Teprotide | |
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5-oxo-L-prolyl-L-tryptophyl-L-prolyl-N5-(diaminomethylidene)-L-ornithyl-L-prolyl-L-glutaminyl-L-isoleucyl-L-prolyl-L-proline | |
識別情報 | |
PubChem | 443376 |
ChemSpider | 391608 |
UNII | C3E5QBF1R6 |
ChEMBL | CHEMBL408983 |
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特性 | |
化学式 | C53H76N14O12 |
モル質量 | 1101.257 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
テプロチド(Teprotide)は、ハララカから単離されたノナペプチドである。アンジオテンシン変換酵素阻害薬であり、アンジオテンシンIのアンジオテンシンIIへの変換を阻害し、またブラジキニンの薬理作用のいくつかを増強する可能性がある。これは分子式C53H76N14O12を有し、高血圧治療薬として検討されている。
テプロチドの降圧効果は、1965年にセルジオ・フェレイラ(Sergio Ferreira)によって初めて観察され[1]、フェレイラらによって、1970年に他の8つのペプチドとともに初めて単離された[2]。また同じ1970年にオンデッティ(Ondetti)らによって初めて合成され[3]、それ以降、その降圧作用が詳しく研究され始めた。
テプロチドはその長期にわたるin vivo活性のためリード化合物として選択された。その活性はBianchiらによって、テプロチドをイヌとラットへ投与し、アンジオテンシンIによる昇圧反応の阻害効果を観察することによって実証された[4]。テプロチドは効果的な降圧薬であることが示されているが、コストが高く経口活性がないため利用は限られていた。テプロチドがアンジオテンシンIからアンジオテンシンIIへ変換する酵素(ACE)を阻害することが判明すると、構造活性相関研究によってACEの活性結合部位の同定が行われ、降圧薬の開発が可能となった。カプトプリルはOndettiとCushmanによって開発された最初の降圧薬である[5]。これ以降多くのACE阻害薬が開発されているが、それらの出発点となっているのはこの物質である。