ナイジェル・ウォーバートン(Nigel Warburton, 1962年 - )は、イギリスの哲学者。一般向けの哲学解説者としてよく知られており、入門書を数多く書いている。また、美学と応用倫理学の専門的業績もある[1]。
ウォーバートンはブリストル大学から学士号を、ケンブリッジ大学ダーウィン・カレッジから博士号を授与された。その後、ノッティンガム大学で講師を務めたのち、1994年からオープン大学哲学科で教鞭をとっていた[2]。しかし、2013年5月に同大学上級講師を辞職した[3]。
ウォーバートンは哲学入門書を数多く書いており、代表作には『哲学の基礎(Philosophy: The Basics)』、『入門 哲学の名著(Philosophy: The Classics)』、『思考の道具箱――クリティカル・シンキング入門(Thinking from A to Z)』がある。また、『哲学:基本文献集(Philosophy: Basic Readings)』を編集し、『政治哲学を読む:マキャヴェリからミルまで(Reading Political Philosophy: Machiavelli to Mill)』を共著した。写真評論も行っていて、特に写真家のビル・ブラントについての論考が多い。モダニズム建築家のエルノ ・ゴールドフィンガーの伝記も書いている[4]。テート・モダンで定期的に哲学とアートの講義を行っており、雑誌『Prospect』では月に一度の連載「Everyday Philosophy」を担当している。
ウォーバートンは哲学ブログ『Virtual Philosopher』[5]を運営をしているほか、デイヴィッド・エドモンズと共に『Philosophy Bites』[6]というインターネットラジオ番組のホストを務めており、世界を代表する哲学者たちにインタビューして多彩なテーマについて語ってもらい、それを定期的にポッドキャスト配信している。また、自著の『入門 哲学の名著(Philosophy: The Classics)』[7]の一部もポッドキャストで配信している。