デニング・藤川彗星 72P/Denning-Fujikawa | |
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仮符号・別名 | 1881 T1, 1881 V, 1881f 1978 T2, 1978 XIX, 1978n[1] |
分類 | 周期彗星 |
発見 | |
発見日 | 1881年10月4日[2] |
発見者 | ウィリアム・デニング[2] |
軌道要素と性質 元期:TDB 2456981.5(2014年11月20.0日) | |
軌道長半径 (a) | 4.3361 au[1] |
近日点距離 (q) | 0.7842 au[1] |
遠日点距離 (Q) | 7.8880 au[1] |
離心率 (e) | 0.8192[1] |
公転周期 (P) | 9.03 年[1] |
軌道傾斜角 (i) | [1] | 9.169 °
近日点引数 (ω) | 337.858 °[1] |
昇交点黄経 (Ω) | [1] | 36.109 °
平均近点角 (M) | [1] | 14.339 °
前回近日点通過 | 2014年7月11日[3] |
次回近日点通過 | 2023年6月15日[3] |
最小交差距離 | 0.085 au(地球)[1] 0.162 au(木星)[1] |
ティスラン・パラメータ (T jup) | 2.234[1] |
物理的性質 | |
絶対等級 (H) | 18.3(核+コマ)[1] |
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デニング・藤川彗星(英語: 72P/Denning-Fujikawa)は、1881年に発見され、1978年に再発見された短周期彗星。1978年以降再び見失われていたが、2014年6月に再度検出された。
イギリスの天文学者ウィリアム・デニングは、1881年10月4日早朝、しし座に8等級で明るく輝く彗星を発見した[2]。この時彗星は9月13日に近日点を通過していた[3]。彗星は11月25日まで観測された[2]。デニングは後に別の周期彗星デニング彗星(D/1894 F1)も発見した[4]ため、この1881年のデニング彗星はデニング第1彗星と呼ばれた[要出典]。
続く1890年、1899年、1908年、1916年、1925年、1934年、1943年、1952年、1960年、1969年の回帰は観測されず、うち1916年、1960年、1969年の回帰は地球に0.2au前後まで接近して観測条件が良かったが再発見されず、完全に見失われたと思われた[3]。
1978年10月10日早朝(JST)、香川県のアマチュア天文家藤川繁久は、12cm双眼望遠鏡で彗星捜索中、しし座に[要出典]11等級の尾と核のない新彗星を発見し「藤川彗星(1978n)」と命名された[5]。初期軌道が計算されると、見失われたデニング第1彗星の再発見の可能性が指摘された[6]。11月までの観測から連結軌道が計算され「デニング・藤川周期彗星」に改名された[7]。
1978年の回帰では最大10等で観測されたが、中央集光のないコマが特徴で、11月下旬には急速に減光した[8]。
続く1987年の回帰は観測条件が良く11等級に達すると期待されていたが[要出典]、出現しなかった。1996年、2005年の回帰でも再観測されず、見失われた彗星と見なされて、周期彗星番号も72Dが割り当てられた[要出典]。
2014年6月17日 (UT、日本時間18日午前4時頃) 東京のアマチュア天文家佐藤英貴が、オーストラリア・サイディング・スプリング天文台にある iTelescope.net の望遠鏡を遠隔操作して撮影した画像から、16.8等で36年ぶりに検出に成功した。再発見時はくじら座に位置し、やや集光した直径25"のコマが見られたが、尾は捉えられなかった[9][10]。
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