ターミナル・トラクター(英:Terminal tractor)は、港湾施設内のコンテナヤードやインターモーダル施設などで輸送コンテナを移動させるために使用される特殊車両。セミトレーラー(セミ=トラクタ=トレーラー・トラック)と同じ構造であり、車両には走行用のエンジンが搭載され、コンテナシャーシを連結させることができる第五輪(カップリング、カプラ)が取り付けられている。「RO-ROトラクター」や「港湾トラクター」などとも呼ばれる[1][2]。
構内作業のみに使用されることを念頭に開発が行われており、大半の車両は移動速度が低速に制限され、公道で走行するための保安部品が省略されている車両などもあり、基本的に公道で使用することはできない。作業目的は入換機関車やターレットトラック、フォークリフト、トップリフター、リーチスタッカー、ストラドルキャリアなどに相当する。
また、公道を走行する必要性が無いため通常最高速度は40キロ以下に制限されている。なおこれら違いはメーカーにより多少異なる。
オートカー・カンパニー[4]、オタワ・トラックス(現カルマー)、ホイスト、パトリック、テルベルク、カルマー[3]、シス(現カルマー)や、この他にも各種製造メーカーが存在する。代替燃料車両やEV車両なども製造されており[6][7]、遠隔運用が行われている地域などもある[2]。