トールポピー | |||||||||
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2008年4月13日 阪神競馬場 | |||||||||
欧字表記 | Tall Poppy | ||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||
性別 | 牝 | ||||||||
毛色 | 鹿毛 | ||||||||
生誕 | 2005年1月30日 | ||||||||
死没 | 2012年6月22日(7歳没) | ||||||||
登録日 | 2007年4月25日[1] | ||||||||
抹消日 | 2010年4月14日[1] | ||||||||
父 | ジャングルポケット | ||||||||
母 | アドマイヤサンデー | ||||||||
母の父 | サンデーサイレンス | ||||||||
生国 | 日本(北海道早来町) | ||||||||
生産者 | ノーザンファーム | ||||||||
馬主 | (有)キャロットファーム | ||||||||
調教師 | 角居勝彦(栗東) | ||||||||
調教助手 | 前川和也 | ||||||||
競走成績 | |||||||||
生涯成績 | 14戦3勝(2着3回) | ||||||||
獲得賞金 | 2億1799万2000円 | ||||||||
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トールポピー (Tall Poppy) は、日本の競走馬。主な勝ち鞍は2007年の阪神ジュベナイルフィリーズ、2008年の優駿牝馬。
馬名は直訳すると「背が高いひなげしの花」という意味で、オーストラリアでは「高額所得者・成功者」の意味でも使用される語である。
キャロットクラブの2006年度募集では一口7万円(全400口)の総額2800万円だった。一次募集で満口抽選となったが、9月8日時点で馬体重444kgだったものが出資締切後の9月29日に477kgと3週間で大幅に増加していたということがあった。
入厩前に2007年6月16日の阪神競馬場開幕週の新馬戦でデビューするプランもあった。
7月8日に阪神競馬場で行われた2歳新馬戦でデビューを迎え、単勝3.2倍の2番人気に支持された。しかし、レースではスタートで出遅れた影響もあり2着だった。なお、このレースには後の皐月賞優勝馬・キャプテントゥーレ、シンザン記念優勝馬・ドリームシグナル、宝塚記念優勝馬・アーネストリーも出走していた。レース後は7月12日にグリーンウッドへ放牧に出された。その後山元トレーニングセンターを経て、札幌競馬場へ移動した。しかし、札幌ではレースに出走せず、10月上旬に栗東へ帰厩した。第2戦は10月20日に京都競馬場で行われた2歳未勝利戦に出走し、1番人気でハナ差の1着となり初勝利をあげる。なお10月26日に翌年のクラシック第1回登録が締め切られ、5競走すべてに登録した。続く黄菊賞(500万下)では2番人気に支持され、最後の直線で一旦は先頭に立つもののヤマニンキングリーにクビ差かわされ2着だった。そして、初の重賞及びJpnI挑戦となった阪神ジュベナイルフィリーズに出走登録を行ったが1勝馬のため抽選対象となり、16頭中6頭の出走となる抽選を突破し出走に至った。レースではオディール、エイムアットビップに続く3番人気でオディール、エイムアットビップ、レーヴダムールを抑えてクビ差で1着となり、重賞及びJpnI初勝利を挙げた。1勝した後に黄菊賞2着を経て阪神ジュベナイルフィリーズに勝利するのは、前年の優勝馬である同じ厩舎のウオッカと同じローテーションである。レース後は放牧に出された。
これらの活躍が評価され、2007年度のJRA賞最優秀2歳牝馬に選出された。
2008年はチューリップ賞から始動するが、逃げるエアパスカルを交わせず2着に敗れた。その後の桜花賞では1番人気に支持されるが、レース当日の馬体重は-10キロと大きく減っていた。レース本番は後方から進めるも伸びあぐね差し届かず8着だった。レース後、角居調教師は「プラス体重で出られると思っていたのに、10キロ減っていた。失敗です」と調整失敗だったことを語った[2]。
そして巻き返しを図った優駿牝馬(オークス)。レースでは中段待機策を取り、最後の直線走路で強引に中をこじ開けるように内側に切り込み、エフティマイア、レジネッタの追走を振り切り1着でゴールイン。JpnIレース2勝目を飾った。優駿牝馬後はアメリカンオークスへ出走するために栗東トレーニングセンターの検疫馬房に入厩したものの、疲れが抜けきらないため遠征を断念し、ノーザンファームへ放牧に出された。
放牧明けはローズステークスに出走し、レジネッタに次ぐ2番人気に支持されたが、6着に敗れた。そして迎えた本番、秋華賞ではレジネッタなどを押さえて1番人気に支持されたが、直線で伸びず10着に敗れた。次走にはエリザベス女王杯が予定されていたが、レース当週の11月12日に鼻出血を発症し出走を回避することになった[3]。
2009年の初戦は3月15日の中山牝馬ステークス。3番人気に支持されたが、プラス14キロの馬体重が影響し、見せ場なく10着に終わった。その後、放牧を挟んで10月18日の府中牝馬ステークスに出走したが見せ場なく12着と大敗した。続く12月6日のターコイズステークスでも見せ場なく12着と大敗した。続く12月19日の愛知杯では中団追走も失速し16着と惨敗した。
2010年は4月10日の阪神牝馬ステークスに出走。後方待機もまったく伸びず、17着と惨敗。翌11日に引退が発表された。角居調教師は「レースが嫌いになってしまった」とした[4]。
引退後はノーザンファームで繁殖牝馬となった。初年度から2年続けてキングカメハメハの仔を出産したが、2012年6月22日、腸捻転のため繋養先のノーザンファームにて死亡した[5][6]。
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 [kg] |
距離(馬場) | タイム (上り3F) |
着差 | 勝ち馬/(2着馬) | |||
2007 | 7. | 8 | 阪神 | 2歳新馬 | 15 | 3 | 4 | 3.3 | (2人) | 2着 | 池添謙一 | 54 | 芝1800m(良) | 1:49.0 (35.9) | -0.3 | アーネストリー | |
10. | 20 | 京都 | 2歳未勝利 | 11 | 5 | 5 | 2.2 | (1人) | 1着 | 池添謙一 | 54 | 芝2000m(重) | 2:02.2 (35.7) | 0.0 | (シャイニングデイ) | ||
11. | 11 | 京都 | 黄菊賞 | 500万下 | 13 | 4 | 4 | 5.6 | (2人) | 2着 | 池添謙一 | 54 | 芝1800m(良) | 1:47.5 (35.4) | -0.0 | ヤマニンキングリー | |
12. | 2 | 阪神 | 阪神JF | JpnI | 18 | 7 | 15 | 6.6 | (3人) | 1着 | 池添謙一 | 54 | 芝1600m(良) | 1:33.8 (35.2) | 0.0 | (レーヴダムール) | |
2008 | 3. | 8 | 阪神 | チューリップ賞 | JpnIII | 16 | 1 | 2 | 2.2 | (1人) | 2着 | 池添謙一 | 54 | 芝1600m(良) | 1:35.8 (34.1) | 0.0 | エアパスカル |
4. | 13 | 阪神 | 桜花賞 | JpnI | 17 | 5 | 10 | 3.8 | (1人) | 8着 | 池添謙一 | 55 | 芝1600m(良) | 1:34.8 (34.7) | 0.4 | レジネッタ | |
5. | 25 | 東京 | 優駿牝馬 | JpnI | 18 | 7 | 15 | 9.7 | (4人) | 1着 | 池添謙一 | 55 | 芝2400m(稍) | 2:28.8 (35.3) | 0.0 | (エフティマイア) | |
9. | 21 | 阪神 | ローズS | JpnII | 18 | 1 | 1 | 4.0 | (2人) | 6着 | 池添謙一 | 54 | 芝1800m(重) | 1:48.0 (35.7) | 0.7 | マイネレーツェル | |
10. | 19 | 京都 | 秋華賞 | JpnI | 18 | 6 | 11 | 3.6 | (1人) | 10着 | 池添謙一 | 55 | 芝2000m(良) | 1:58.9 (35.3) | 0.5 | ブラックエンブレム | |
2009 | 3. | 15 | 中山 | 中山牝馬S | GIII | 16 | 8 | 16 | 6.5 | (3人) | 10着 | 池添謙一 | 56.5 | 芝1800m(稍) | 1:49.8 (36.0) | 0.7 | キストゥヘヴン |
10. | 18 | 東京 | 府中牝馬S | GIII | 18 | 2 | 3 | 7.8 | (5人) | 12着 | 池添謙一 | 55 | 芝1800m(良) | 1:46.0 (35.6) | 1.4 | ムードインディゴ | |
12. | 6 | 中山 | ターコイズS | OP | 14 | 8 | 14 | 8.3 | (5人) | 12着 | 池添謙一 | 56 | 芝1600m(稍) | 1:34.2 (35.4) | 1.2 | ウェディングフジコ | |
12. | 19 | 中京 | 愛知杯 | GIII | 18 | 7 | 14 | 35.4 | (12人) | 16着 | 松田大作 | 56 | 芝2000m(良) | 2:01.3 (35.8) | 1.6 | リトルアマポーラ | |
2010 | 4. | 10 | 阪神 | 阪神牝馬S | GII | 18 | 8 | 16 | 62.2 | (12人) | 17着 | 池添謙一 | 56 | 芝1400m(良) | 1:21.9 (35.3) | 1.7 | アイアムカミノマゴ |
最後の直線走路で当馬の行った斜行が、審議の対象となり降着にはならなかったものの、鞍上の池添は「継続的かつ修正動作の無い危険な騎乗」により[7]開催日2日間の騎乗停止となった。近年の中央競馬におけるGI級レースの勝ち馬で、着順は変更されず騎手が騎乗停止になった例は、ミスターシービーが優勝した日本ダービーと、シンボリルドルフが優勝した皐月賞などしか例がない。この2つのレースは降着制度が存在しなかった時期に行われたものであり、降着制度が導入されてからは、トールポピーが優勝したオークスが初のケースとなった。この裁決が「灰色の決着」となったことで、各所で議論が沸きあがることとなった。
2010年にサンケイスポーツがJRAに行ったインタビューにおいて、回答したJRA審判部の部長補佐はこの競走について「この時の映像は、裁決委員の国際会議でも上映しましたが、米、仏の担当者も“着順を変更しないだろう”という意見でした」と述べている[13][14]。
馬名 | 誕生年 | 父 | 毛色 | 性 | 厩舎 | 馬主 | 戦績 | |
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第1子 | オリエンタルポピー | 2011年 | キングカメハメハ | 鹿毛 | 牝 | 栗東・角居勝彦 | キャロットファーム | 4戦0勝(引退) |
第2子 | トールポピーの2012 | 2012年 | 鹿毛 | 牝 | - | - | 未出走(死亡) |
トールポピーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ゼダーン系 |
[§ 2] | ||
父 ジャングルポケット 1998 鹿毛 |
父の父 *トニービンTony Bin 1983 鹿毛 |
*カンパラ Kampala |
Kalamoun | |
State Pension | ||||
Severn Bridge | Hornbeam | |||
Priddy Fair | ||||
父の母 *ダンスチャーマーDance Charmer 1990 黒鹿毛 |
Nureyev | Northern Dancer | ||
Special | ||||
Skillful Joy | Nodouble | |||
Skillful Miss | ||||
母 アドマイヤサンデー 1995 鹿毛 |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
母の母 *ムーンインディゴMoon Indigo 1986 鹿毛 |
El Gran Senor | Northern Dancer | ||
Sex Appeal | ||||
Madelia | Caro | |||
Moonmadness | ||||
母系(F-No.) | 1号族(FN:1-p) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 4×4=12.50% | [§ 4] | ||
出典 |