ニック・カッツ Nicholas Michael Katz | |
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生誕 |
ニコラス・マイケル・カッツ 1943年12月7日(80歳) アメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア |
国籍 | アメリカ合衆国 |
研究分野 | 数学 |
研究機関 | プリンストン大学 |
出身校 | プリンストン大学 |
博士課程 指導教員 | バーナー・ドワーク |
博士課程 指導学生 | |
主な業績 |
Ax–Katz theorem Grothendieck–Katz p-curvature conjecture |
主な受賞歴 |
* スローン・フェロー (1970年) *グッゲンハイム・フェロー (1975年度) *レヴィ・L・コナント賞 (2003年) |
プロジェクト:人物伝 |
ニコラス・マイケル・カッツ(Nicholas Michael Katz, 1943年12月7日 - )は、アメリカ合衆国の数学者。通り名はニック・カッツといい、専門は数論幾何学、特にP進数、モノドロミーとモジュライ空間および数論に取り組む。プリンストン大学の数学教授と、数学の学術誌『Annals of Mathematics』編集長を務める[1]。
カッツはジョンズ・ホプキンズ大学(1964年学士号)とプリンストン大学 (1965年修士号) を卒業すると、指導教授バーナー・ドワークについて論文『On the Differential Equations Satisfied by Period Matrices』 (周期行列によって満たされる微分方程式) を提出し、1966年にプリンストン大学より博士号を授与された。
1968年に同学の講師職につき、助教授、准教授 (1971年) を経て1974年に教授に昇進する。数学学部の職員委員長を任ぜられた (2002年から2005年まで)。学外で客員研究員となった施設にミネソタ大学ツインシティー校、京都大学、パリ第6大学、プリンストン高等研究所、IHES高等研究所ほかがある。数学者で暗号学者のニール・コブリッツは、カッツの論文指導学生の1人である。
2004年以来、数学の学術誌『数学年報』(Annals of Mathematics) 編集長を務めている。
張益唐の論文「隣り合った素数の組には隔たりが7千万以下のものが無数組存在する」をアクセプトさせたことで話題となった。
グッゲンハイム・フェローは1968年から1969年、1975年から1976年、1987年から1988年に選ばれ、その間にNATOでポストドクターフェローとして研究する (1971年–1972年スローン研究基金より受給)。国際数学者会議の招待講演者として「p進L関数、Serre-Tate局所モジュライ、微分方程式の解の比率」(1978年ヘルシンキ)、「代数幾何学の規則性定理」(1970年ニース) を発表した。
2003年からアメリカ芸術科学アカデミー、2004年から米国科学アカデミーのそれぞれ会員である。
『アメリカ数学会紀要』に発表した「ゼータ関数と対称性のゼロ」[2]に対して、共著者ピーター・サルナックと共に同学会(AMS)レヴィ・L・コナント賞を贈られた (2003年)。2023年スティール賞生涯の業績部門受賞。