ダクラタスビル | |
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Methyl [(2S)-1-{(2S)-2-[4-(4’-{2-[(2S)-1-{(2S)-2-[(methoxycarbonyl)amino]-3-methylbutanoyl}-2-pyrrolidinyl]-1H-imidazol-4-yl}-4-biphenylyl)-1H-imidazol-2-yl]-1-pyrrolidinyl}-3-methyl-1-oxo-2-butanyl]carbamate | |
別称 BMS-790052 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1009119-64-5 |
ChemSpider | 24609522 |
KEGG | D10065 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL2023898 |
ATC分類 | J05AX14 |
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特性 | |
化学式 | C40H50N8O6 |
モル質量 | 738.88 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ダクラタスビル(英:Daclatasvir)は、経口C型肝炎治療薬の一つである。アスナプレビルと併用する事で、注射を要しないC型肝炎の治療が可能となった。第一世代の直接作用型抗ウイルス薬とされる。商品名はダクルインザである。開発コードはBMS-790052である。WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている[1]。
日本では2014年7月にアスナプレビルと併用することを条件に同時に承認された[2]。
欧州では2014年8月にソホスブビルと併用することを条件に承認された[3]。
米国では承認申請が断念された[4]。また日本でも2021年に販売が中止された。
セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
次の患者には禁忌である。
重大な副作用として知られているものには、肝機能障害(ALT(GPT)増加(8.6%)、AST(GOT)増加(5.6%)、血中ビリルビン増加(0.5%)、プロトロンビン時間延長、アルブミン低下)、肝不全、多形紅斑、血小板減少、間質性肺炎がある[5]。
5%以上の患者に、好酸球増加症、発熱、倦怠感、頭痛、ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加が出現する。
ダクラタスビルはC型肝炎ウイルス(HCV)のNS5Aを阻害する[6][7]。近年の研究では、ウイルス複製過程の2箇所を阻害してHCV RNAを速やかに減少させるとされている[8]。
ダクラタスビルについては、アスナプレビル[9][10][11][12]やソホスブビル[13][14]といった直接作用型抗ウイルス薬と同様、ペグ化インターフェロンやリバビリンとの併用効果が臨床試験で確認された[15]