『デリー6』(原題:Delhi-6)は、2009年に公開されたインドのミュージカル・ドラマ映画。ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ(英語版)が監督を務め、アビシェーク・バッチャン、ソーナム・カプール、オム・プリ、ワヒーダー・ラフマーン、リシ・カプール、アトゥル・クルカルニー、ディーパク・ドブリヤル、ディヴィヤ・ダッタ(英語版)、アディティ・ラーオ・ハイダリー(英語版)が出演している[2]。ストーリーはメーラが幼少期を過ごしたオールドデリーのチャンドニー・チョーク(英語版)を舞台としている[3]。タイトルの「6」はチャンドニー・チョークの郵便番号「110006」の短縮形である。第57回国家映画賞(英語版)でナルギス・ダット賞 国民の融和に関する長編映画賞(英語版)を受賞した。
企画の初期段階では、メーラが新作映画のために新人を起用することが報じられていた[4]。アーミル・カーンの甥イムラーン・カーン(英語版)の起用が噂されていたが、彼は『Jaane Tu... Ya Jaane Na』に出演するため辞退している[5]。その後、主役にリティク・ローシャンが検討されたが、すぐにランビール・カプールと交代した[6][7]。また、アクシャイ・クマールからもオファーを断られた。メーラは『デリー6』の主役の候補には常にアビシェーク・バッチャンが念頭にあったと語っている。アビシェークのスケジュール調整に時間がかかったが、最終的に彼が主役に起用された[8]。ヒロイン役にはソーナム・カプールが起用され[9]、リシ・カプールとタンヴィ・アーズミー(英語版)の出演も決まった。2009年2月20日に正式に製作が始まり[10]、アビシェークが演じるローシャンの祖父母役としてアミターブ・バッチャンとワヒーダー・ラフマーンが出演している[11]。
プロダクションデザイナーには『Aks』『Rang De Basanti』に引き続きサミール・チャンダ(英語版)が起用され、彼はラージャスターン州サンバール・レイク・タウン(英語版)にオールドデリーの街並みを再現した。また、ジャーマー・マスジドはデジタル処理で背景に追加されている[12]。編集はメグナ・アスシットとメーラの妻バルティが担当したが、メーラはインタビューで「アスシットは編集に参加していない」と語っている[13]。
音楽監督にはA・R・ラフマーンが起用され[14]、作詞はプラスーン・ジョーシー(英語版)が担当している。楽曲は2009年1月14日のインディアン・アイドル4(英語版)コンペティションで発表された[15]。アビシェークとソーナムをフィーチャーした「Masakalli」がリリースされたが、これは映画には登場していない。メーラはこれについて、「この曲は映画の一部でありませんでした。『デリー6』のような映画に、平和の歌を誰が入れようと思うだろう?それは偶然起こりました。私が脚本のプレクライマックスに差し掛かった時、立ち往生しました。そこで、私は物語をフィナーレに導くための永続性のリンクの必要性を感じたのです」と語っている[16][17]。
当初、公開は2009年2月13日を予定していたが、ラフマーンの不在により完成が遅れ、2月19日にニューデリーでプレミア上映が行われ、翌20日に公開された[18]。
Rotten Tomatoesには5件のレビューが寄せられ支持率40%、平均評価5.2/10となっている[19]。ザ・テレグラフ(英語版)のプラティム・D・グプタ(英語版)は「圧倒的なオーディオビジュアルの噴出」により映画は必見の価値があると批評している[20]。ザ・タイムズ・オブ・インディアのニキャット・カズミは3/5の星を与え、「『デリー6』のメッセージとパーフェクト・デシのインド感覚のために映画を観て下さい」と批評している[21]。ニューデリー・テレビジョン(英語版)のアヌパマ・チョープラーは、「『デリー6』は野心的で善意があるが、良い意図が必ずしも良い映画として翻訳される訳ではない」と批評し、貴重な失敗だったと述べている[22]。CNN-IBN(英語版)のラジーヴ・マサンドは『デリー6』は『Rang De Basanti』のような偉大な映画ではなく、クライマックスは満足のいく内容ではなかったと批評している[23]。ヒンドゥスタン・タイムズ(英語版)のサシ・バリガは3/5の星を与え、「メーラの心は確かに正しい場所にある。しかし、彼は自分自身を許せなかった……そして、私たちは少しでも楽しめただろうか?」と批評している[24]。Rediff.comのアーサー・J・ペイズは、映画の革新的なスタイルとストーリーラインを称賛した[25]。
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