トマス・カイトリー(Thomas Keightley、1789年10月17日 - 1872年11月4日[1])は、アイルランド生まれの作家、歴史学者。トマス・キートリーとも表記される[2]。
1789年、アイルランドのキルデア州ニュータウンに生まれる[3]。ダブリンのトリニティ・カレッジで法律を学ぶが病身のために中退しロンドンに転居、1828年に最初の著書である『フェアリー神話学』(The Fairy Mythology)を出版する[3]。その後も歴史や神話、古典の研究書や評論を数多く著した[3]。1872年、ケント州エリスで死去[3]。
1828年にエインスワース社から出版される[3]。著者によればロバート・サウジーや、間もなく出版されたドイツ語版を読んだゲーテやグリムに高く評価された[4]。1850年に大幅に改訂されボーン社から出版された[3]。
日本においては市場泰男により説明的箇所の大部分と民話の一部を訳出したものが『妖精の誕生』として1982年に出版される[3]。出版後、多数の読者からの要望を受けて残りの民話の大部分を訳出し『フェアリーのおくりもの』として1983年に出版される[3]。その後『妖精の誕生』は文庫化され、『フェアリーのおくりもの』と合わせて原書の8割近くの分量となるという[3]。