タイソン・ロス

タイソン・ロス
Tyson Ross
デトロイト・タイガース時代
(2019年3月1日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州アラメダ郡バークレー
生年月日 (1987-04-22) 1987年4月22日(37歳)
身長
体重
6' 6" =約198.1 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2008年 MLBドラフト2巡目
初出場 2010年4月7日
最終出場 2019年5月10日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
パンアメリカン競技大会
2007 野球

タイソン・ウィリアム・ロスTyson William Ross, 1987年4月22日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州アラメダ郡バークレー出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

6歳下の実弟ジョー・ロスも同じくMLB投手である。

経歴

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プロ入りまでとアスレチックス時代

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カリフォルニア大学バークレー校時代の2007年7月にはブラジルリオデジャネイロで行われた第15回パンアメリカン競技大会における野球競技のアメリカ代表に選出された[1]

2008年MLBドラフト2巡目(全体58位)でオークランド・アスレチックスから指名を受け、契約金69万4800ドルで入団[2]

2010年は開幕ロースターに入り、4月7日の対シアトル・マリナーズ戦でメジャーデビュー。主にリリーフとして起用されていたが、7月7日にAAA級サクラメント・リバーキャッツに降格した[3]

2011年は4月後半から先発に回り、4試合連続でクオリティ・スタートを記録。しかし、5月19日の対ミネソタ・ツインズ戦で左斜筋を痛めて途中降板し、故障者リストに入った。7月25日にAAA級サクラメントでの調整を開始した[4]が、今度は右肩の炎症に悩まされ[5]、シーズン終了までメジャーに昇格することはなかった。

パドレス時代

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2012年11月16日にアンディ・パリーノアンドリュー・ワーナーとのトレードで、A.J.カービー・ジョーンズと共にサンディエゴ・パドレスへ移籍した[6]

2013年は7月下旬から先発に定着。先発時の援護率が2.84と援護に恵まれず3勝に留まったが、防御率3.17、125回で119奪三振を記録した。

2014年1月17日に球団と198万ドルの1年契約に合意[7][8]。開幕から先発ローテーション入りし、7月2日の対シンシナティ・レッズ戦では3安打無四球でメジャー初完投・初完封を記録した。オールスターゲームに初選出されたが、直前に登板したため辞退した。最終的に13勝14敗、防御率2.81、195奪三振の好成績を挙げた。ゴロアウトを多く稼ぎ、37補殺は投手としてリーグ2位だった。

2015年1月16日に年俸調停を回避し、球団と1年525万ドルで契約[9]。この年は前年ほどではないものの、10勝12敗、196回で防御率3.26、212奪三振の好成績だった。

サンディエゴ・パドレス時代(2016年8月12日)

2016年開幕投手を務めた。4月9日に右肩痛で15日間の故障者リストに入り、8月25日にマイナーで復帰登板したものの、8月31日に60日間の故障者リストに移され、そのままシーズン終了となった。オフの12月2日にノンテンダーFAとなった[10]

レンジャーズ時代

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2017年1月19日にテキサス・レンジャーズと1年600万ドルで契約を結んだ[11]。シーズンでは開幕から故障者リストで過ごしていたが、6月16日に復帰。同日の対マリナーズ戦で先発して5.2回を2失点の投球で2年ぶりの勝利を挙げた[12]。9月12日に自由契約となった[13]。この年は12試合(先発10試合)で防御率7.71と結果を残せなかった。

パドレス復帰

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サンディエゴ・パドレス時代(2018年7月21日)

2017年12月29日にパドレスとマイナー契約を結び、開幕はマイナーで迎えた。

2018年4月3日にメジャー契約を結んで昇格[14]し、開幕5試合目の同日の対コロラド・ロッキーズ戦の初登板で6回3失点の好投で勝利投手となった。4月20日の対アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦では8回二死で代打クリスチャン・ウォーカーに適時二塁打を打たれるまで3四球、無安打、10奪三振の好投を見せた[15]

カージナルス時代

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セントルイス・カージナルス時代(2018年9月4日)

2018年8月5日にウェイバー公示を経てセントルイス・カージナルスへ移籍した[16]。オフの10月29日にFAとなった。

タイガース時代

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2018年12月10日にデトロイト・タイガースと1年575万ドルで契約した[17]

2019年オフの10月31日にFAとなった[18]

ジャイアンツ傘下時代

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2020年1月3日にサンフランシスコ・ジャイアンツと1年のマイナー契約(メジャー昇格なら年俸175万ドル+出来高)に合意した[19]が、6月25日にニック・ビンセントと共に自由契約となった[10]

レンジャーズ傘下時代

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2021年2月26日に古巣のレンジャーズと契約を結び[10]、AAA級ラウンドロック・エクスプレスへ配属されたが登板することはなかった[10]

選手としての特徴

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球種は、2014年以降は平均球速86 mph(約138 km/h)のスライダーを主体としており、さらに最速98.4 mph(約158 km/h)、平均約93 mph(約150 km/h)のツーシームフォーシームの計3球種でほとんどを占めている。(右打者に対しては)スライダーで三振を奪い、ツーシームで内野ゴロを打たせる投球スタイルで、奪三振率が徐々に向上しているのは、スライダーの割合が増えているためである。また、ごく稀にだが、チェンジアップ、シンカー、カーブカッターなども投げる場合がある[20]。ゴロを打たせて捕る典型的なグラウンドボーラーで、ゴロ率はメジャー通算56%と高く、また被本塁打が少ない[21]

独特の投球フォームだが、スカウトからは「上半身に頼りすぎ」と指摘されている。そのため、足を高く上げて身体のひねりを加え、高い身長を生かしたフォームへの修正にコーチとともに取り組んでいる[21]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2010 OAK 26 2 0 0 0 1 4 1 2 .200 169 39.1 39 4 20 0 0 32 5 0 24 24 5.49 1.50
2011 9 6 0 0 0 3 3 0 0 .500 145 36.0 33 1 13 1 0 24 2 0 12 11 2.75 1.28
2012 18 13 0 0 0 2 11 0 0 .154 342 73.1 96 7 37 3 5 46 2 1 56 53 6.50 1.81
2013 SD 35 16 0 0 0 3 8 0 0 .273 504 125.0 100 8 44 4 7 119 7 0 51 44 3.17 1.15
2014 31 31 2 1 1 13 14 0 1 .481 811 195.2 165 13 72 2 9 195 12 0 75 61 2.81 1.21
2015 33 33 1 0 0 10 12 0 0 .455 823 196.0 172 9 84 3 8 212 14 0 78 71 3.26 1.31
2016 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 27 5.1 9 0 1 0 2 5 1 0 8 7 11.81 1.88
2017 TEX 12 10 0 0 0 3 3 0 0 .500 238 49.0 53 7 37 0 6 36 4 0 46 42 7.71 1.84
2018 SD 22 22 0 0 0 6 9 0 0 .400 530 123.1 112 16 52 3 7 107 4 0 64 61 4.45 1.33
STL 9 1 0 0 0 2 0 0 0 1.000 104 26.1 20 1 10 1 0 15 0 0 9 8 2.73 1.14
'18計 31 23 0 0 0 8 9 0 0 .471 634 149.2 132 17 62 4 7 122 4 0 73 69 4.15 1.30
2019 DET 7 7 0 0 0 1 5 0 0 .167 162 35.1 41 7 18 0 1 25 1 0 28 24 6.11 1.67
MLB:10年 203 142 3 1 1 44 70 1 3 .386 3855 904.2 840 73 388 17 45 816 52 1 451 406 4.04 1.36
  • 2019年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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投手(P)












2010 OAK 26 2 8 0 0 1.000
2011 9 2 4 1 0 .857
2012 18 8 16 0 1 1.000
2013 SD 35 12 17 2 2 .935
2014 31 16 37 3 3 .946
2015 33 12 31 4 3 .915
2016 1 1 0 0 0 1.000
2017 TEX 12 4 9 1 0 .929
2018 SD 22 14 16 1 1 .968
STL 9 3 5 1 1 .889
'18計 31 17 21 2 2 .950
2019 DET 7 4 6 1 0 .909
MLB 203 78 149 14 11 .942
  • 2019年度シーズン終了時

記録

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背番号

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  • 66(2010年 - 2012年)
  • 38(2013年 - 2016年、2018年 - 同年8月4日、2019年)
  • 44(2017年)
  • 33(2018年8月12日 - 同年終了)

代表歴

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  • 2007年パンアメリカン競技大会野球アメリカ合衆国代表

脚注

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  1. ^ 2007 Pan American Team Roster USABaseball.com: The Official Site of USA Baseball (英語) 2010年9月21日、2017年7月2日閲覧
  2. ^ 2008 Draft Picks for Round #2” (英語). The Basenall Cube. 2017年1月20日閲覧。
  3. ^ "A's select RHP Ross Wolf from Sacramento; Option RHP Tyson Ross" (Press release) (英語). MLB.com (Oakland Athletics). 7 July 2010. 2011年12月5日閲覧
  4. ^ Tom Green (2011年7月25日). “A's activate Ross, option righty to Triple-A” (英語). MLB.com. 2017年1月20日閲覧。
  5. ^ Jane Lee (2011年8月4日). “Inbox: Will the A's re-up the Hammer?” (英語). MLB.com. 2017年1月20日閲覧。
  6. ^ Ben Nicholson-Smith (2012年11月16日). “Padres Acquire Ross For Parrino, Werner” (英語). MLB Trade Rumors. 2017年1月20日閲覧。
  7. ^ "Padres agree to terms with five players on one-year contracts for 2014 season" (Press release) (英語). MLB.com (San Diego Padres). 17 January 2014. 2017年1月20日閲覧
  8. ^ Corey Brock (2014年1月17日). “Padres reach deals with Cabrera, Kennedy, Ross”. MLB.com. 2017年1月20日閲覧。
  9. ^ Corey Brock (2015年1月17日). “Padres avoid arbitration with seven players” (英語). MLB.com. 2017年1月20日閲覧。
  10. ^ a b c d MLB公式プロフィール参照。2020年7月2日閲覧。
  11. ^ T.R. Sullivan (2017年1月19日). “Patient Rangers announce deal with righty Ross” (英語). MLB.com. 2017年1月20日閲覧。
  12. ^ Gomez, Ross return and lead Rangers to 10-4 win
  13. ^ Sam Butler (2017年9月12日). “Beltre activated from DL, not ready to play yet” (英語). MLB.com. 2017年9月13日閲覧。
  14. ^ Padres to call up Tyson Ross on Tuesday”. MLB.com (2018年4月2日). 2018年4月22日閲覧。
  15. ^ パドレス・ロス、あと4アウトでノーヒッター逃す”. 日刊スポーツ (2018年4月21日). 2018年4月22日閲覧。
  16. ^ Jenifer Langosch (2018年8月5日). “Cardinals add former All-Star Tyson Ross” (英語). MLB.com. 2018年8月7日閲覧。
  17. ^ Tyson Ross Stats” (英語). Baseball Reference.com. 2018年12月13日閲覧。
  18. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (English). MLB.com. 2019年12月2日閲覧。
  19. ^ 元球宴右腕ロス、ジャイアンツとマイナー契約”. nikkansports.com (2020年1月4日). 2020年1月9日閲覧。
  20. ^ Tyson Ross Pitch Data” (英語). The Baseball Cube. 2017年1月27日閲覧。
  21. ^ a b Todd McMacken (2011年10月4日). “Prospecting for (Green and) Gold with Oakland A's Tyson Ross” (英語). Roto Hardball. 2011年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月20日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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