テイオフィタリア

テイオフィタリア
ホロタイプ
地質時代
白亜紀前期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithischia
亜目 : 鳥脚亜目 Ornithopoda
階級なし : イグアノドン類Iguanodontia
階級なし : スティラコステルナ類Styracosterna
: テイオフィタリア属
Theiophytalia
学名
Theiophytalia
Brill & Carpenter, 2006

テイオフィタリア Theiophytaliaは、1878年にコロラド白亜紀前期の地層から頭骨が発見されていた鳥脚類で、長い間カンプトサウルスに含められていたが2006年にケネス・カーペンター (古生物学者)らによって新属新種として再記載された植物食性恐竜の一つ[1]

発見と記載

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マーシュによるカンプトサウルスの骨格図。現在テイオフィタリアと考えられている頭骨に基づいている

ホロタイプにして知られている唯一の標本、YPM 1887は断片的な頭骨で、オスニエル・チャールズ・マーシュによって1886年にカンプトサウルス・アンプルス Camptosaurus amplus として記載された。ギルモアはこの頭骨を用いてモリソン層のカンプトサウルスの頭骨を復元した[2]。しかし神々の庭にある中生代の地層の薄層の微視的な比較では、その地層は実際はパーガトイア層に属することがわかり、従ってこの頭骨は白亜紀前期のものであると発覚した。

テイオフィタリアの頭骨を使って組み立てられたカンプトサウルスの骨格

ブリルとカーペンターによる2006年の研究では、頭骨はカンプトサウルスのものではないとされた。カンプトサウルスと比較し、より長く、重く、鼻先の皺が多く、下顎骨の後ろ側が広く、前眼窩窓が小さく、方形骨と下顎骨の関節丘がより堅固であると指摘された。 そのため独自の属と種を設けられた[1]

テイオフィタリアは系統的にカンプトサウルスとイグアノドンの中間に位置付けられた。模式種Theiophytalia kerri[1]。2010年と2011年にマクドナルドと学生たちが行った分岐分析では、テイオフィタリアはスティラコステルナの基盤的位置づけで、ヒッポドラコに近縁であるとされた[3][4]

アンキロポレクシア

カンプトサウルス

スティラコステルナ

ウテオドン

ヒッポドラコ

テイオフィタリア

イグアナコロッスス

ランジョウサウルス

ククフェルディア

バリリウム

ハドロサウリフォルメス

名前の由来

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属名古代ギリシア語の θειος, theios(神の)+ φυταλία, phytalia(庭) の組み合わせで「神の庭」を意味する。これはコロラドスプリングスガーデンオブザゴッズに因んでいる。種小名 kerri は1878年に標本を発見したジェームズ・ハッチソン・カー James Hutchinson Kerr への献名なのだ[1]

出典

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  1. ^ a b c d Brill, K. & K. Carpenter (2006). “A Description of a New Ornithopod from the Lytle Member of the Purgatoire Formation (Lower Cretaceous) and a Reassessment of the Skull of Camptosaurus”. In Carpenter, Kenneth. Horns and Beaks: Ceratopsian and Ornithopod Dinosaurs. Bloomington: Indiana University Press. pp. 49–67 
  2. ^ Gilmore, C.W. (1909). “Osteology of the Jurassic reptile Camptosaurus, with a revision of the species of the genus, and descriptions of two new species”. Proceedings of the United States National Museum 36: 197–332. doi:10.5479/si.00963801.36-1666.197. 
  3. ^ McDonald, A.T., Kirkland, J.I., DeBlieux, D.D., Madsen, S.K., Cavin, J., Milner, A.R.C. and Panzarin, L. (2010). “New Basal Iguanodonts from the Cedar Mountain Formation of Utah and the Evolution of Thumb-Spiked Dinosaurs”. PLoS ONE 5 (11): e14075. doi:10.1371/journal.pone.0014075. PMC 2989904. PMID 21124919. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2989904/. 
  4. ^ Andrew T. McDonald (2011). “The taxonomy of species assigned to Camptosaurus (Dinosauria: Ornithopoda)”. Zootaxa 2783: 52–68. http://www.mapress.com/zootaxa/2011/f/z02783p068f.pdf.