ダイバータ(英: divertor)とは核融合炉を構成する機器のひとつ。粒子排気、熱除去、プラズマ閉じ込め改善の3つの機能を担う。
環状型のプラズマ閉じ込め装置では、コアプラズマから壁へ拡散しようとする熱流束や粒子束による、装置内壁の損傷が問題となる。この問題解決のために、コアプラズマからの熱流束・粒子束を磁場配位によりダイバータ領域へ集中させるダイバータ磁場配位がある。この磁場配位では、コアプラズマからの熱流束・粒子束はScrape-Off層(SOL)を通ってダイバータプレートへ向かう。ダイバータ磁場配位の利点は、プラズマ粒子をダイバータ部に集中させることにより効率の良い排熱・排不純物粒子ができる点、ダイバータプレート以外の装置内壁の損傷を低減できる点、などがあげられる。ダイバータ磁場配位の問題点はダイバータプレートへの高熱負荷・粒子負荷である。このため、ダイバータ領域での放射冷却や非接触プラズマの形成が課題となっている[1]。