・グロウ、Richard Williams リチャード・ウィリアムズ、Snooky Young スヌーキー・ヤング、Ernie Royal アーニー・ロイヤル – トランペット
  • Jimmy Cleveland ジミー・クリーブランド、Urbie Green アービー・グリーン、Benny Powell ベニー・パウエル、Thomas Mitchell トーマス・ミッチェル – トロンボーン
  • Evelyn Greene エヴリン・グリーン、Wyline Ivy ワイリン・アイヴィ - バック・ヴォーカル
  • Jerry Wexler ジェリー・ウェクスラー、Tom Dowd トム・ダウド - プロデューサー
  • Arif Mardin アリフ・マーディン – 編曲

脚注

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  1. ^ 1993年リマスターCD (8122-71523-2)英文ブックレット内クレジット
  2. ^ Booth, Stanley (1 March 1969). “Soul '69”. Rolling Stone (San Francisco: Straight Arrow Publishers, Inc.). https://www.rollingstone.com/music/albumreviews/soul-69-19690301 16 December 2014閲覧。. 
  3. ^ Soul '69 - オールミュージック

外部リンク

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