プロエース(PROACE)は、トヨタ自動車がヨーロッパで販売するLCV(Light Commercial Vehicle:小型商用車)である。商用仕様の「プロエース」、乗用仕様の「プロエース ヴァーソ(PROACE VERSO)」に大別される。
2012年7月、欧州トヨタ(TME)とPSAプジョー・シトロエン(PSA)は、2013年半ばから欧州において小型商用車をTMEにOEM供給することで合意[1]。この時、次期モデルもOEM供給することで合意した。生産はPSAが行い、資本提携は行わない。
2012年10月15日、PSAからOEM供給される小型商用車の車名を『プロエース』と発表した[2]。
初代モデルは、2013年、PSAとフィアットの合弁会社セベル(Sevel)社が開発・製造していた前輪駆動のLCVのOEM供給を受け欧州市場での販売を開始した。
2代目モデルは、トヨタ・プジョー・シトロエンの共同開発となり、2016年のジュネーブショーで初公開された。なお、PSA版では乗用モデルのネーミングが、プジョー トラベラー(Peugeot Traveler)、シトロエン スペースツアラー(Citroen SpaceTourer)である。
トヨタ・プロエース(初代) | |
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概要 | |
販売期間 | 2013 - 2016年 |
ボディ | |
駆動方式 | FF |
パワートレイン | |
エンジン |
1.6Lディーゼル 2.0Lディーゼル |
変速機 |
5速MT 6速MT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 3,000 - 3,122mm |
全長 | 4,805 - 5,135mm |
全幅 | 1,895mm |
全高 | 1,942 - 2,276mm |
その他 | |
兄弟車 |
シトロエン・ジャンピー プジョー・エキスパート フィアット・スクード |
初代はプジョー・エキスパート、シトロエン・ジャンピー、フィアット・スクードと兄弟車で、前後にトヨタのエンブレムが装着されるほか、バンパーやヘッドライトのデザインが兄弟車とは異なる[2]。ホイールベースが3,000 mmで全長4,805 mm、ホイールベースが3,122 mmで全長5,135 mmの2タイプの長さがあり、全高も標準ルーフの1,942 mmとハイルーフの2,276 mmの2タイプがある[3][4]。
トヨタ・プロエース(2代目) | |
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プロエース | |
プロエース ヴァーソ | |
概要 | |
販売期間 | 2016年 - |
ボディ | |
乗車定員 | 5名[5] |
ボディタイプ |
5ドアLCV 5ドアミニバン |
エンジン位置 | フロント[5] |
駆動方式 | 前輪駆動[5] |
プラットフォーム | PSA・EMP2プラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
1.5Lディーゼル 1.6Lディーゼル 2.0Lディーゼル |
最高出力 |
2.0L ディーゼル: 110 kW (150 PS) / 4,000 rpm[5] |
最大トルク |
2.0L ディーゼル: 370N・m / 2,000 - 2,500 rpm[5] |
変速機 |
5速MT 6速MT 6速AT 8速AT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,925 – 3,275 mm |
全長 | 4,609 – 5,309 mm |
全幅 | 1,920 mm |
全高 | 1,890 – 1,935 mm |
車両重量 | 1,572 – 1,703 kg |
その他 | |
兄弟車 |
シトロエン・ジャンピー シトロエン・スペースツアラー プジョー・エキスパート プジョー・トラベラー オペル・ヴィヴァーロ オペル・ザフィーラ ライフ フィアット・スクード フィアット・ウリッセ |
2015年12月1日に発表[6]。実車は2016年のジュネーブモーターショーにて初公開された[7]。従来の商用車に加え新たに乗用車版が設定され、「プロエース ヴァーソ」を名乗る。欧州市場では大型MPVカテゴリーに属し、9人乗りである。全長4,610 mm、4,960 mm、5,310 mmの3タイプが用意され、ホイールベースは2,930 mmと3,280 mmの2タイプがある[8]。
2020年5月、電動化された「プロエース EV」を2020年秋に欧州市場で発売することを発表した[9]。